私は、私の生きたいように生きてるだけ①

「モデルやってた」「ライターやってた」「調理師やってた」

私の職歴を話すと、お前なんなんと思う人が多いと思う。

そんな色んな仕事やって、長続きしない中途半端な人間と思われるかもしれない。まぁそう思われるならそれでいい。私のことを知っている、大切な人にさえ分かってもらえればそれでいいんだから。


調理師〜バイト時代

高校を卒業して、調理と製菓の専門学校へ行った。

高校は進学校だったけど、大学へ行くことの意味を持てないでいたから。また今度別記事で書こうと思うけど、私は学生時代何をしてたかというと、恋愛しかしてこなかった。部活もせず、バイトに励み、恋愛をすべての中心軸として生きていた。大学へ行っても中高時代と何も変わらず、恋愛とバイトを中心に生きていくのは目に見えていた。

しかも大して長続きしない恋愛を繰り返していた私は「長い結婚生活なんて無理かもしれない。離婚しても一人で生きていく力をつけるためには、手に職だ。」と変な覚悟だけを決め、まわりの大人たちの反対を押し切って専門学校へ行った。(成績は悪くなかったので、親も先生も大学に行けと言っていた。)

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専門学校を卒業してからは、ウェディングケーキが作りたくて結婚式場に就職した。

そこは埼玉の田舎に突如現れる、お城のような結婚式場だった。上司や先輩は「俺たちは城の召使い」と言っていた。

就職したはいいものの、人気のパティシエ部門には空きがなく、配属されたのはキッチン。結婚式場でフルコースを作る調理場です。

女子校出身の私にはどうしたらいいか分からないくらい、9割が男性の職場。唯一の女性の先輩は、私のひとつ上のMさんだった。

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結婚式場の仕事は忙しく、特に入社したての春は結婚式シーズン。いきなり早朝から夜中まで働く日々が始まる。土日の婚礼の日は始発〜終電、なんて日も稀じゃなかった。

それでも職場の先輩たちは優しくて、どうにかこうにかやっていた。特に4〜5こ上の中堅男性グループは私をかわいがってくれて、つらいときには笑わせてくれたり、余ったコース料理のフォアグラを口に突っ込んでおやつをくれたりといい思い出がたくさんある。(おかげでこの時から私はフォアグラが苦手になる。フォアグラは一口で食べるものではなく、少しずつ食べるからおいしいんだということを知る。)

この先輩男性グループの中に、1つ上の女性の先輩、Mさんの元カレがいた。大して人数も多くない調理場で職場恋愛とは、すごい。

そこで致命的な問題がおきた。私は、Mさんに嫌われる。

元カレグループから良く思われていなかったMさんは、逆にかわいがられていた新参者のことを良く思わなかったんでしょう。そりゃそうだ。女の恨みは怖い。男が絡むと余計に面倒くさい。

地味〜な嫌がらせは続き、地味〜にストレスは溜まった。

そして彼氏と別れたり(この頃も生活の中心軸は恋愛だったので、これがブレると全部に響く)、実家の愛猫が1匹亡くなったり、激務が襲ったり、私のストレスはピークに達したのだろう。

10日間、毎日大量の鼻血が出るようになった。

血液検査をしたりしたけど、特に大きな病気は見つからなかった。ストレスなんだろう。でもこれをキッカケに、私の何かの糸がプツンと切れる。

「パティシエにもなれないのにここで働く意味がわからない。仕事辞めよう。」

そして私はたった数か月で初めての職場を辞めることになった。

今思い返しても、この判断は正解だった。限られた時間の人生の中で、無理して働く意味は本当にわからない。やりたい仕事ならまだしも、体や心を壊してまで、やりたくない仕事を続ける必要はまったくない。


お菓子工場でアルバイトの日々

会社を辞めて、2週間くらい休みがあった。ひたすらボーッとしたり、家族で旅行に出かけたり、ゆっくりしたおかげで少しずつ体は元に戻って行った。

やっぱりお菓子作りがしたい、と思った私は、お菓子工場でアルバイトを始める。週5日、朝8時〜16時くらいまで。そこには私と同い年の女の子が社員として働いていた。長野県出身で方言混じりで、最初は人見知りで怖い雰囲気があったけど、だんだん仲良くなった。今でも大切な友達。

いつもニコニコしている彼女は、仕事にとてもマジメで、センスもあって「こういう人がパティシエに向いているんだな」と改めて私に教えてくれた。

一方の私は本当に不器用。細かい仕事が本当に苦手。パティシエになるには致命的なポイントだった。でも力だけは意外とあったし、それなりに根性もあったから焼き菓子向き、ということだけは分かった。そして同時に「お菓子作りはバイトで十分」という現実も。


そして「しばらくここのバイトでやっていこう」と思った矢先に、新たな出会いが飛び込んでくる。モデルへの仕事への始まりだった。




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