【読書記録】「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう"子どもたちの孤立
ヤングケアラーという言葉をよく耳にするようになった。
大人の家族に代わって家事や介護などに追われ、子どもらしい日々を送ることができない子どもたちの存在が明るみになった。
今回読んだ本を書いた村上靖彦さんは、ヤングケアラーが「家事や介護を肩代わりしする子ども」を指すという言葉の使い方を批判している。
読んだ本
村上康彦(2022)「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう"子どもたちの孤立 (朝日選書)
ざっくり概要説明
(誤解があったらごめんなさい)🙇
・著者の村上靖彦さんは現象学の研究者。この本では、7名のヤングケアラーへのインタビューによって得られた会話データを詳細に分析、同時に哲学の知見を加えながら、ヤングケアラーが抱える心理的負担を示している。また、ヤングケアラーにとって心の支えになった要素を吟味している。
・村上靖彦さんは、ヤングケアラーという言葉が「親の代わりに労働する子ども」を指す記号的に使用されていることを批判し、「子どもが親のことを慮っている状態」を表現するものと捉えるべきだと主張している。
・家事や介護といった肉体による労働をしていなくても、何かしら問題を抱えた親(親族)を「心配する」「不安に思う」など慮る(気に掛ける)ことが強いられる状況は、子どもにとって過酷なものである。
・成長段階にある子どもを守るという本質的機能が家庭に備わっていることは理想ではあるが、それは案外容易に不全に陥る。
・子どもが十分に守られ、安心して育つ社会を実現させるためには、子どもを守る仕事を家庭だけに求めるのではなく、自治体による支援機能を拡充・強化することが重要だ。
感想
①こういうことに税金使ってほしいよね。
最近、とあるところで東京オリンピックのマスコットキャラクターだったミライトアとソメイティ関連のグッズが投げ売りされているのを見た。
ノート・鉛筆・パズルもろもろが、30円だかそこらで売られてた。
ライセンス付き商品なんだから、元々の値段はそれなりだったんだろうな。
・・・もうオリンピックとか、やめようよ。
福祉とか教育とか、医療とか、そういうことにお金回そうよ。
「異次元」とかいう言葉も使わなくていい。 そもそも異次元って言葉使うのダサイ。
②選挙に行こう。
来月にある統一地方選挙がある。
わずか一票だが、これが我が心。無駄にすることなかれ。
弱い立場の人のことを考えてくれる候補者さんを探して投票しよう。
③戦争反対
突然なんだよって思われるかもしれないけど・・・
目に見えない精神的な負担を軽視することから戦争の始まるだと私は思っている。何があっても強くあれ!負けるな!!は軍国主義の精神だから。
以下、余談。
第二次世界大戦後、生き残って帰還した兵隊さんは、生き残ったことに対する罪悪感と同時に、戦地での残酷な経験によって負ったトラウマに苦しめられた。この国はやたらと弱者に冷たい。
感想おわり。
読んでいただいてありがとうございました。
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