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妊娠中の体重コントロールはどうやってするの?

妊娠すると、
体重についての
悩みは尽きないと思います。

それは、
妊婦健診で行う検査項目に
『体重測定』があるからです。

「体重が増えすぎですね」
「どんな食事をしているの?」

医師や助産師から
こんな言葉をかけられて
「もう妊婦健診に行くのいや~」
と思っている方もいるかもしれません。

私たち助産師や医師も、
意地悪で言っている訳ではないのは
ご理解くださいね。

これだけ
口を酸っぱくして
体重コントロールについて
お話しするのにはきちんとした
理由があるのです。

今回は、
妊娠中の体重管理の必要性と
具体的な実践方法について
お話していきたいと思います。

1.妊娠による体の変化

妊娠すると、
子宮の中で赤ちゃんを育てるために
いろんな変化がママの体に起こります。

一番分かりやすいのは
体重が増えることです。

妊娠前の体にはなかった
胎盤や羊水ができ、
赤ちゃんもぐんぐん
発育していくので、
体重が増えるのは当然です。

赤ちゃん、
胎盤、
羊水、
血液、
脂肪…
必要な分が増えるのはいいです。

しかし、
必要以上に増えると、
深刻な事態になることもあります。

血圧が上がったり、
むくみがでてきたり、
尿にタンパク質が多く出てきたり…

お母さんの体に
必要以上の負荷がかかると
体の機能が上手く働かなくなり、
色んな症状が出てくるのです。

そして、
お母さんの命が
危険になるだけではなく、
赤ちゃんの命が
危険になることもあるのです。

つまり、
産婦人科医療従事者には、

お母さんと赤ちゃんの二つの命を守る

この大事な役目があるのです。

このため、
体重管理について
時には厳しいことを
言うかもしれません。

でも、
それは二人を守るためなのです。

私は、
『体重』という
お母さんが神経質になっていること
についてアドバイスするときには、
言い方や言葉を真剣に選ぶようにしています。

そして、
「体重気を付けてね」
と伝えるだけでは終わらせません。

なぜなら、

妊婦さんはどんな食事をすればいいのか
分からない

その分からない疑問に
お応えするために私たちは
存在しています。

一人でも、
多くの妊婦さんが
この疑問を解決できるように
今回の記事からお伝えしていきたいです。

2.妊娠によるホルモンの変化

もう一つ、
妊娠によって変化する
ホルモンについてお話します。

それは、
『インスリン』です。

インスリンとは、
糖質を分解して
血糖値を下げると同時に
中性脂肪を蓄える働きがあります。

『肥満ホルモン』
とも呼ばれています。

妊娠すると、
胎盤から分泌される
ホルモンの影響で、
インスリンの効きが極端に悪くなります。

つまり、

糖質の消化が苦手な体になる

体の糖質の消化機能に
変化が起こるのです。

3.体重コントロールに必要なこと

上記でお話した内容を読んで、
妊娠中に体重コントロールが必要なことは
理解してもらえたかと思います。

では、
実際には
どうやって体重を
コントロールすれば
いいのでしょうか?

はい、
それはみなさんも
妊婦健診でよく聞く
言葉だと思います。

食事内容を気を付ける

そうですね。

この言葉自体は
よく聞くと思いますが、
具体的にどんなことに
気を付ければよいか分かりますか?

4.妊娠中に必要な栄養

それを考える時、
赤ちゃんに必要な栄養はなにか?
ということを考えると答えにつながります。

その答えとは、

たんぱく質をしっかりと摂る

ここで、
先に参考になる本を紹介しますね。

たんぱく質を
しっかり摂る食事を
宗田先生は書籍の中では
『たんぱくリッチ食』
と呼んでいます。

ヒトの皮膚や筋肉、骨は
ほとんどがたんぱく質からできています。

ならば、
子宮の中で
赤ちゃんの体を作るのも
たんぱく質なのです。

日本人は、
炭水化物が中心の食生活です。

しかし、
炭水化物には
多くの糖質が含まれており、
それは脂肪に変わるだけで
赤ちゃんの体を作ってくれる
栄養素ではないのです。

つまり、

たんぱくリッチ食と糖質制限が大切

食事の中のメインを
タンパク質や野菜にし、
炭水化物は副菜のような位置付けにします。

また、
朝から夜にかけて
炭水化物は減らすか控えます。

間食は、
ナッツやチーズがおすすめです。

他にも、
エネルギー代謝を正常化して
糖質制限をサポートをするために
必要な食事方法があります。

それは、

鉄とビタミンB群をしっかりと摂る

つまり、
たんぱく質、鉄、ビタミンB群を
しっかりと摂る
ことが大切なのです。

これらの栄養素が
多く含まれているのが
肉、魚介、野菜なのです。

5.おすすめする産後の食事

出産後の食生活も
たんぱくリッチ食と鉄の摂取を
意識して欲しいと思います。

妊娠中に摂取した鉄分の
ほとんどは赤ちゃんに移行しているため
ママは極度の貧血状態になっています。

「産後うつ・パニックと貧血には関係がある」
という研究データもあります。

全身にしっかりと
栄養を送るためには
血液を元気にしておく
必要があるのです。

そして、
生まれた赤ちゃんには
成長するためにたんぱく質が
必要になってきますが、
それを届けるのは母乳です。

ママがしっかりと
たんぱく質を食べて
それを母乳で赤ちゃんに届けてあげる
ことが大切になるのです。

私自身も、
毎日の食生活にできる範囲で
たんぱくリッチ食を取り入れています。

我が家には
二人の子どもがいるので
成長するうえで『タンパク質』が
とても大切になるからです。

結果は、
この書籍のように
目で見える効果があると実感しています。

ぜひ、
【赤ちゃんのための妊婦食】を
多くの妊婦さんやママに読んで
知ってもらいたいなと思います。


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