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子供が授業を「作る」姿

先日、ほーりーさんとお会いする機会があり、ほーりーさんが、インターンをされている東京コミュニティースクールに見学に行ってきました。

ほーりーさんから

「絶対に、1度は見てみるべき!!」

と、熱く語られ、どんな所なのかなぁ?と興味が沸いたから。

子供はまだ赤ちゃんだし、夫婦とも公立出身や、経済力的(ここが一番だが‥)「地元の小学校に通わせればいいよねー」と考えている。

なので、そうした小学校があるなんて事も全く知らなかった。ほーりーさんと出会うまで。

放牧スタイルで、授業の見学へ

「ご自由に授業の風景をご覧くださいね。見たい部屋があったら勝手に入って頂いて結構ですよ~」

と、いきなり放牧された私。

がんじがらめ?の公立育ちの私としては、見学スタイルまでも自由な事にびっくり。更に、見る場所も指定されず、時間割だけを手渡されて好きに見ていいとのことに。

それではと、小1~小3のクラスの授業を行ったり来たりと見学させてもらいました。

子供が主役の授業スタイル

見学を見初めて直ぐに感じたこと

「な、なんて自由な授業スタイルなんだーー!!」

・子供たちは、自分が集中しやすいポーズで授業を受けていて(例えば、足を椅子の上に置く、立ち上がって聞く。とか)、スタッフは、そうした態度に何も言わない。
(ここでは、一般的に先生と呼ばれる立場の方をスタッフと呼ぶそうです。)

・子供たちは、スタッフが話をしていても、自分が思ったことを自由に発言する。それに対して、スタッフは、その言葉を受けて、誉めたり、別の質問を与えたり、他の子へ質問を投げ掛けて子供の自主性を大切にする

・スタッフの声かけが
「何で、そう思うのかな?」
「何を知りたい、と思っているの?」
「どうしたら、それらを知ることが出来るかな」
「決めるのは、自分だよ。自分で決めて」
と、子供が常に自分でやるように仕向ける

といった事が行われているのです。

公立だった自分は、

・授業は姿勢よく受講する

・発言は、挙手してから、または、先生が指したら

・授業は、先生が話すもの

という思い出だった。

でも、目の前の子供たちは自分の好奇心を全開に、スタッフは子供の発言や行動を大切にしている姿。

あまりのギャップに、私自身が今まで考えていた教育現場とあまりにも雰囲気が異なって、正直、そのスタイルに直ぐには馴染めないでいた。昭和な私。

子供が作っていく授業時間

そして、そんな中、更に目を奪う光景に出会った。

運動会が近いということで、その練習に取りかかろうとした中学年の子供たち。

外は雨で練習をしたかった二人三脚は出来ず、ダンス練習に変更するかどうかで子供たちが揉め出した。

声の大きい子は、ダンスをやりたい様だけど、声の小さい子は、二人三脚をやりたいらしい。更に、2つともやろうよ!と言う子も出てきた!!

話は、全然進まなくて、子供たちはずーっと話してるだけ。「こんなんじゃ。何も出来ないで終わっちゃうよー!」という子も出てきた。

私もその子と同じ思いで
(えっ‥このまま終わっちゃうわけ?!)
とヒヤヒヤ。

その間、スタッフは子供の顔を見ているだけで何も声を掛けない。

そんなやり取りがしばらく続いて、段々と雰囲気が声の大きい子に流れ始めて、ダンスをしよう‥となりそうになった時

「でもさー。それだと、みんな気持ちよくダンス出来ないんじゃない?」

と、スタッフの方が子供たちに語りかけた。

その瞬間、子供たちの空気が変わって、また、再度話し合いを行い満場一致でダンスのレッスンになった。

ダンスを踊る子供たちはとってもイキイキとした楽しそうな姿だった。

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また、自分の子供時代に戻ってしまうが、こうした状況になる前に、先生が「今日は、雨だからダンスをしましょう」といって、考える、という事もなく私はダンスを踊る小学生だった。

授業をどうしたいかって考えるのは先生の役目であって、子供は口出ししないものだった。

子供が、自らの意思を持って授業を進める姿に更に衝撃を受けた。

子供が子供の先頭に立つ

そんなダンスは、どうやら全校生徒が踊るものだったらしく、全校生徒がワラワラと集まって踊りだした。

スタッフの皆さんは、子供の周りに座って、様子を見つつ、自分の仕事をされている模様。

「それでは、これからフォーメーションを説明します」

と、高学年の子がまとめて、自分よりも小さい子達を引っ張ってダンスの練習が始まった。

スタッフは動かず、子供たちが子供たちを導く姿。

列とかは、ぐちゃぐちゃだったり、ぴったり一致した動きではないけれど。

もっと大切なことが、今、私の目前では繰り広げられていた。

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ちょうど今、私の家の近くの小学校でも運動会が近いらしく、スピーカーから練習する声が聞こえて来る。

でも、それは先生が指示する声。

子供達は、先生の言うことに従ってダンスの練習を一生懸命にしている。それは、私が長年親しんできたスタイルと同じ練習風景だ。

本気で子供の可能性を信じる覚悟

途中、創立者の久保さんに質疑応答をさせてもらう時間があった。

私は、率直に、公立のスタイルと本当に違い過ぎて、良い意味で衝撃を受けた事を伝え、疑問に思った事を質問させて貰った

Q.疑問に思った少人数が何故なのか?

子供の発言を活発にさせるため、子供が自ら話す時間をより多く作るため

Q.どんな親がこの学校を通わせるのに向くのか?

子供の可能性を本気で信じている親。

子供と一緒にアップデートし続ける親であること

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今回、見学させてもらえて本当に良かったと思った。

通わせる事は色々な事情で、今の所やっぱり難しいけれど、自分自身へ宿題が出された気持ちとなった。それは、

子供の可能性を信じてるというけれど、本気で信じ続ける自分で今、居ますか?

子供を育てるということは、同じ様に自分自身も変わる必要がある。そんな自分で居ますか?

子供の好奇心を刺激する様に見守る目を養っていますか?

ということ。自分なりに子供の可能性を本気で信じる自分になろう