絶滅危惧種サラリーマン的思考人間

私は2008年4月に新卒で入社しました。
2008年が社会人一年目。リーマンショックがあった年です。
当時の会社は昭和〜平成を謳歌した諸先輩型に囲まれていました。日本の高度経済成長期(40-50代)・バブル前後(40代-)・就職氷河期(30代-)と大きく分けて３つの世代の先輩がいました。

そのため…と言ったら悪いですが、日本のサラリーマン像をもろに叩き込まれました。
「残業せずに、先に帰るんや…？」「女性は酒注ぐ＆接待しろ」など。日本の企業とゆうのもありますが、まぁざっくりとそんな感じでした。

今思い返すだけで身震いがするぐらいイヤですが、20歳で就職した私は「社会とはそんなものなのかー」と白目になりながらやり過ごしてきました。（偉いぞ自分！）

その他にも「会社以外でも仕事のことを考えろ」とゆうのもありますよね。
「次の会議のために○○を考えといてください」的なやつです。
もうこの辺りは骨の髄まで染み込んでしまっているので、言われなくともそうやってしまいます。…残念です。

これは人によるかと思いますが、「仕事の時間だけ仕事する」欧米の働き方ではありえないそうです。ワークライフバランスが欧米と日本とでは大きく違うそうですね。

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話は少し変わりますが、
夫が後輩に「来週までに○○を考えておいて」と言っても、考えてこない人が多いと愚痴をこぼしていました。ちなみに夫は今年40歳。私以上に昭和〜平成の諸先輩型に揉まれてきた男です。

正直、私はその後輩の気持ちがとても分かります。
「…絶対いやよな？」口には出さないけど、首がもげそうなぐらい同意します。
しかし夫の思いも分かります。だってそんなふうに言われてきましたもんね、私たち。できなかったら怒られたし、彼の場合殴られたりもしたもんね。そりゃ骨の髄まで浸透するわけです。

夫は愛社精神もお持ちのタイプ。会社のために頑張れる人で、会社やお客様・後輩たちを思うことで鼓舞できる人間です。
でもね、そんな思いの人は少数派と思うのです。

かと言う私も、夫と結婚するぐらいなのでそうゆう傾向にあります。
嫌いな人や会社には早々にケリをつけますが、好きになった人や会社のためなら頑張りたいタイプです。少なくともそんな人間でありたいとは思っています。

でもね、繰り返しますが夫の後輩の悩みも分かるんです。
そんなこと言われてもなーお前とは違うんだよなーと思うよねぇ。
毎日8時間ホント疲れるよねぇ。休みはおやつ食べて寝たいよねぇ。友達と遊びたいし、ゴロゴロしときたいよねぇ。そもそもそんなに頑張りたくないよねぇ。

◇

私は週３で働くパートです。しかし、今の勤務先が好きなので上記のサラリーマン的な愛社精神が存分に発揮されてしまいます。
しかも同僚も同じタイプ。2人で加速して「お店のために」を考えているのです。

月に数回は別の同僚と働くのですが、その人に私たちがしている業務を伝えると「えっ…（真顔）」と言われてしまいました。

もしかして引いてる？…いやぁ私たちもわかってるんです。パートがする範囲ではないですよねぇ。でもねぇ気になっちゃうとゆうかぁ…やってて楽しくなるんですよねぇ。2人であーだこーだ言いながら仕事するのが…そう思いませんか？！

悲しいことに、客観的に見ると私は日本のサラリーマンど真ん中でした。
会社のために頑張っちゃうサラリーマン。
お客様のために色々考えちゃうサラリーマン。
あんなに避けていたのに、髄まで浸透しているのでもう抜けないのです。あぁ残念。

◇

働くスタイルは世代によっても人によっても違いますよね。
同じ日本でもね。
でも日本のサラリーマンスタイルはあまり良くないと思っています。この考えは私たち世代でなくした方がいいんじゃないか。夫を見ていると、自分で自分の首を絞めているように感じます。本人は知らないと思うけど。
自分が楽しいだけならいいけど、他人にその価値観は押し付けちゃダメよね。

自営業や自分で会社を起こす人は大切なマインドかもしれませんが、サラリーマンはもっと自分を大切にしたほうがいいのでは。会社が人生を保証してくれるわけでもないですしね。

しかもオーナーの取り分が大きいし、従業員のお給料はほとんど上がらないのです。
まぁ、やり甲斐搾取と言われてもしょうがないよねぇ…。

もちろん会社に所属している恩恵は受けています。
所属意識は満たされるし、毎月定期的にお給料をいただいています。業績が悪くとも最低限は守られているのです。

でも、ねぇ…。と私は思うのです。
子供がいなくとも時短勤務にできる環境や、子供がいれば週末は休みになる風土や、体調不良であれば気軽に休める権利、欲しいよねぇ。
髪を染める自由さ、好きなライフスタイルを送れる理解、お互いのしたいことを尊重できるチーム、欲しいよねぇ。

ええやん、しんどいなら休みな！
どうしたん、何かあれば助けるよ！
素敵やん、そのメイクがあなたらしくて好きよ！

こんな言葉が溢れる会社が増えたらいいなぁと思います。