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週末メッシーナ旅行 その2 ムール貝を満喫

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

週末プチ旅行の第二弾、美味しい物をお届けします。

午後ホテルで一休みして、ちょこっと散歩へ出掛けた後、夕食です。 メッシーナに住んでいる相方の友人夫妻と7時にホテルで待ち合わせ。 この夫婦、ご主人と相方は子供の頃からの知り合い、奥様ポーランド人。 話は聞いていましたが、私はお目に掛かるのは初めてです。 既に仲の良いポーランド人の友人が2人いるので、3人目のポーランド人。 彼女は小児科のお医者様です。

ホテルで落ち合って、彼らの車で海岸沿いに30分位い走りました。 この時間、既に暗くなっているので風景は見えず。 車を停めたのは海岸沿いだと思ったのですが、海水の湖とのこと。 大体私はメッシーナに湖があることすら知りませんでした。 メッシーナはシチリアの3つの岬の一つ、島の東北の先端に位置し、海の向こうはイタリア半島です。 その先端に2つの湖があった!! そこでムール貝の養殖をしています。 ムール貝が有名なのは知っていましたが、この海水の湖でだったとは。

車を停めたのが7時半、シチリアの夕食にしては早い時間です。 友人エンツォさんが「一応7時半に予約を入れてあるのだけど、早過ぎるようだったら散歩する?」と。 やー、予約してあるのなら入りましょう。 でもこんなに早い時間に開いているのもびっくりです、ここシチリアですから。

連れて行ってもらったのはバールに毛が生えたような・・・、簡易食堂的な・・・・、私達2人だったら入らないような所。

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目の車が邪魔ですが、こんな感じです。 午前中から通しで開いているのですって。 入ってすぐのショーケースには、カポナータや揚げ物や、見慣れたシチリア料理が色々と並んでいました。

店内はわりと狭いですが、早い時間なので人はまばら。 エンツォさんは少し遅くなるとすごく混むから、早めの時間にしたと。 メニューもなく、もしかしたらあるのかもしれないですが渡されず、エンツォさんが「ここはムール貝が絶品なんだよ」と。

注文は至って簡単、ムール貝のグラタン、ムール貝の白ワインソースかそれのトマト入り。 「赤?白?どっちが良い?」

私はトマトソースたっぷりのムール貝ってあまり好みではないので、「白」を、トマトソースたっぷりが大好きな相方は「赤」を。 エンツォさん夫妻も紅白に別れました。

メッシーナで作っているビールがあるので、相方はそれを試してみたいと言い、他の3人は白ワインで。

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初めて見ました。 こんなのがあるのね。 モルトビールです。

さて、待っているとムール貝のグラタンが運ばれてきました。 グラタンと言っても普通に想像するようなベシャメルソース入りではなく、パン粉で焼いてあります。 イタリアではこれも「グラタン」と呼ぶのです。

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これ、1人分です。 分け分けしないイタリア人ですから、4人で行ってこのお皿が4つ出てきます。 日本人だったらシェアするのでしょうね。 そしてこれ、美味しい! かなりパン粉が詰まっているので、見た目よりもボリュームがあります。食べている時には気付かないけれど、後でどっしりって感じ。 そして珍しく、魚介なのにチーズが使われていました。 これもへーって感じです。 魚介にチーズはご法度なイタリアなのに。 溶けるチーズではなく、解けないチーズをすり下ろしてパン粉と混ぜてあるのだと思いました。

そして次はこれ。

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白組と

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赤組。

でもこの赤はパレルモで食べるトマトソースとは全然違う。 濃厚なソースではなく、フレッシュトマトを使っています。 私は普通レストランでムール貝を頼むことはまずないのです。 好きだけれどもこの量が一人分として出てくるので、飽きちゃう。 所がね、このムール貝自体が美味しくて、ドンドンと進み、完食。 相方のも味見したら、トマトの味が優しく、これだったら「赤」でも最後まで美味しく食べられそう。 この2つ、見た目は刻んだトマトが乗せてあるだけの違いですが、食べ終わってみたら違いはもっとはっきり出ました。

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白組と

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赤組、手振れ〜。

実はこの2つのムール貝の途中,もう一皿出てきました。 エンツォさんが「パレルモには存在しないから、絶対に味見をしてもらいたい」といった物。 それはアランチーナ、ちなみにメッシーナでは「アランチーノ」と男性形になります。 

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何これ? 見た事のない真っ赤な物が出てきました。 画像ではそれ程赤く見えないかもしれませんが、実際はかなり赤い物体。 これはンドゥイア('nduya)と言う、カラブリア地方の有名な唐辛子入りのサラミのアランチーナなんですって。 サラミと言っても普通に切って食べるサラミではなく、ペースト状の物。 こんなアランチーナがあるなんて!

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サフランで味付けしたライスに、ンドゥイアとチーズが絡みます。 結構辛い、だけどチーズがその辛さを緩和している感じ。 クセになりますねぇ、これは。 

流石海峡を超えたらお向かいはカラブリア、だからそこの名産も普通に流通しているのでしょう。 ンドゥイアは島の西側のパレルモではなかなか手に入りませんから。 かと言ってこのアランチーナ、メッシーナでもどこでも食べられるわけではないんですって。 地元に住んでいる友人がいなかったら出会えなかった物、感謝感謝。

食後は湖沿いをお散歩。

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歩いていると結構小洒落たレストランも沢山あり、私達2人だったらそう言うお店に入っていたような気がします。 簡易レストラン的な所は、いきなり入ると失敗も多いですから。 こう言うお店は知っていなければ入れない。 エンツォさん達曰く、数あるレストランの中でも連れて行ってくれたお店のムール貝は間違い無いんですって。 

ものすごく美味しいムール貝でしたが、1番美味しいのは5月頃だそうです。 「5月のムール貝を食べたら、うなるよ」と言うエンツォさん、なら来年のその時期には絶対に行かなくてはね。 ムール貝を食べてうなってみたいです。 

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