【36歳主婦】オバサンとゆう印籠を手にした話

私はオバサンである。世の中には自分のことをオバサンと言いたくない派の人もいますが、私ははっきり主張する派の人間です。なぜなら「オバサン」とゆう印籠はとても使い勝手が良く、「ごめんね」にも「こう思うよ」にも広い範囲で効果が見込めると思っているからです。
恐らくこの印籠をかざす結果「図々しい人だなぁ」と思われるのでしょう…。でも生きていく上で図々しさって必要です。今回はそんな印籠を振りかざしたエピソードをご紹介。

20代女子の肌に息が止まる

職場には大学生の女子がいます。20歳ぐらいでしょうか。私は36歳なので16歳ぐらい歳が離れています。職場ではマスクが必須なので目元だけしか見えませんが、マスクから出ているほっぺたがツヤツヤでパーンと張りがあるのです。私にとってマスクとは「リップしないでいいやん〜ラッキー！」ぐらいにしか思っていませんでした。顔の醜い部分は隠せていると思っていたのに（鼻、ほうれい線など）、まさか目元でもハリの有無がわかるなんて…。

最近彼女が好きなアイドルの話をしており「◯◯って可愛いですよね？！」と満面の笑顔で聞かれました。キャッキャ話している彼女の顔を真っ直ぐ見ながら「あなたの方がよっぽど可愛いよ」と真面目に言ったオバサン。

お客さんに怒鳴られても動じない

最近はあまりないですが、たまに怒るお客さんもいます。会社のサービスの不届などで「気持ちはわかるけど、そんなこと言われてもなぁ…」が正直な感想。
「怒る理由はわかるけど、私ではどうしようもないんだよ。だって会社ではそういうふうになってるんだもん。いやぁ本当に気持ちは分かるんだよ。ほんと、ほんとに気の毒なんやけど、どうにか許してくれませんかねぇ。」心の声を脳内で延々にリピートさせています。

しかし最近の怒るお客さんは10代女子に怒っていたそう。私は全然気づかなかったけど、気づいていたらそこに割り込んで入っていたことでしょう。「何かありましたか！？」ってズケズケと入る自分が想像出来ます…。「うんうん。確かにおっしゃる通りですね。でもね…」って言い出して更に怒らせそうだな…。
自分より年下の女子が怖がってたら、本能で守りたくなった正真正銘のオバサン。

オバサン４人で無敵☆になる

年末に同級生４人で居酒屋の二件目を探していた時の話。2・2に分かれて歩いてたんですが、前の2人がキャッチに声をかけられてました。
「このお店勧められたんやけど、どうかな？」とA子。一緒に歩いてたB子が「うちキャッチの店行きたくないねん」と主張。私が「なんで？」と聞くと「キャッチのお店美味しくないから行きたくないねん」とのこと。B子は過去に大阪の北新地で働いており、いろんなお店に行った結果キャッチのお店は美味しくなかったそうだ。

ならばキャッチのお兄さんのお店に行くことはやめようとなったが、さすがはキャッチのお兄さん。「俺キャッチじゃないですよ」と言ってきました。（…ん？キャッチなのでは？？）みんな頭の上に？マーク。隣のB子が「いやいや、お兄さんがお店勧めてる時点でキャッチやねん。お客さん入れたらマージンもらうんやろ？！」と反論。…うむ、ごもっともだ。
「いやーキャッチじゃなくてほんまにええ所やから紹介してます」お兄さんもなかなかしつこい。

言っておくが、私たちオバサン4人は二件目を探していたので既にお酒を飲んでいる。そしてみんなの空気は「しつこいな…」になっている。そこで私が「他にもお店あるから、いいところなかったらお兄さんに声かけますねー！じゃっ！！」と言った。すると水を得た魚のように、お兄さんが私をめがけて「何が食べたいんですか？」と聞いてきた。ポカンとしたが、笑ってその場を去ろうとした時、
「あんた人の話聞いとった？？！！うちら今から店探す言うてんねん！人の話ちゃんと聞いとけ」とA子が怒鳴り出した。

…そんなA子のおかげで私たちはお兄さんから解放されました。酔っ払いの掛け合いでお兄さんも気の毒だなぁと思うけど、ちょっとあまりにもしつこすぎた。余計なお世話ですが、オバサン4人にはキャッチしない方がいいと思う。三人寄れば文殊の知恵というが、オバサンの場合は3人以上で無敵☆になるので無闇に近寄らない方がいいです。

そんな私たち4人の夢は、50代になってニューヨークでセックスアンドザシティごっこをすること。英語が話せないアジア人がアメリカで本気で遊びます。実現するかは分かりませんが、関西のオバサン全開でアメリカでもゲラゲラ笑って過ごすことでしょう。
死ぬまでお互いの健康と幸せを願っているオバサンたち。この先もずっと友達でいようね！と絆の強めのオバサンたち。そんなオバサンが私は大好きで、一生オバサンとして情も圧も強めに生きていこうと思いました。