おじいちゃん
大好きなおじいちゃん
お母さんが「りさ子がくるって言ったら張り切って毎日毎日いつ来るんやって聞いてしまうから、言わんとくね」って言葉思い出すだけで涙ぽろぽろ。
待っててねって感じ。
本当に待っててねって感じ。
おじいちゃんは、寡黙で優しい。
でもむちゃくちゃ頑固で、言い訳が下手。嫌いなほうれん草のお浸しは、「硬いから」という理由で食べないくせに、そのあとお煎餅をばりばり食うてたのは有名な話。
おじいちゃんは、畑が好き。
でも畑に行くまでのチャリの走行がむちゃくちゃ危なくて、ワイルドスピードみたいになってる。一度、一緒にチャリでついて行ったことがあったけど800回くらいクラクション鳴らされてた。危険。
おじいちゃんは、歴史が好き。
でもその話を聞かされるばあちゃんは、そんなに歴史が好きじゃないので「つまらないからもっと私が興味のあることを話してほしい」って言ってた。耳が遠いので聞こえないかと思っていると、ちゃんと聞こえてた。怒って拗ねてた。
おじいちゃんは、歌がうまい。
でもこの基準は、カラオケ喫茶「よってね」(お客様層 70代後半〜80代後半)の基準であることは忘れないで欲しい。努力家のおじいちゃんは朝5時から福山雅治の桜坂を歌ったりしてる。こぶしきいてる桜坂を聞く朝は面白くて、大好き。
おじいちゃんは、スイカジュースを作れる。
でも、特製ジュースを作る時種ごとミキサーにぶち込むので、たまにタネのかけらを飲み込まないといけない。美味しいから問題なし。おじいちゃんの作ったスイカで作るどこにも売っていないスイカジュースは、昔からの思い出の味。
もっともっとあるし、もっと増やして行きたかった。いやもっともっととは言わないけれど、もう少しでもいいから増やしたかった。
おじいちゃんに癌が見つかったと連絡があった。
会いたくて仕方ないし、できることなら最期まで一緒にいてあげたい。
仕事や生活やお金はもう気にせず、ずっと一緒にいたげたいなって本当は思う。
現実的に無理なのは知ってるけど。
少しだけ家族と電話した時、お母さんもお父さんも歳だからとか、痛くないのが幸いとか、いろんな理由つけて、泣くの我慢していた。
私も一人になると泣いちゃうけど、家族と電話する時はぐっとこらえる。
みんな大人やから、堪えて影でこっそり泣くんだと思う。
きつい。こんな辛い経験をこれから先していかないといけないと思うと悲しくてやりきれない。
けど、そんなこと言ってられないから脳を麻痺させて生き続けるしかないんやと思う。
**
13日まで待ってて欲しい。
いてもたってもいられず、あんまりこういうこと書くのってどうなんやろって思ってしまう身ではあるんやけど、今、文章書いてる時は落ち着いてられるから書かせてもらってる。
願望の日記。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?