私の力はこんなもんじゃない…なんてことはない
子供の頃からずっと文筆家になりたいと思って生きていた
毎日連載に追われたり、単行本を出したりサイン会をしたりいろんな人が読んでくれるような「作家」と呼ばれるような人たちに
幸い、学生・タレントと兼業ではあるが、文筆業の末席に座らせてもらうことができて、印税と重版とか連載とか憧れていたいくつかの夢を叶えてきたけれど、思い描いていたものにはまだ遠い
まだ到底文筆だけで食べて行くことはできない
実力不足だから、まだ始めて間もないから、チャンスがないから
多分、全部本当のことだと思う
でも、一番の理由はそうじゃないと本当は気付いているのだ
人に見せる量が圧倒的に不足しているのである
noteの投稿数にも如実に表れている
ランキング上位の人たちと比べるべきでないほど少ない
私は自分に才能があると思っている
小さい時からよく作文を褒められていた
中高生の時にやっていたブログも面白くて評判だった
初めて本を出したのは21歳となかなか若かったし、2冊目の本は中々に増刷された
でも、良い文章を書く人間はごまんといるのだ
それはとても喜ばしいことでだからこそ幼い日の私も文筆業に憧れたのだけれど、良いことしかないはずのその事実が何故だか胸を締め付けるのだ
私なんて大したことがなかった
大したことがない人に見られたくなかった
だからせめてそんなこと気にしない人に見せたかった
大したことがないことを気にしているなんて、誰かに知られたら死んでしまいたいくらい恥ずかしいと思った
世の中の人は私のそんな機微に興味なんてないし、そんなことで馬鹿にする人に馬鹿にされることなんてササクレが剥けるほどのダメージもないのだけれど、自意識に絡め取られて一人ぼっちで勝手に恥ずかしがっている
誰も得るものがない世界一無意味な羞恥プレイである
文筆家とは文章を書いて人に見せることで金銭を得る仕事である
だから書いて世に出さないことにはスタートラインにすら立てない
そんなことは誰にだってわかることなのに、ある日突然心ときめくような仕事の依頼が山ほど舞い込んできて勝手に単行本になってみんなに愛されたいと本気で願っている
コラムニストになりたい、エッセイストになりたい、小説家になりたい
でも、どれも大して発表してない
1人でコラムを書いては、私の文章はこんなものじゃないと思い、傑作ができたら世に出そうととパソコンの中にしまい込んで忘れ去る
目を覚ましたほうがいい。これが私だ。今の私そのものなのだ。
私の書くものは誰かにとってつまらないものかもしれない。才能のなさが露呈するかもしれない。大したことないことがバレまくるかもしれない
でも、書き続けて見せ続けなきゃ、いつかできるかもしれない傑作の芽を永遠に積むことになる
誰かに見せることで無意味な羞恥プレイは私の夢を叶えるための羞恥プレイになる
私の力はこんなものだと思う
でもそれは今だけの話
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