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簪の耳かき部分について

簪には頭部先端が耳かき状になっている作品が多いですね。

なぜ簪の先端が耳かき状なのかは諸説ありますが、江戸時代に発令された贅沢禁止令への言い訳、ということが特に有力な説とされています。

江戸時代、幕府から贅沢することを禁止されており、お洒落アイテムの簪たちも、贅沢品として使えなさそうになったのですよ。

でもするとお洒落したい女性たちや、簪の職人たちもすごく困ってしまいます。

職人たちは簪を作ることが出来ないと死活問題になるので、危機感を覚えたことでしょう。

そこで簪の先端を耳かき状にすることで、『これは簪(贅沢品)ではなく、耳かき(日用品)ですよ』と、禁止令から言い逃れることにしたのです。

確かに日用品であれば、禁止令が発令されても安心して使うことが出来ますね。

実際に、装飾品が可愛らしい耳かきも存在しているので、簪ではなく耳かきと言い逃れることも絶対無理ではないのでしょう。

贅沢禁止令への言い訳の他にも、日本髪に結った頭がかゆい時に頭皮をかくのに使ったとか、本当に耳かきとしても使っていた、という説もありますよ。

簪って知れば知るほど面白いですね!

江戸時代では言い訳を考えてまで、簪は女性たちからすごく愛されていたのでしょう。

簪の耳かき部分は、簪を作りたい方々や、お洒落に使いたい女性たちの想いも込められている可能性もあるのです。

そんな簪たちの魅力や知識は、私が執筆した簪専門同人誌にて、詳しく記載しておりますので、ぜひチェックしてみてくださいね!

簪の魅力や知識を得られると楽しいですよ。


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