今日のアウトテイク#138「BコープからCコープを妄想する」ほか【メンバーシップ特典】(2024-04-04)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ、殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・コワーキング関連のネタが多め
・要するに「伊藤の現在地点」

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東京のホテル、めっちゃ高い。ヒー。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"囚人を脱獄させない最善の方法は、囚人に自分が刑務所にいることを悟らせないことである。"
(フョードル・ドストエフスキー)

"The best way to keep a prisoner from escaping is to make sure he never knows he is in prison." Fyodor Dostoevsky...

Posted by The 5 Minute Stoic on Tuesday, March 26, 2024

#絶対、泣く

もうこの記事を読んだだけで感激してしまった。立派な人。

64歳から文字を学ぶため夜間中学へ通って、長年連れ添った奥さんにラブレターを書いた、って、もう、アカン。こんなん、ボロ泣きして、絶対、映画館では観られません。

でも、観たい。(どっちやねん)

#ペイフォワードが教えるお金は目的ではないということ

OGPが出ないけれど、リンク先をぜひお読みいただきたい。

「ペイフォワード」とは「先払い」のこと。ただ、ここで言ってるのは、自分でなく誰か他の人のために先に払っておく、というもの。日本では「恩送り」と言われている。

コーヒー券を買って、自分は使わずそのまま店の壁に貼り付けておく、それをあとから来た誰かが使ってコーヒーを飲む、というのが一般的。保田駅前のカフェ「パクチー銀行」でもそれをやってる。

店主の佐谷さんは、世界で初めてパクチー料理専門店「パクチーハウス東京」を開き、日本にパクチーブームを引き起こした人としてつとに有名だが、東京で一番最初にコワーキングを開いた人でもある。ぼくはそこで接点ができて、もう15年ぐらいの付き合いだ。

そのことは、ここにちょっと書いた。

さすがだなぁと思うのは、「人を助けるだけではない、お金の使い方を考えるきっかけにしてもらえたら」と言ってるところ。

お金というものは、何かと何かを交換するために使われる。大昔は魚と肉を直接物々交換していたけれど、広範囲にモノを交換するには、あいだにその値打ちを証明するものがあれば、つまり、いったんその値打ちを証明するものに変えれば、どこででも何にでも使える、それがお金(というのが通説、異論もあるが)。

だから、あくまでお金は道具であって目的ではない…のだけれども、目的化しているのが現実といえば現実だ。それに「ちょっと待って」と立ち止まってよく考える機会になる、そのひとつが「ペイフォワード」だと思う。

これ、海外ではよくやってるみたいで、ぼくのTwitter、あー、Xか、には、ちょいちょいそのショートビデオが流れてくる。「外国人観光客の中には、考え方や仕組みを話すと感心し、納得して利用する人も多い」というのも、我々日本人とは違う、ある種宗教的な概念が作用しているのかもしれない。

いわば慈善行為でもあるのだけれど、そもそもお金自体、「天下のまわりもの」だから、順繰りに恩を受け取っていくのも、同じといえば同じだ。そう考えれば不思議でもなんでもない。

お金はあくまでも道具、目的ではない、というのは、コワーキングにも言える。コワーキングスペース(というハコ)はあくまで道具であって、それ自体が目的ではない。肝心なのは、この道具を使って何をするか、だ。そして、その何かをするために誰かが誰かとコラボする。そのコラボがコワーキングをアップデートし、コミュニティを育て、そのエリアにサステナビリティをもたらす。

ということを、昨年の今日も投稿してたらしい。偶然。

コワーキングはオープンソースでできている。 そこに参加する者がコミュニティに貢献することでどんどんアップデートしていく。 アクセスしてシェアしてコラボしてコミュニティを育てサステナビリティを得る。 コワーキングの5大価値。

Posted by 伊藤 富雄 on Monday, April 3, 2023

ところで、その「パクチー銀行」というカフェだが、(え?そう、そういう名前のカフェです)、なんで佐谷さんがここを起ち上げたか、それはこの記事に詳しい。長いが、これも一読をオススメする。

ついでだが、彼は「パクチーハウス東京」を人気絶頂の最中にクローズしたあと、日本各地に出張してパクチー料理を振る舞っている。

2月に長野県佐久市でも開催し、ぼくも参加した。

「これが自分だ」と言える仕事を、限られた条件でも工夫を凝らし、どんな環境でもやってしまう。そういう柔軟な発想と行動力がモノを言う。

「やりたい」ことは、とりあえずやってみる。
人生、それに尽きると思う。

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#BコープからCコープを妄想する

旅行業界でもBコープが注目されているらしい。

以前、Bコープの認証を受けているコワーキングのことをここに書いたけれど、

そこからコピペすると、Bコープというのはこういうこと。

B Corp(Bコープ)認証とはB Corp Certificationの略で、社会の公正・環境への配慮などさまざまな面に基づいた活動を実施し、高い評価を得た企業だけに与えられる認証ラベルです。

B Corpは「Benefit Corporation(ベネフィット・コーポレーション)」とも呼ばれる株式形態のひとつといわれ、アメリカやカナダ・欧州などではすでに法制化されています。

従来のように利益を株主への還元を行うだけでなく、従業員や消費者といったステークホルダーへの便益・社会へのポジティブなインパクトを活動方針として掲げる企業の形態が、ベネフィット・コーポレーションです。

Bコープ認証は、従来のベネフィット・コーポレーションでは自己申告制となっていた評価の中身を基準化し、厳しく審査することによって持続可能な社会づくりを促すための制度といえます。

そのためBコープ認証は、商品やサービスによって社会・環境へポジティブな影響を与えるだけに留まらず、活動内容の共有や情報の公開といった公正性・透明性の高さと、会社の利益だけでなく公益をもたらす活動を行うことを企業に求める点も特徴といえます。

(出典:Spaceship Earth

で、この認証を得るには「ガバナンス」「労働者の権利」「地域社会への影響」「環境への影響」「顧客への責務」の5つの分野で、約250の審査項目中、少なくとも80点を取る必要があり、しかも、3年ごとに再審査がある。

とにかく、ハードルが高い。高いだけに認証されると相当な箔が付く。だけでなく、Bコープの厳しい審査をクリアしていることが、社会貢献や環境保全に配慮しているという証明となり、投資対象として投資家の関心を集める。

で、この記事によると、世界全体で、旅行業界では62社、宿泊・ホスピタリティ業界では76社のみがBコーポレーションとして認定されている。極めて希少。

例えば、

承認された企業は、年間総収入と所在地に応じた年会費を支払わなければならない。アメリカを拠点とする企業の場合、年間総収入が50万ドル未満の企業で2,000ドル、75万ドルから10億ドルの企業で5万ドルとなっている。これもハードルですね。

2,909人以上の従業員を擁するIntrepid Travel は、旅行業界最大のBコープであり、2018年に認証を取得した。

Bコープ基準を満たすため、7大陸120カ国で旅行を提供している同社は、現地ガイドの雇用、現地の食材や材料の調達、そして、可能な限り航空便を使わず列車を利用することによる二酸化炭素排出量の削減などの取り組みに重点を置いているという。

オーストラリアを拠点とする同社は、2024年に51,750オーストラリアドル(33,625ドル)の年会費と、さらに900オーストラリアドル(585ドル)の提出手数料を含むBコーポレーションの再認証を完了した。2018年の最初の認証では、同社は14,500オーストラリアドル(9,573ドル)の1回限りの検証料も支払った。

結構なコストがかかるわけだが、この認証レベルにある旅行業者、つまり旅行に関しても環境や社会的責任に配慮した企業しか使わないという顧客層も現実にはいる。それは特に富裕層に多い、とこの記事では指摘している。

このような認証によって、同じ志向性を持つ旅行者を惹き寄せることで大きな利益を得るが、どのツアーも宿泊施設も、多くの場合、富裕層向けである。

旅行商品を販売する場合、ついて回るのが「在庫数」。その日に売れる数には上限がある。数が決まっているなら、単価を高くして売りたいのが人情、ビジネスの常道だ。ただ、それに見合う値打ちがなければ顧客はウンとは言わない。そこに、Bコープ認証は説得力を持ってくる。

逆に、低予算の旅行者や経済的に余裕のない旅行者にとって、Bコープ認証を受けた手頃な旅行会社を見つけるのは難しいかもしれないとした上で、「現実には、Bコープは高級志向に偏っている」という旅行者の意見も紹介している。「例えば、Bコープ・ホステルを持つという発想は非常に珍しい」。ゲストハウスもありそうにない。

客層が違うために価格層も違うのは、それに相応しいサービスが提供されている限り理屈に合っている。言い換えると、求められているものが違う、ということ。それをクリアするために、相当な企業努力と、そしてコストが投入されているわけだから、当たり前の話だ。

そもそも宿泊費自体、季節や地域の需要、特別イベントや祝日の影響、あるいは経済的状況によって変動するのが普通だ。需要に合わせて料金を変動させる仕組みをダイナミックプライシングというが、Bコープはむしろ、高めに固定できるパワーを持っているとも言える。

で、またツラツラ考えるに、こういう制度が、ゆくゆくコワーキングにも現れてくるかもしれない。

それは、スペースの内装や設備やデスクや椅子のゴージャスさ、つまりハコの出来栄えのことではなくて、(もちろん環境保全の意識も持ち合わせた上で)、どれだけ密度濃くコワーカーをサポートできるか、そこに評価軸を置いた認証制度だ。

ぼくはそれを、ずいぶん以前に、Cコープと、まあ洒落ですが、言ってたことがある。この記事を読んで思い出した。

CコープのCは、コワーキング(Coworking)のCでもあり、コミュニティ(Community)のCでもあり、コラボレーション(Collaboration)のCでもある。あ、ついでにカフーツ(Cahootz)のCも。余計か。

本家のBコープは、一言で言えば、「その企業が社会のためにいかなるカツドウをしているか」を問う。Cコープもそこは同じだ。コワーキングがまちづくりの拠点になるという話も、結局のところ社会のためにカツドウしていることに他ならない。

そうした社会的カツドウをサポートするコワーキングはCコープと認定され、富裕層とまでは言わないまでも、そこに共感するユーザー(コワーカー)に積極的に利用され、そのレベルに合致した料金設定が受け入れられる。ということを妄想したりする。

うーむ、Cコープ、アリじゃないかしらね。

ということで、今日はこのへんで。

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