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美保神社②〈種、稲穂の神様としての三穂津姫命〉2017.3

 さて美保関に着き、美保神社へ参拝しました。美保神社は事代主神(恵比寿様)と義理の母神にあたる三穂津姫命を祀っています。

 事代主神(コトシロヌシノカミ)とは神話の中で国津神である出雲の大神・大国主命の息子にあたり、天から天津神が降りてきて、国を譲れと交渉する「国譲り」の場面で大国主命から交渉を任されるのですが、船を逆さにかぶって隠れてしまう・・というエピソードの海の神様です。そしてここで国津神を代表して交渉に当たったことからか、「伝える」こと、転じて芸能の神様でもあります。

 恵比寿様は有名だけど、三穂津姫命(ミホツヒメノミコト)ってどんな神様でしょう?

 公式websiteには・・・「高天原の高皇産霊命の御姫神で、大国主神の御后神。高天原から稲穂を持ってお降りになり、人々に食糧として配り広められた神様で「五穀豊穣、夫婦和合、安産、子孫繁栄、歌舞音曲(音楽)」の守護神として篤く信仰されています。また、美保という字はこの神の御名に縁があると伝えられています」とあります。


 わたしが美保神社に訪れてまず目が飛び出しそうに驚いたのは、「種の神様」の文字でした!え!わたしが考えていたダーウィンの「の起源」て、このことだったの!?と驚愕です。三穂津姫命は種の神様であったのです。ここには稲穂を持って・・としか書かれていないですが、どこかに他の穀物の種も持って天降られた・・と書いてあった気がするのです。


 日本の魂とも言えるお米をまず地上に降ろされた神様というのは本来なら日本人にとって、とても重要な神様です。でも古事記の中には記述がなく、聞いたことないという人がほとんどではないかと思うのです。


 インターネットやいくつかの神道の辞典類で調べると、三穂津姫命(と同一神と思われる神様)は静岡の御穂神社(https://www.visit-shizuoka.com/spots/detail.php?kanko=521 )や京都の出雲大神宮(http://www.izumo-d.org/)にも祀られているようです。日本書紀と出雲国風土記に登場しています。


(三穂ならば稲穂のほかにあと2種類の穀物があるのならなんだろう・・?と考えました。 表記のばらつきは恐らく「御穂」から 美穂、美保、三穂、三保(仮名として宛てたもの)と音からの転化で「八」や「千」などと同じように三は抽象的な数字を表していると思います。  でもあえて考えてみると、古代米である「赤米」と「稗(ひえ)」と「粟(あわ)」でないかと思います。たとえば、オホゲツヒメの神話に出てきますよね)


稲作の起源をあらわした神話は複数あるので、「どれもそのように語られている」と考えておきます。


③へ続く。




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