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あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する

はじめに

こんにちは、DeepX(ディープエックス)代表の那須野です。
DeepXは、2016年、僕が東京大学松尾研究室に在籍中に創業したAIベンチャーです。現在、「あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する」というミッションを掲げて活動しています。また、少し前に、16億円の資金調達を行い、事業を加速させようという段階です。

今後、このnoteを通して、定期的に、僕の考えやDeepXの取り組みについて、情報を発信していきたいと考えています!

この記事では、初回の記事ということもあり、DeepXが、なぜ、「あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する」というミッションを掲げ、チャレンジするのか、について僕の考えをお伝えできればと思います。

DeepXの自動化の取組例:油圧ショベル自動化


本題に入る前に、創業当時の話をさせてください。2016年の創業当時、AIの黎明期で、僕は松尾先生のもとでAIの応用研究をしていました。AIは、AlphaGo含め、画像認識や言語処理など幅広い領域でそれまでの不可能を可能に、無限の可能性を感じさせてくれていました。そうしたなかで、起業という形で人生を賭けたチャレンジをするのであれば、困難を伴うものでもいいから、後で振り返ったときに、「圧倒的に社会に役立った」と、「社会的大義があった」と思えるような、わくわくするような何かに挑戦したいと考えていました。

それで、いま、「あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する」をミッションにしています。

では、なぜ、このミッションに挑むのか。

それは、稀有で興味深いチャンスがあり、そのチャンスが賭けるに値する意義があると感じられるからです。


全体最適な千載一遇のチャンスを求めて

僕は、DeepXのチャレンジについて、
A) 日本の社会課題
B) 日本の技術土壌
C) 世界の技術潮流
D) 世界の社会課題
の4つが掛け合わさって、稀有で興味深いチャンスがあると感じています。それぞれの点について、順に説明していきたいと思います。

A) 日本の社会課題

日本には、さまざまな課題がありますが、DeepXは高齢化や人口減少といった人口動態に起因する構造的課題に目を向けています。この課題は、人口統計より今後数十年で深刻化し続けることが明らかで、また、国全体の課題で影響を与える産業も幅広いです。この課題は、人口統計より今後数十年で深刻化し続けることが明らかで、また、国全体の課題で影響を与える産業も幅広いです。

特に、従来の技術ではなかなか機械化・自動化が難しく、多くの人手によって維持されている生産現場を持つ産業への影響は大きいです。実際に、建設、食品、農業、物流、製造業等の幅広い産業の現場を訪問しましたが、働き手不足(量)と熟練退職(質)の影響がいろいろな形で現れていました。

こうした課題解決に、出生率の向上、女性の社会進出の強化、移民の増加等がしばしば取られますが、日本では、まだまだ解決の目処が立っていません。

日本の人口推移(引用:総務省

人口減少


B) 日本の技術土壌

日本にはさまざまな技術が根付いていますが、DeepXは日本の基幹産業といわれる「ものづくり産業」のベースにあるハードウェア技術に注目しています。日本は、1つの国の中に建設、農業、食品、物流、製造業、自動車等の幅広い産業においてハードウェアメーカーが存在します。これほど、多くの産業において、ハードウェア技術が根付いている国は少ないのではないでしょうか。これまで、生産現場の作業の多くが機械化・自動化され、そこで使われている機械のなかに、日本製のものは少なくないはずです。

ふとシンプルに考えると、働き手不足になるのであれば、もっともっと自動化すればいいのでは、というアイデアが思い浮かびます。しかし、ハードウェアを動かす機械制御技術について、従来の技術では自動化対象に限界がありました。自動化できるものは既にだいたい自動化されていて、そのため、いま人手が行っている作業は、多くが自動化が難しいという状況にありました。したがって、もし、働き手不足をさらなる自動化によって解消するということであれば、何か、技術的な突破口が必要ということになります。


従来機械自動化の例:基本的にベルトコンベアを駆使して、工場内で同じ動きを繰り返して自動化を実現してきていた。対象物が毎回少しずつ変わる場合は、屋外等で環境を限定できない場合、対象や環境に応じて適応的に動きを変えなければならず、従来の制御(≒ルールベースでの同じ動きの繰り返し)では自動化は困難であった。

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C) 世界の技術潮流

世界中で、さまざまな技術開発が推進されていますが、昨今最も注目されている技術はディープラーニングをはじめとする人工知能技術はないでしょうか。人工知能技術等のソフトウェア最適化技術は劇的な進展を遂げ、画像認識、音声認識、言語処理、囲碁・将棋等で、さまざまな困難を可能とし、より一層の革新を引き起こすだろうと期待されています。ディープラーニングは、入力から出力を算出する関数をデータから自動で抽出します。また、それにより人間の記述性能を超えて対象や環境に適応的に処理することを可能にします。その点で、これまで困難であった複雑多様な条件での自動化の鍵となる技術であると考えられます。

機械制御の領域ではどうか。僕は、人工知能技術で、いわゆる「人間が目で見て手を動かす」ことで行っているさまざまな作業が潜在的には自動化されるだろうと考えています。技術的に変わりうる部分はいろいろありますが、大きく2つあると考えています。1つが認識で、1つは制御です。上述の通り、画像認識はさまざまな条件で人間の認識性能を超え、また、一部の領域で、人間の判断・制御性能を超えました。これらを組み合わせることで、まさに、人間が視覚から状況を把握し、状況に応じて臨機応変に行動するということが自動化でき、潜在的にはさまざまな作業が自動化できるだろう、ということです。

「目で見て手を動かす」のコンセプトに沿って、画像認識AIで姿勢を捉え、制御AIで臨機応変にレバーを動かし「掘る」操作を実現したDeepXの事例

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しかし、ハードウェア・フィジカル領域への実応用は萌芽的な段階に留まっています。これまでにない機械の自動化には人工知能によるソフトウェアの最適化だけでなくハードウェアの改良が必ず必要です。そのため、抑えるべき技術領域が多岐に渡るということや、ハードウェア開発ならではの難しさが加わるということだけでなく、そもそもの技術開発を行えるプレイヤーが、ハードウェアを改良できるプレイヤーやそうしたプレイヤーとの連携の機会がある一部に限られます。

そうしたなかで、日本には、そして、おそらく現時点で日本だけにおいて、ハードウェア技術を人工知能等のソフトウェア最適化でレバレッジする技術を産業横断的に開発し、幅広い産業において、これまで実現が困難であった機械の自動化/作業の自動化を実現させうる技術的土壌や社会的要請があると考えています。


D) 世界の社会課題

上記の課題は日本だけの話なのかというと、そうではないと僕は考えています。日本は課題先進国等と自国を呼称することがあります。これは、環境問題や少子化、高齢化等の日本が直面するいくつかの課題は、日本が先んじて直面していて、いずれ、他の国も直面する課題と推察されていることから、そのように呼称されています。出生率の推移等の人口統計から、人口動態に起因する課題も、日本が先んじて直面している課題であり、他国も将来直面することが予見されています。つまり、自動化技術は将来さまざまな国で現在よりもその必要性が高まっていると推察されます。

アジアGDP上位5国の出生率推移(引用:THE WORLD BANK

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以上を整理すると、日本には(おそらく現時点で日本だけにおいて)、世界の一大潮流たる人工知能技術等のソフトウェア最適化技術で、国内特有のものづくり産業・ハードウェア技術をレバレッジし、第一に、幅広い機械を自動化する技術を実現させ第二に、国内の人口動態に起因する構造的課題を解決し、第三に、課題解決の過程で培った技術で世界中の課題解決に貢献するチャンスがある、ということなのではないでしょうか。

僕は、このチャンスは、稀有で非常に興味深いチャンスだと考えています!


生産余命40年、生涯余命60年

さて、このチャンスがあった時に、なぜ、ここにチャレンジするのか。僕は、このチャンスは、いろいろな観点で、チャレンジするに値する、燃えさせてくれるものであると感じています。

僕は、創業時、東京大学松尾研究室でAIの応用研究をしていました。同じようなエンジニアからすると、自分が学んだ知識でこれまで技術的にできなかったことを成し遂げる、「あらゆる機械を自動化する」というのは、心が踊るようなことではないでしょうか。

日本の人口動態に起因する働き手不足の問題は、僕がこどものときから、課題として上がっていました。訪問した生産現場では、口を揃えて人手が足りないという話をしていました。いまだに解決していません。そうした長年の課題の解決策たりえるこのチャンスにチャレンジすることは、我々が生きる社会にとって大きな意義があるのではないでしょうか。

僕は、今年で30歳になりました。昨今、経済成長があまりなされなかった30年を指して、「失われた30年」と揶揄することがあります。漠然とした社会不安がある中で、日本内外の技術シーズと社会ニーズの(時間)差を活かし、日本内で技術や経験を積み上げ、世界にチャレンジする、「世界の生産現場の革新」を目指すというのは、今後、何十年と生きる若手の多くの方にとって、未来に繋がるチャレンジではないでしょうか。

DeepXのなかでもメンバーによっては、感じるところは大なり小なり差はあれど、各々が、このチャンスはチャレンジするに値する、燃えさせてくれるものであると感じている、と僕は思っています。

こうしたことから、僕は、「あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する」という野心的なミッションに掲げて、本気で実現させようとチャレンジしています。

もちろん、このチャレンジは、なかなか手厳しくて、これまでさまざまな苦い思いをしてきました。でも、ともに戦ってくれるタフで頼もしい仲間のおかげで、大変な中でも走れています。ミッションの実現に向け、さらに仲間やパートナーをどんどん集めていければと思っています。そして、これからも、僕は解決するまで挑み続けたいと思っています!

もし、こうした課題解決に興味がある、チャレンジしたいという方がいたら、是非ご連絡いただければと思います!一緒に戦いましょう!!!

DeepXでは、AIエンジニア自ら自動化する建機の免許を取得することも!

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DeepX CEO/創業者。大学でAIの応用研究をしていました。AI等のソフトウェア最適化技術で、日本の強みのハードウェア技術をレバレッジすることが、一番面白く社会に役立つと思い、「あらゆる機械を自動化し、世界の生産現場を革新する」というミッションを掲げてチャレンジしています。