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不登校と講演会〜「学校へ行けなかった僕の気持ちと両親や先生の関わり方」〜

先日初めて、不登校に関連する講演会に行ってお話を聞いてきました。

講演されたのは、9年間の不登校を経験された、漫画家の棚園正一さん↓

夫が以前に小学校のPTAの会長をしたことがあり、その時知り合った前会長さんが、ラインでこの講演会を教えてくれました。(さらに、この講演会を主催している地域のフリースクールの代表者さんが知り合いなんだとか。)
また私の方も、私の記事に棚園さんがたまたまスキをつけて頂いたことがあり、同時期に棚園さんの情報を得ていたという偶然。

これはぜひ行かなくては!

私は子供達が不登校になってから、本やインターネットで片っ端から情報を取り込みましたが、自分のメンタルダウンが酷すぎて、当時は親の会や講演会には出向く気力がなく。
また、いつも何も言わず見守る係の主人は、不登校に関してはほぼまっさらな状態。


講演会当日。
夫婦2人してやや緊張しながら会場入りしましたが、またもや到着時間が早すぎたのか、まだ他の人は2人ほど。

ふと部屋の奥に目をやると長机に本が山積みされていて、その隣に座って何かを書いている人が。

棚園正一さん、ご本人だ!

ご自身の本を買ってくれた人に、サインを書いている模様。プロの漫画家さんにサイン書いてもらえるなんて、めっちゃ貴重!とのことで、我が家も3冊購入させていただきました。

購入した3冊
サイン 小学生バージョン
サイン 中学生バージョン
サイン 大人バージョン

3冊全てに違う種類の絵を描いていただけるという豪華さ。しかもサインペンで、一発直書き。
プロって凄いなぁ〜と関心しきり。

そうこうしているうちに、入場者が続々と増え、講演会が始まりました。

棚園さんがご自身の漫画の一部をスクリーンに映し出しながら、当時の心境を話すと言う形で、講演会は進みます。これが1時間と20分程。
10分の休憩を挟んだ後、地元のフリースクールからのお話があり、その後残りの時間は事前に送られたものと合わせ、今日の講演会の参加者からの質問に棚園さんが答えます。
全部で2時間半程でしたが、終わってしまえばあっと言う間でした。それほど、有意義な時間でした。


まず、私にとって「不登校を経験した当事者」から話が聞けたことは、とても貴重なものでした。
棚園さんは講演会の時間の都合上、今までのエピソードをかなり短縮した上で穏やかに話されていましたが、実際は想像以上の苦しみや葛藤があったようです。

帰宅後、購入した本を読みましたが、1言での感想はなかなか難しいです。

棚園さんが経験された不登校は9年間。
我が家も不登校とはいえ、子供は家の窓ガラスを割ったこともまだないし、我が家なんてまだまだヒヨッコだなぁ、みたいな…(苦笑)

もちろん御本人が1番苦しくて大変だったと思うのですが、私は母親の目線で読んでいたので、見守るお母様の苦労を思い、当時はどんな気持ちだったんだろう、本当に頑張ってこられたんだなと、ご両親を尊敬する気持ちでいっぱいになりました。

棚園さんは不登校のきっかけになった先生を恨んでおらず、そのきっかけがなくても恐らく不登校になっていたと話されていました。不登校を他人のせいにせず、苦しみながらもずっと自分の心に向き合い続けたことで、今では不登校の経験をちゃんと人生の財産とされている。
漫画家の鳥山明先生がお母様の同級生でご近所だったのは、頑張られた棚園さんへ、最初から決められていた神様からのギフトなんだろうと思います。
とても希望のある話を聞けて、良かったです。


また、質問コーナーでは、
「待つ」と「寄り添う」と言う事についての、棚園さんの回答がとても為になりました。

私は子供がどんな道を選んだとしても、その子供の選択と気持ちを認めることが、本当の「受容」ではないかと考えています。

私自身は、まだまだそこまでの心の余裕がなく、無意識に「待つ」姿勢でいてしまうことが多いです。でも「待つ」には、「いつか子供が動き出すだろう」という『親の期待』が入っています。これでは結局、「待つ」が子供を「見張る」行為になってしまいます。
子供に動きが無い間の時間はとてつもなく長く感じ、親にとっては苦しいものですが、やはり「待たれる」ということは、子ども側からすればプレッシャーになるのだなと思いました。

また親が渡してくる情報に関しては、押し付けは嫌だけど子供はきちんと聞いていて、後に活かせる場合もあるようなので、それも聞けて良かったです。


主人もいい話を聞けたと感心し、帰宅してから一番先に購入した3冊を読み切りました。父親としても、色々思うことがあったようです。

我が家では講演会での棚園さんのお話を聞くことにより、今の方向で大丈夫だな、という安心につながりました。

もしお近くで棚園正一さんの講演会などありましたら、参加されるとすごくいいと思います。本やインターネットの情報ももちろんいいのですが、やはり生の声に勝るものはありません。

棚園さんはとても誠実な方のようで、様々な質問にすごく配慮しながら、ご自身が感じたことをとても丁寧に一生懸命答えられていました。
サインをいただいた時も、講演は何回やっても慣れずに緊張しますとおっしゃっていて、講演会の間もすごく水分補給をされてました。
そんなところもほっこりしました。

また、地元のフリースクールが来年度に高校認定をとれるスクールを開校する準備中だとか。
代表の方のお話から、凄い熱意が伝わってきました。講演会の後、主人と一緒にスタッフさんに話を聞きにいきましたが、まだ詳細を詰め切ってないそうで、また後日話を聞きに行くことに。

子供達よ、いい流れが来ているぞ!

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