見出し画像

心に意識を向ける

「実は誰にも話してないんだけど。」

世間話を1時間以上続けた後、重い感じで口を開く。


どうしたの?言ってごらん。

優しく促してみる。


その人は私のパートナーの友人で私は電話越しでも初めてお目にかかる人だった。

自分の事業で成功している誰もが羨む20代の青年だ。


「実は、電車に乗れなくなったんだ」



そうか。

こんなに成功している人でも、もしくは頑張ってきた人だからこそ心が不安で覆われている。


弱音を吐けない人は特に気がつかないうちに心に負担をかけている。

私をセラピストだと知らずに話しているので、私は友達として聞いてみる。

「瞑想してみるといいよ!」


「そうみたいだね。」

返答の様子からあまり精神や潜在意識への認識はないらしい。

だとしたら、あまり押さずに少しずつ心を軽く出来るように誘導してあげよう。

もちろん人それぞれ感覚は違うし、今回はセラピストの私への相談ではないから呼吸法だけ教えてみることにした。


キラキラしたものを思い浮かべながら息を吸って、止めて。

嫌なことやネガティブな感情をゆっくり吐き出して、止める。

それを5回繰り返す。



呼吸に意識を向けることで内観への導入ができる。

頑張って働いている人たちには自分を見つめる時間が足りていない。

だからせめて呼吸だけでも自分に意識を向けながらすることで「自分」を認識する時間を作る。

呼吸が「今ここで存在する自分」を意識する最良の手段だから。



どんな人にも悩みはあって、でも忙しすぎて心のケアができていない人がたくさんいて。

おそらく日本には気が優しい人や頑張り屋さんが多いから、きっといつの間にか病んでしまう人もたくさんいる。

人には言えなくて一人で抱え込む人もいっぱいいる。


だから私はそんな人たちの支えになりたい。

オンラインだから匿名でもいいし、顔を隠していてもいいから、話し相手になってあげたい。

みんながもっと心を自由に元気に生きていける世界にしたいんだ。



次に彼と話すときには瞑想して本当の自分の声に意識を向けてもらおうと思う。

もちろん、それを彼が望むなら。




サポートお願いします!日本の子供達が世界で羽ばたけるように、海外からのオンラインコースの運営に使わせていただきます!