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【創作小説】まわれ!今川やきくん!ガーナの巻⑹


「ありがとう! 太鼓くん!」


「本当は オレもチョコ募金をしたいけど、オレはお金なんて持ってないからな…ん!ほいじゃあ! 今 オレができることといったら…?」

「ぺぇ…?」

「この大事なチョコグラサンお守りを 置いておくことだと思ったんだ!」

「ぺぇっ!」

「このお守りは オレが ドバイで出会ったデーツさんに 助けてもらった時、思いがけず 授かった幸運のチョコグラサンなんだ!」

「ぺぇ!」

「その幸運には デーツさんの 優しさや 祈ることの大切さ が いっぱい詰まってるんだ! だから きっと! 人間の子供たちも守ってくれるよ!」


「そうだね!きっと そうだね!ふぁ〜ん!ウルウルするなぁ…。太鼓くんや 出会ったデーツさんの心も 入ってたんだね!」

「っ!だぜーー!! ラクダのミルクと カカオ豆と 砂糖と デーツさんとオレの心!ペーちゃんもだ! みんなの思いがミックスされたチョコグラサンのお守りは さぞかし旨いに違いないだろう!ガハハ!」


あ?今川くん そう来た?
ちょっと調子乗りすぎてしまうんだな…。
まったく もう…。



「そして…もし カカオ農園で働く子供たちの食べるものが無いなら、このチョコグラサンを みんなで 少しずつ分け合って、食べればいい!」

「え!? お守りを食べちゃってもいいの?」

「だって チョコじゃないか!子供たちの命を守るために 食べても バチなんか当たんないさ!それにチョコは ちょっと食べただけでも、元気が出る食べ物なんだぜ!」


「ぺぇっ!」


「そっか…。そっか、そっか!ここで働く子供たちは 毎日 カカオ豆を収穫しているのに、出来上がったチョコを食べたことがない子供ばかりなんだ!」

「そ、そっか…。そんなの絶対 へんだ!!」

「ぺん!!」


「子供たち!チョコグラサンを 見つけて食べたら、きっと『美味しい!』って 大喜びするよ!!」


「ガハハ! そうさ! きっと…な!!」

「ペペペ! ペーーーーっちゃん!」



続く

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