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おばあちゃんとジャムパン

いつものスーパーに、主人と買い物に来た時のこと。あまり広くはない店内の、こじんまりしたパンコーナーにいたら、知らないおばあちゃんに話しかけられました。

「ジャムパンを捜してるんだけど、ないのよねぇ…。」そしてサンドイッチが入った私のカゴを見ながら、「若い人たちは、そういうのが好きなのよねぇ。でも私達の年代は、こういう普通のがいいのよねぇ。」
そう言うおばあちゃんのカゴには、アンパン、クリームパンが1つずつ入っています。
アンパンマンのテーマ曲『勇気りんりん』が、私の脳内に鳴り響きます。惜しい、あと1つ。確かにジャムパンが欲しいですよね。

(『3色ぱん』を開発した人も、もしかしたら同じくらいの年代の人なのかも知れないな。あ、でも私が知ってる3色ぱんの中身はあん、クリーム、チョコレートだったか…。)

おばあちゃんと一緒に棚を眺めてみます。色とりどりのオシャレな菓子パンの袋たち。その中に、ジャムパンは見当たりません。
「ホントやねぇ。ジャムパンはあまり売れないから、置かなくなったのかな…?」
「そうなのかしらねぇ…」と名残惜しそうに、明らかに落胆しながらその場を去っていくおばあちゃん。
その会話を離れて聞いていた夫が、なぜか手招きしています。そっちに行ってみたところ。
おばあちゃんと見ていた反対側の棚の隅っこに、ひっそりと並ぶジャムパン達。
あった!

夫よ、ナイスアシスト!
急いでジャムパンを1つ引っつかみ、おばあちゃんを追いかけました。
肩をたたき、「すいません、ジャムパンありましたよ。」ビックリした顔のおばあちゃん。
そういえば強引に渡しちゃったけど、良かったかな…?と思ったら、「ありがとう…!」と拝むようにお礼を伝えてくれたおばあちゃん。
どうやらお役に立てたみたいです。
あぁ、良かったー。

おばあちゃん、こちらこそほっこりとした時間をありがとうございました!

昔からなぜか、道を尋ねられたり、スーパーで知らない人に話しかけられたり、店員に間違えられたりという事が多々あります。(いつも何も考えず、ぼおっとしているからでしょうか…。)

私は超ど級の方向音痴で地図が書けないため、いつも道案内はかなり難易度が高いです。上手く説明出来なくて、無事相手の人が目的地に辿り着けたか毎回心配になります(汗)

それに比べて、今回は「ジャムパンを探す」という簡単なミッションだったので、無事完遂出来て良かったです(笑)夫にも感謝です。

「世界の大いなる力」的なものが働いているならば、おばあちゃんが『ジャムパンを手に入れる』という願いを叶える為に、私を召喚したのかも…。もしもそうなら、おばあちゃんは「立派な魔法使い」ですね(笑)

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