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添削屋「ミサキさん」の考察|14|「『文章術のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた」を読んでみた⑭

|13|からつづく

第7位 接続詞を「正しく」使う

[Point]
1⃣接続詞は「使いすぎ」も「使わなすぎ」もダメ
2⃣必ず入れたいのは「逆のこと」を書く場合

「『文章術のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた」72ページ

 文章は、文と文がつながったものです。
「文A」と「文B」をつなげるとき、接続詞を入れることで、2つの文の関係性が明らかになります。

同上

接続詞は、私自身文章を書いていて、かなり難しいと感じるところです。
勢いで安易に書くと、あとから見直したときに不適切だったということがままあります。
執筆のスタイルにもよりますが、文章を書くのはある程度勢いも必要だと思うので、似たような感想を持たれている方も多いのではないでしょうか。
正しく理解すると同時に、推敲時にとくに問題になることだと思います。

◇接続詞が示す2つの文の関係性

・AだからB・・・Aが原因でBになった(順接)ことがわかる
・AだけどB・・・A以外にBという選択があることがわかる
・AまたはB・・・A以外にBという選択があることがわかる

◉順接・・・前に述べたことが、あとに述べることの原因・理由となること
◉逆接・・・前に述べたことを否定すること

接続詞があると、読み手は「後ろに続く文(文章)の展開」を予測して読むことができます。
たとえば、「しかし」があると、
「前の文(文章)とは逆の内容になる」
ことがわかるので、読み取りの負担が軽くなります。

「『文章術のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた」72~73ページ

さて、ところで石黒圭著『文章は接続詞で決まる』(光文社新書)では、接続詞の機能を次のように定義・分類しています。とくに接続詞に関する悩みを持たれている方はおすすめです(筆者もその一人)。

接続詞の一般的な定義
接続詞とは、文頭にあって、直前の文と、接続詞を含む文を論理的につなぐ表現である。
接続詞の本書の定義
接続詞とは、独立した先行文脈の内容を受け直し、後続文脈の展開の方向性を示す表現である。
接続詞の機能
機能①――連接関係を表示する
機能②――文脈のつながりを滑らかにする
機能③――重要な情報に焦点を絞る
機能④――読み手に含意を読みとらせる
機能⑤――接続の範囲を指定する
機能⑥――文章の構造を整理する

『文章は接続詞で決まる』

さらに、高校生向けの『最新国語便覧』(浜島書店)によると、接続詞の種類が以下のように分類されています。

接続詞(前後をつなぎ、その関係を示す)
◉条件的接続
順接・・・だから、ゆえに、それで、したがって、すると、それゆえに
逆接・・・しかし、けれど(も)、でも、だが、が、ところが、しかしながら
◉対等接続
並立添加・・・そして、また、ならびに、および、それに、なお、しかも、そのうえ、さらに、かつ
説明・・・なぜなら、ただし、たとえば、要するに、つまり、すなわち
対比選択・・・あるいは、それとも、または
転換・・・さて、ところで、では、ときに

接続詞って、いわれてみると思っているよりたくさんありますね。

この後は、「『文章術のベストセラー100冊』のポイントを1冊にまとめてみた」に戻って、また例文などを見ながら考えていきたいと思います。

|15|につづく





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