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文化の違い カレーの話

シチリア島の州都、パレルモからの発信。

一昨日買ってあった鶏のもも肉をどう調理しようかと悩み、決まらない。 料理本を眺めながら、どうしようかなぁ・・・。            イタリア料理に飽きているし、それよりもまず、自分の作った料理に飽きてるんですよね。 だから何か作った事のない味を求めたのだけど、なかなか決まらない。 中華風にしようかと思ったけれど足りない材料があり過ぎて、そして中華だとそれ一品というわけにもいかず、スープやもうひとつ何かを作るには材料がとても足りない。

洋風にすればそれと付け合わせで良いのですが、和食、中華はそうもいかないんですよね。 洋風もトマトソース、クリームソース、煮込み・・・、色々作ってしまって、その日はどうもピンとくるものがない。

そこで・・・、カレーになりました(笑)。

ルーがないので、あっ今は特定のお店へ行けば時々手に入るのですが、我が家からそこまでの移動距離は禁止されているので、ある物でなんとか。

スパイス沢山入れて、炒めた小麦粉も加えてとろみを付けたら、ちゃんと日本のカレーっぽく出来上がり。

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ここで私と相方シチリア人、食べ方に違いが出ます。 まずは私はこの画像のように日本的な食べ方、スプーンで食べますが相方は違う。      ナイフとフォークで食べるんです、カレーを!             イタリア人にしてみたら「スプーンで食べるのは子供だけ」と言うルールがあるそうで、「大人になったらスープ以外の物をスプーンで食べてはいけない」らしい。 これはグラタンやドリアなどにも言えること。      必ずフォークを使います。

この画像の器ではナイフとフォークは無理なので、彼の分は普通の洋食用のお皿に盛るわけです。

そしてジャガイモの話。

我が家のカレーにはジャガイモが入りません。 大量の玉ねぎと肉のみ。 元々私が家で作るカレーは人参を入れず、玉ねぎ、ジャガイモ、肉だけで作っていたのですが、今はジャガイモ禁止。             

相方と暮らし始めて最初にカレーを作った時のこと、芋好きな彼がジャガイモを避けてる。 普段シチューなどではジャガイモを選んで取る彼が。  理由を聞いたら、「だってライスがあるのにジャガイモはいらないでしょう」と言う返答。                          「???」                             だって煮込み料理のジャガイモはあんなに好きで食べるのに、カレーのジャガイモはどうしてなの? 同じ煮込みだけどね。            「煮込みはパンと食べるから、ライスにはジャガイモはいらないでしょ?だってライスがあるんだから」と、何とも私には理解できない説明。    というかさ、それって説明になってるの?

面倒なのであまりい深く追求せず、それから我が家のカレーからジャガイモの姿は消えました。

ある時にオーストリア人と暮らしている日本人の友達にこの話をしたところ、「そうそう、私も彼に同じ事を言われた。ライスとジャガイモの組み合わせはおかしいでしょう」っと言うではないですか。

じゃぁこれは私の相方の訳のわからない理屈ではなく、ヨーロッパ人の感覚なのか? ジャガイモは主食にもなり得るから(イタリアではないけどドイツやオーストリアは主食となる)主食が2つはダメなのねと、理解しようとしたんです。

だけどね、と言わせて頂ければ、ジャガイモ入りのパスタは存在しているし、シチリアではコロッケパンも存在するんですよ。 それだって主食2つな訳で、それはどうして許されるのか?

未だに謎です・・・。

だけど未だに我が家のカレーにはジャガイモは入りません。


翌日リメイクして、焼きカレーを作りました。

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同じ容器で作ったけれど、彼はこれもナイフとフォークで食べました。  私はもちろんスプーンです。

一緒に暮らさなければ知る事のできない文化の違い、食に関しては私が譲る事が多いと思う。

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