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安心できるように

「車庫の梁を入れて欲しい(可能な範囲で)」との依頼。
梁はさすがに個人ボランティアのレベルを超えている?と思ったが、ひとまず下見に。
そしたら何本かある梁のうち一本が床に落ちていた。
とりあえず下見だけと思ったけど、緊急だし、できそうだということですぐ作業に入った。

元の場所に入れようとするも、建物が揺れて戻ったのか全然入らなくなっていた。
そこの家主さんと一緒に持ち上げ、おっきいハンマーでガンガン叩いても全然入らない。
夫は長年やってるだけあって現場慣れしており、私なんかじゃ思いつきもしない様々な工夫を凝らし、えーこれ入る気がしないって思う私を尻目になんとかかんとか入れていた。
いや本当によく入ったね・・ずっと見てたのに、なんで入ったのか今でも全然意味がわからん・・

その後、実はここも・・って言われた箇所を見ると、古い物置の柱を支える土台が石でできており、半分砕けていた。
え!?土台、石なん??しかも柔らか!!!!っていう石。
砕けたものを持って少し力を入れるとすぐに割れるような石。
この物置、100年は超えとる。って言ってたけど、ようこんなんでそんな長い間耐えられたね・・っていう石。

しかもここも結構重要な柱を支えていた。次余震きたらやばいぞ、むしろ最優先ここじゃん、という。
夫が、「石の砕けた部分をどけて、大きい木をかませてから残りの石をぶっ壊してその木をぶっ叩いて入れる!!!」って勢いのある発言をし、で実際そうしていた。

大きい木をかませたと思ったら、車からバッと石を砕く道具(ハツリ)を取り出し、残った石を躊躇なくギュイーンと砕き割り、木をガンガンぶっ叩いて、そのぶっ叩いた木が見事に石のあった場所にぴたりとおさまった。
石をぶっ壊す発言の時は、えーそんなんして大丈夫なん!?ぶっ壊してる間に柱が倒れて来たりしないん??って思ったけど、しっかり木をかませれば問題ないとのこと。
「何かで使うかもと思ってハツリを持ってきておいてよかった・・」と夫。
今回は、事前に現場の状況を見てから道具や材料を用意することができなかったので、夫の想像力に頼るしかなかった。ナイス判断!

なっがいビスを木と柱に何本も打って固定させて、ひとまず物置の倒壊は阻止できたかなと。。
ふう。。。

その後一旦金沢に行って材料を買い足し、金具を取り付けてさらに補強していた。

後日、納屋の柱もがっつり補強した。
柱なんてどうやって立てるんやろ・・・って思ってたけど、床のコンクリートに穴を開けて、コンクリートビスを打ち、ボンドも金物も使ってガチガチに補強していた。

そこのお家は農業をしていて、納屋にいろいろものが入っているので入れないとても不便だと思う。
そこのお母さんは地震がトラウマになり、地震以降怖くて納屋に入れなくなって、入る時はお父さんと一緒に入っていたそう。

でも補強をしたことで、ひとりでも納屋に入れるようになったって!
安心できるようになったんやね。
普段私が普通に家に住んでいるのは、安心しているかどうかなんて考えないほど家のこと信頼しているからなんやなあと改めて思った。
家が安心できないって心が休まらないね。怖さが少しでも取り除けてよかった。

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