今日のアウトテイク#54「ローカル複業化プロジェクトのススメ ほか」【メンバーシップ特典】(2024-01-11)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」

※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。

※読んで面白かったらぜひシェアくださいまし。

「ローカル複業化プロジェクト」はひとつの経済圏を創る、という話。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"考えること、語ること、することが一致している時、幸福は君のものだ。"
(ガンジー / 服部秀子『それ、ほんとにそう思ってる?』)

#人をつないでコトを起こす、結果としてお金が動く

お金を使わせよう、消費させよう、という気があまり起こらないぼくは、そういう意味では商売人ではないのかもしれない。

それよりも、人をつないでコトを起こすことに、まずはフォーカスしたい。その結果としてお金が動くのであって、お金を落とさせることが目的ではない気がする。

だから、客としてもてなすのではなくて、仲間として相互をつなぐ。
それをやりたい。

#昨日のキヅキ(1)

たしかにCogiveもいいが、それよりCocreate かな。
ただ与え合うのではなく、共に創造したい。
共創は時間を共有し、継続関係を生む。

#昨日のキヅキ(2)

お金を落としてもらうなら、観光より学び。
そのほうがお互いに敬意を抱く。
金は払うが、敬意も払う。
それもまた、継続関係を生む。

#ローカル複業化プロジェクトのススメ

長野県佐久市のコワーキング「ワークテラス佐久」でマネージャーを務められていた江原さんは、「ローカル複業化プロジェクト」なるカツドウをしている。

そのミッションは以下の通り。

地域にとっていいことで
自分が心からやりたいことを実現する
かつ
課題に感じていることを解決するために
自らプロジェクトを立ち上げ
自らコミュニティを創り継続する

重要なのは、「自らプロジェクトを立ち上げ、自らコミュニティを創る」という点。「参加者」ではなくて「主宰者」になる←これ、めちゃくちゃ大事。

いわゆる起業講座とは違って、以下の3つのポイントを抑えてカツドウする。

・複業化
本業をいくつも持つという意味合いの複業化。副収入をつくることももちろん大切だが、自分自身の自己実現や幸福度を向上させるための意味合いを込めている。
・マイクロビジネス化
月2日かけて3万円の収入。それくらいの小さい収入でもよいのでマイクロビジネス化できるように設計する。そのほうが継続するし、いろんな人が関りやすいから。
・分かち合い
自分の求める分以上の規模になってきたら、仲間に分かち合う。そうすることで、様々な境遇の人が関われるし、コミュニティがどんどん広がる

こう書けばピンと来る(人はピンと来る)と思うが、コワーキングの基本理念と合致する。毎度おなじみのこれ。

これまでに、休耕地を再生しお米作りや大豆作りをしながら、農業を複業化する「農業複業化プロジェクト」や、放置竹林を楽しく解決するプロジェクト「millplot」、猟師の高齢化と時間的制約を解消するためにIT技術を駆使し、獣害問題の解決を目指す「KARIUDO GUILD」など、17のプロジェクトが立ち上がっている。

(出典:江原政文氏)

いずれも地域の課題解決でありながら自分のプロジェクトとし、仲間を集めて、収益を上げながら、継続する。

ただし、これを単に生活のため、お金儲けのためにするのではなく、資本主義どっぷりから脱却し、いわば「半市場経済」の世界を作って、豊かに生きるためのインフラを自ら作ること、言い換えると、資本主義に怯えなくてもいい世界を作ることをテーマとしている。

やや大げさに聞こえるかもしれないが、ここ、現代人が抱える課題をしっかり抑えていると思う。

で、この「資本主義に怯えなくてもいい世界」を作るためには、「衣・食・住・エネルギー」のバックアップを自ら作っておく、ということも含まれている。

自給は「見えない収入」だと江原さんは言う。収入=価値だ。そして、そのプロセスで今までありえなかった人間関係が構築される。

こんな面白い話がある。

江原さんの「農業複業化プロジェクト」では、東京や横浜で本業の仕事に就きつつ、月に一回ないしは季節によっては週に一回、佐久へやってきて農作業に勤しむのだが、あるメンバーが「かかりつけ農家」という言葉を使っているとか。

よく「かかりつけの医者」というが、いざという時、例えば東京で天災に見舞われた時、日頃からローカルの農家のお手伝いしてると、そこから支援を受けられる、それ、いわば「かかりつけ農家」みたいだと。

なるほど。ご縁のない人よりある人を助けたいのは人情だ。そういう人間関係をつなぐのも、プロジェクトの効果のひとつ。いや、むしろ、その人間関係自体が「ローカル複業化プロジェクト」の真の成果だろう。

もうひとつ、「ご縁」を作るという意味では、こういう話もある。

佐久市内のカフェ「Maru Cafe」では、「農業複業化プロジェクト」で収穫した米や大豆を材料にしたメニューを地域の人たちに提供している。名付けて「ご縁食堂」。

食べていただきながら、これらの料理のでどこが実は「農業複業化プロジェクト」であることを世間話すると、共感してくれたお客さんが「ほんじゃ、うちの畑も使う?」ということも起こっている。

(出典:江原政文氏)

こういうカツドウでうまく回りだしたら、次に、他のプロジェクトをしてい人とのコラボも起こる。そうして、お互いの成果を分かち合うことで地域で循環が起こり、いわば「ローカル複業化経済圏」を構成するに至る。これ、言ってみれば「人が循環する」ということかと。

繰り返すが、これはコワーキングの基本理念にマッチするので、他のローカルコワーキングでもやってみたらどうだろうか。

地域によって、設定されるテーマはまちまちだろう。ただ、コワーキングを軸にやろうとするなら、例の「コワーキング曼荼羅」の中に、複業化できるテーマが必ずあるはず。

特に、休耕地の多い地方には、そこに空き家問題も絡めつつ、コワーキングの開設・運営とも連携して、地域おこしのいいカツドウになると思う。

で、カフーツでもやろうと思っている。

まずは、説明会を開いて趣旨を説明し、目標とするところを共有するところから。ここでボタンを掛け間違うと、後々、残念なこと(=面倒なこと)になるので、理解いただくまで言葉を尽くしてお話する。

前述のように、ぼくは人をつないでコトを起こすことにフォーカスしたい。そして「共創関係」を創りたい。各自が自分のプロジェクトを立ち上げる。そのコミュニティを自分で作る。そのサポートをする。

というか、そもそもコワーキングは自分コミュニティを創るところだ。決して単なる作業場ではない。「ローカル複業化プロジェクト」はそのひとつの手立てになると思う。

ということで、今日はこのへんで。

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