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対岸を

最近幼少の頃の記憶が巡る。
記憶というよりは感情に近いのかもしれない。

お父さんと買い物に出かけたとき、
お母さんとお姉ちゃんには秘密だよと買ってもらったモスバーガーのデザート。
本当にいけないことをしてるんだと、これを一緒に食べれないお母さん、お姉ちゃんかわいそうだ、ごめん、という気持ち。

折り紙カルタを見て、1人、部屋で帽子やアシカを折った。折ったと記憶してるものは、今でもほとんど折ることができると思う。

お母さんと図書館で選んだ紙芝居。2冊まで。
お母さんに読み聞かせをしてもらえるのは1回だけ。その後は自分で読み上げながら、絵を見て、を繰り返してたけど、読んでもらいたいなって思ってさみしかった。でも、今なら分かる、お母さん疲れてたんだろうなって。私が1人遊びが好きでマイペースなのってこういうのも関係してる気がする。

初めて新幹線に乗ったときの不思議な気持ち。

土曜日の夜の焼き鳥と餃子。

苦手なプール、泳ぎ切った先にお母さんが待ってくれてるって思って頑張ったテスト。

こういうのってみんなあるのかな、
なんか最近ずーーーっとこの辺りの記憶が自分の中でぐるぐるしてる。記憶と感情が交差する。1人で歩いてるときとか、ふとした拍子に思い出す。

自己が形成される前の自分の記憶はなんだか変な感じする。わたしは10年経っても、20年経ってもずっとこの記憶をもってるんだろうか。

私はここ1.2年くらいの間とくに、
過去の自分と今の自分は別の人間だと考えていた。
自分というガワは一緒なんだけど、中身が入れ替わっているような、iPhoneのOSがアップデートされてるような感覚。iPhone4とiPhone11って同じデバイスでも全然別物じゃん、みたいな。4とかもうAppleサポート終了してるし、みたいな。

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