見出し画像

チェルダで私が食べた物

シチリア島の州と、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

さてさて、昨日私がチェルダという町で食べた物、それはトップの画像が答えであります。 わかるかしら? アーティチョークです。 この辺り一帯、アーティチョークの産地として超有名なんです。 このオブジェは町の中心の広場にそびえている物です。イタリアの街でよく見かけるオベリスクや、その町の守護聖人の像ではなく、アーティチョーク、凄くないですか?

現在工事中の広場ですが、このオブジェ、かなり大きいのですよ。

画像1

人と比べてこの高さ。 町のシンボルとして知られています。 ここには友人夫妻が住んでいて、事前に彼らに連絡、私が行きたかったお店の予約を取ってもらいました。

早めに到着して車を止めたらすぐに現れた、アーティチョーク売りのおじさん。

画像2

このおじさんから購入しました。 1束20本あるそうで、なんと5€と言う破格なお値段! 朝採りの物なので鮮度抜群です。

小さい町ながらレストランやトラットリアが沢山ありまして、その全部、本当に全部がこの時期「アーティチョーク尽くし」のメニューを揃えています。 今迄に3軒ほど行った事があるのですが、今年はどうしても行きたかったお店へレッツ・ゴーです。

今まで足を運んだ所は全てトラットリア、カジュアルなお店では一種類ずつ大皿に盛った料理が運ばれてきて、各自取り分けるスタイル。 そういうのも大好きですが、今年はレストランへ。 以前からどうも気になっていたものの、何故か機会がなかったのです。 去年行こうとしたら定休日。 別のお店へ行き、再度挑戦しようと思っていたらいきなりのロックダウンとなってしまった次第です。

このアーティチョーク尽くし、どこのお店でも楽しみは前菜です。

画像3

じゃ〜ん。 右側の地元のチーズから時計回りに、アーティチョークのカポナータ、フェンネルで風味をつけた詰め物入りのアーティチョーク、奥の白っぽいのは茹でてからオリーブオイル漬けにした物、フリット、そして真ん中はスフレです。チーズを除くと5種類、多くはありませんが結構ボリュームがあり、普段ならばこれで十分お腹が一杯になるところ、でもパスタも行きます。

チョイスは2種類だったので、相方と1種類ずつ頼んでみました。

画像4

彼のはポークとアーティチョークのラグー。 初めての組み合わせかも。

私は乾燥空豆のペースト、アーティチョーク、上にカリカリパンチェッタがかかっていました。

画像5

乾燥空豆のペースト、私は普段ポタージュのように調理しますが、そしてそれが王道でありますが、こういうやり方なかなか美味しい。 今度やってみよう。 パンチェッタがいい仕事をしていました。 

セコンドはどうするか? と聞かれたのですが、4人とも満腹でパス。 でも私以外の人はきちんとドルチェへ進みました。 シチリアの代表的なドルチェ、カンノーロです。

画像6

このツヤッツヤなクリーム、注文があってから詰めた事がわかります。 この辺りは羊も沢山いるので、勿論羊乳で作られたリコッタを使用しています。 よーく水切りしたリコッタを裏ごしして、お砂糖と混ぜた物が「リコッタクリーム」。 伝統的なシチリアのドルチェはほぼ全てこのクリームが使用されています。 生クリーム代わりですね。 勿論、生クリームやカスタードを使ったドルチェも存在しますが、基本はこれです。

どこのバールでも簡単に買えるのですが、シチリアの人達こうやってレストランでもオーダーする事が多いです。 この辺が日本との違いが大きく出ているところの一つでしょうか? レストランもそれ程新しいドルチェを生み出そうという感じではないですし、食べる方も「何か珍しい、変わったものを・・・」という期待もないのです。 新しい物があまり出ない国、イタリア・・・。

相方と友人が散々やりあって、結局相方が負けたようで、ご馳走になってしまいました。 なので値段は不明です。 友人は「ここは自分の町だから、客人が払うはあり得ない」と言いますが、普通に割り勘でいいのにね。 こういう所、シチリア人のこだわり、凄い。 譲りませんから。 相方にしてみれば、こちらが誘ったのだから、こちらが払うという感じで、それも然り。 しかもレストラン指定をしたのは私です。 彼らがパレルモに遊びにきてくれないと、お返しする機会がないのよ〜。 そして彼らは滅多に遠出しないのです。 何か計画しなくては。 そうそう、去年もご馳走になっているんだわ。

今日のランチはアーティチョークのリゾットか、パスタか? と思っていたのですが、急用で又今日も出かけなくてはいけません。 田舎に持っている土地子事で用事があるようで・・・。 義父が亡くなって早10年が過ぎようとしていますが、兄弟3人で相続したもののきちんと分割するという事をしていない兄弟達。 田舎の土地なんて二束三文だし、売ってお金で分けるか、土地で分けるか、とにかく早く片付けてしまえば良いと思うのですが、やっていない。 真ん中の弟とはあまり仲が良くないし、話し合いの機会すら設けていないままに月日が過ぎていきます。

そして、今日のように何かあると私の相方が出て行って処理をする。 お金がかかることもあるのですが、それも彼負担。 でも私は一切口出ししないことに決めています。 私の問題ではないのでね。 色々知り過ぎると不快になることも多々出てくるので、なるべく聞かないようにしています。 

今日も私はお留守番でも良いのだけど、片道80kmくらいあるから、道中の話し相手がいた方が良いかと思って同行することにしました。 

話がずれましたが、昨日のランチは大変美味しく、年中行事の一つを無事終えることができました。 幸せ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?