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なんとなく社会不適合

今日、ホットヨガを始めた

OLっぽいからだ
私はもうじき25歳になるけれど会社で働いた経験はない
未だにしぶとく学生を続けていて、テレビに出たり本を書いたりしてお金を得ている
最近、やたら25歳らしそうなことに関心を持っている

思えばぼーっと生きてきた
大学3年生くらいまではまだ社会適合予備軍としての物心がついていたので、
周りと比べて遅くも早くもないくらいに就活を始め、将来は出版社か広告代理店に行こうか、大学院に行って研究職にでもつこうかと思っていた
そこから先のめぼしい記憶がなくて気が付いたらミステリハンターになっていた
世界のふしぎを発見するより先に自分が何故こうなったか早急に解き明かすべきである

一番家が近かった小中高の同級生は去年結婚した
来年には第二子が生まれる子もいる
インスタを眺めてフォーマルな装いの華やかな写真が溢れると、「ああ、今日は大安だったのか」と思い出す
私は大阪万博の知らせを聞いては家族ラインに「行きたいね!」と言う
2025年には30歳になると言うのに

同じ年に生まれた人々が大人と完璧に同じ生き方をしていることに動揺を隠せないでいる
学生を終えて春休みを挟んですぐ大人と同じムーブができるなんて、それって凄すぎる

この世に生を受けた瞬間からなんとなく困ったちゃんで各年齢のステージそれぞれで社会不適合の名を欲しいままにしていたのでこうなることはある程度想定内
意外と大学受験が上手くいったのでもしかしてここで追いついて社会適合ゾーンに入ったか?と思ったけれど、スタンド攻撃を食らったかのごとく気付いたら、より社会不適合の深みにおさまっていた
想定外だったのは焦りがないこと
驚くほど焦らない
「なるようになるさ」の境地に達している訳ではないので、何かが起きた時は普通にびっくりすると思う
それが他の人から見たらどれだけ自明であったとしても

毎日驚くほど楽しいからここからどう変えて良いのかまるっきりわからない
朝起きて大学に行ったり実験場に行ったり仕事に行ったりする日があって、そうでない日は本を読んだり、文章を書いたり、絵を描いたり、知らないとこに行ったりして過ごす
朝起きて、普段あんまり食べないタイ料理が急に食べたくなって、目に入った知らない料理を頼んで、私は「海鮮たまごカレー」というものが好物だということを知ったりする
電車の中で心揺さぶられる文章を読んでは「私がこれを書きたかったけど、私じゃ書けなかった」と天を仰ぐ
心惹かれる食べ放題を見つけた時にすぐ誘える友達がいて、自分で予約を取ることもできる

変わらなくても良いと思うから焦らないし、私はいつまでも大人になれないと思っていたけれど、こういうタイプの大人になっただけなのだと思う
みんなと同じように人生が歩めないことはもっと悲しいことだと思っていた
計画の建てられる人生を送らないともっと苦しむと思っていた
でも、どんな人生を送っていたって、毎日良いと思うものを見つけて考えて少しずつ進めていくことに変わりはないのだと思う
その形が人によって少しずつ、時には結構大幅に違うだけなのだ
まだ違う道を進み始めて2、3年だからこの先、やっぱり悲しいし、苦しい!と思うことだって全然あり得るけれど、それはその時に考えていく

子供の時に知っていた大人の姿ではないけれど、知らない大人の形があることを知っただけでも大人になってよかったと思う

#社会 #エッセイ #コラム

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