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シンガポールにおける病院のお話




皆さんは病院を選ぶときに『かかる費用』って、気にしたことはありますか?


シンガポールの医療システムは「自由診療」を採用しています。「自由診療」では、病院が独自に値段を設定することができるため、同じ治療内容でも、病院によって料金が異なります。そのため、医者にかかるときはまず、費用や、勤める会社の保険でカバーされるかどうかを確認することが大切です。

出産のような入院が必要な場合、シンガポールでは、「Public hospitals(公立病院)と「Private hospitals(私立病院)」の2種類があります。公立病院はいわゆる政府系の病院で、私立に比べて費用が安くなります。


一方、私立病院は民間経営で費用は高め。サービスの質や評判が高い、立地が良い、日本人医師がいるなど、公立病院には無いものを求める人が選択する傾向があります。会社からの医療費補助が手厚ければ、私立病院に安心して通えるでしょう。

さて、具体的にはどれくらいの費用差があるでしょうか。出産費用で比較すると、公立病院では、出産方法や部屋のグレードにより幅がかなりありますが、通常2泊3日で50-60万円くらいかかります。私立病院の場合は同じ期間で更に1.5倍以上かかります。入院期間を考えると日本より随分と高額になるのがお分かりいただけるかと思います。

さて、医療先進国のシンガポール。公立だからといって、古い、汚いとか、不便でなんてことはありません。改装して綺麗になっている病院も多く、清潔です。また、アプリを用いて予約を取ったり、会計も列に並ばずに機械やスマートフォンでできるような工夫もされています。


なお、公立病院は待ち時間が長い、とよく言われます。確かに1時間以上待たされることもありますが、日によっては15分くらいで呼ばれることもあります。以前通っていた私立系医院では、予約時間になっても医師が現れず、1時間以上待たされることもありました。

サービス面については公立、私立問わず、医師やナースの対応は、基本的にきちんとしています。質問すれば、分かるように答えてくれますし、ローカルの医師でも専門用語を日本語を調べてくれて教えてくれたりすることもあり、非常に対応が丁寧な印象です。

ただ、私立系クリニックで嫌な思いをしたことがあります。それはレシートが手書きで、更に診療内容明細もなかったこと。更に、受付に明細が欲しいと伝えたところ、嫌な顔をされて喧嘩腰になられたこと。

別の私立系クリニックではきちんと機械で、コンサル料、何の治療にいくらかかったかの明細が書かれたレシートを出してくれました。手書きレシートを採用するかどうかは、医院の方針によるということなんだと思います。因みに、公立病院は明瞭会計で安心です。

私が数年シンガポールの公立病院、私立病院の両方に通って感じたのは、英語さえ多少できれば、公立病院のほうがコストパフォーマンスが良いということ。私立病院でも病院によって、雰囲気やサービスの質も違うので、評判、口コミをはじめ、事前にしっかり情報入手し、比較をする事が大切かと思います。上記は私が経験した一例に過ぎませんが、どなたかの参考になれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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