Kaoru_reviews

博物館や本、素敵な人との出会いを大切にしたいです。2年ぶりに記事を書きました!

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マガジン

  • 朝ドラと女学校🌸

    「朝ドラ」こと NHKの連続テレビ小説では、ヒロインの学び舎として、いくつかは実在の、魅力的な女学校が登場します。 女子教育の歴史や今を朝ドラから見てみたいと思います。

  • 本山のおじさま、おばさまの思い出

    もう30年ほど前にイギリス・オックスフォードにお住まいだった、今は亡き素敵なご夫婦の思い出。人探しのつもりで書き始めましたが、おかげさまで少し目途がたちました。

最近の記事

安芸高田市の幻の美術館(まとめ)

安芸高田市にあったメルヘンの世界のような美術館。このnoteのトップ画像は「八千代の丘美術館」Webサイトにあったクリスマスの風景です。残念ながら2022年より無期限の休館です。前回の記事はこちら↓ 前回で紹介した記事や論文をふまえ、この美術館の画期的なところと、課題として残されたことをまとめます。 「八千代の丘美術館」の画期的(グラウンドブレイキング)なところ作家への公設アトリエの開放:自由な利用! コテージ風のアトリエの集合体となっていて、それぞれの建物を一年間、作

    • 安芸高田市の幻の美術館

      *画像は「安芸高田市立八千代の丘美術館」Webサイトより。青い三角屋根を持つ白いコテージが中庭を囲む。このアトリエ棟で、14名の「入館作家」が個展やワークショップを開き、学校での訪問指導なども行っていた。残念ながら2022年3月より休館している。 安芸高田市に美術館があった?!都知事選で、広島県なのに注目を集めた安芸高田市。風雲児となったかつての市長のもとで、経費削減のため体育館や美術館、市営団地がなくなった、という新聞記事を見た。・・・え、美術館?! 調べてみると・・・

      • 祖母と樟蔭女専

        現在の大阪樟蔭女子大学の前身にあたる樟蔭女子専門学校で、祖母は洋裁の先生をしていた。実家から譲り受けた写真に、生徒に囲まれて輝いている祖母の姿があった。気になって樟蔭女子大の紀要を見ると、祖母の名前もあった。 「朝ドラと女学校」というマガジンを作ったばかりなのに番外編となるが、教壇の祖母の写真を見ながら、生前の祖母から聞いたエピソードなどを書きとめておきたい。 1.樟蔭女専と祖母のライフヒストリー 1918(大正7)年に開設された樟蔭高等女学校は、大阪の南東にある。

        • 「マー姉ちゃん」と山脇高女

          昨秋から始まった朝ドラの再放送(NHK BS プレミアム)を見ている。 それは「マー姉ちゃん」。 長谷川町子さん(1920-1992)の自叙伝『サザエさんうちあけ話』のドラマ化で、戦前・戦中の九州と東京、さらに日暮里と桜新町、福岡と大分を行き交う、実話ながら波瀾万丈のストーリー。 あのサザエさん一家を彷彿とさせる「磯野家」と、底抜けに明るく芸達者な登場人物から目が離せなくなる。 1979年のドラマ。脚本は、「3年B組金八先生」で知られる小山内美江子さん。長谷川町子さんにあた

        安芸高田市の幻の美術館(まとめ)

        マガジン

        • 朝ドラと女学校🌸
          2本
        • 本山のおじさま、おばさまの思い出
          3本

        記事

          おばさまの近所での買い物

          1.街の中心部での買い物 1980年代のロンドン郊外の大学街で、おばさまの買い物のお供をするのは好きだった。イギリスに暮らす人の普段の生活と、おばさまのこだわりをかいま見るようで、それだけで10代だった私には刺激が多かった。  場所はよく覚えていない。様々な出店がひしめく、でも広大ではない市場のようなところに、魚を見に行った。内陸の街で、日本のようにフレッシュな刺身を食べる習慣はないためか、フリーザーに行儀良く厚手のビニールにくるまれた魚が並んでいた。さすがのおばさまも、一

          おばさまの近所での買い物

          裏庭のお茶会とスコーン、サンドウィッチ

          1.おばさま宅での、初めてのお茶会 中学生の頃、父の仕事のため私の家族はまるごと、イギリス郊外の大学街で一年間過ごした。初めての海外生活のあれこれをご指南くださったのが、おばさまご夫妻であった。それもバスの中で、おばさまの方から日本の方?と話しかけられて始まったお付き合いだった。  ほどなく「お茶会をしましょう」とお誘いがあった。仮住まいから歩いて10分ほどの落ち着いた住宅地に、おばさまの家がある。一見すると大きめの家だが、実はお隣さんと折半している、セミデタッチドハウスと

          裏庭のお茶会とスコーン、サンドウィッチ

          おばさまと サルサ・ポモドーロ

          1.おばさまに教わった料理を思い出す あたたかいサフラン色のグラデーションがかった、重たいル・クルーゼのほうろう鍋に、オリーブ油と、細かなみじん切りにしたにんにくを入れる。そしてゆっくり火を入れるのだが、30年以上前のイギリス郊外の台所は、おばさまの家も、私が住んだ借家も、渦巻き型のコイルが埋まった電気コンロであった(ガスより電気代が安いから、と聞いた)。とにかく、鍋をゆっくり温めるところから始まる。 「一時間くらい、ゆっくり炒めないと。丁寧に煮込むと二時間はかかるかしら。

          おばさまと サルサ・ポモドーロ