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わたしの美術館のたのしみ方

美術館に行くのが好きだ。
そんなに頻繁に行くわけではないが、なぜ好きなのかを考えてみたいと思う。そして、そんな私がどういう楽しみ方をしているのか、書いてみたいと思う。
美術館は敷居が高いけどちょっと気になる、という人の参考になれば。

美術館が好きな理由

まずはわたしが美術館を好きな理由から。

1. 作品に集中できる

美術館は建物自体が作品に集中できるように作られている。
注意をそらすものがあまりない。
日常生活でそういった空間にふれることは、実は少ないのではないだろうか。
家の中は生活感にあふれているし(生活の場なのでそりゃそうだ)、街はたくさんの広告であふれている(購買意欲、劣等感を煽ってくる)。
そういった、刺激に溢れているのだ。

美術館は、作品が主役なので、そういった雑然としたもの(雑多なものでも締める範囲が多ければ、それがメインのようになってしまう)が、極力排除されている。

なので、こころの表面をいたずらに波立たせられることはないのだ。
(逆に、こころの内側をざらりとざわめかせられたりすることは、ある。)

2. 静か

日常生活では、音にあふれている。
街の喧騒、テレビの中の話し声。音楽。
逆に無音だと物足りない気がすることさえある。

美術館はそういった音がない。
人の歩く音、動く音。空調の音。
そういった、小さな音だけがある。

3. 基本的に、ひとりで楽しむもの

美術館は、何人かで連れ立ってきたとしても、基本はひとりで楽しむものだと思う。鑑賞中は会話は控えることが多いということもある。
また、それぞれの作品をみるペースも、人によってそれぞれなので、結果、見終わったあとに落ち合うことになる。
その距離感が心地いいのだ。

わたしの美術館のたのしみかた

美術館のこういう空間にいること自体が、わたしにとっては癒しであったりするのだが、それが退屈に感じる気持ちも、わからないでもない。笑

そこで、わたしが作品をどう見ているのか、書いてみたいと思う。
事前知識は不要なので、安心してほしい。

1. いちばん好きな絵を見つける

たくさんの作品がある中で、自分が一番好きな絵を見つけてみよう。

これ!というものがすぐに見つかる場合もあれば、いちばんを決めるのが難しいこともあるだろう。
自分の「いちばん」が、その展覧会の目玉作品ではないこともある。

自分にとってのナンバーワンを決めるには、展示されている作品全体をみることになる。いちばんを決めるのにうんうんと迷ってもいいし、これと決めたナンバーワン作品をじっくり鑑賞するのもいい。

そしてその作品にミュージアムショップで再会するのも、たのしいものだ。

2. 自分の家に飾るなら?と想像してみる

どれか一つの作品を家に飾るならどれがいいか?と考えてみるのもおもしろい。
意外に自分の「ナンバーワン」と、家に飾りたいものは、違うことがある。
美術館で見るからいいのであって、家にはいらない、という作品は結構多い。笑

そして、家に飾ると考えると、とたんに抽象画が浮上してきたりする。
ポスターのように飾る、あるいはいっそのことラグにして敷くといいのでは、などなど。

一気に作品が生活の身近に感じられるようになるので、そのギャップがおもしろかったりする。

3. 展覧会を1本の映画を見るつもりでみる

これはちょっと上級かも。
展覧会にはそれぞれテーマがあり、ストーリーがある。
一人の画家を扱っていても、その人の人間性をみるのか、時代性に焦点を当てるのか、はたまた人間関係を紐解くのか。

展示されている解説パネルをじっくり読んでみるのもいい。
それがめんどうであれば(パネル前は混雑していることも多い)、パネルのタイトルだけを追ってみるのもいい。

事前に特設サイトやポスターをみておくのもいい。
大規模な企画展であれば、すごく凝った特設サイトが開設されているので、その企画展の世界観に触れられておもしろい。

まとめ

よく美術館に行く人にとっては物足りない楽しみ方かもしれない。
けど、全然興味ないけど誘われたから無下に断れないな、どうしようかな、と思っている人や、ちょっと興味あるけど敷居が高いんだよな、どうしようかな、と思っている人が、ちょっとでもたのしく鑑賞することができる助けになれるとうれしい。

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