4月_季節の野菜デッサン教室
シャツでちょうどいいあたたかさの春、4月のデッサン教室を開催しました。初めてお会いする方とのお話も楽しみです。
1.4月の野菜
えんどう豆
立体感のある豆なのでいくつか並べたり、中の豆を出して構成してもおもしろい。
たけのこ
来月には売ってないよとお店の人が言ってたので、今しかないと思って選びました。ごろっとした存在感と皮が重なる構造をよく見て描いてほしい。
芽が出た玉ねぎ
初めてのデッサンの場合「カタマリ感」のあるもののほうが描きやすいと思います。芽が出てるところを強調して描くと勢いがでそう。
タラの芽
春らしい山菜。柔らかいところ固いところなど、いろんな質感のメリハリをつけるのがポイントです。繊細な葉っぱを表現するのがむずかしいかも?
パプリカ
デッサンといえばパプリカ。ツヤツヤの表面や立体的な形が、初めて描く人にも勉強しやすいと思います。
難易度も気になりますが「描いてみたい!」と思うものを選ぶのが、集中力を引き出すためにも大切です。
2.参加者
Kさん/普段から絵手紙を描かれている。絵手紙は教えることもあるそう。
Nさん/関東から神戸に引っ越されて制作系のお仕事もされている。
お二人ともデッサンは初めて。おしゃれなお二人なのでどんな絵になるのか楽しみです!
3.デッサンスタート
前回デッサンとは、「よーーーーーく見て、描くこと。」という切り口でしたが、今回はこれ。
デッサンとは、「仕組みをわかる、わかろうとする。」
手塚治虫はどんなキャラクターでも絵がめちゃくちゃうまいなと思いますが、医学の知識があったので骨や筋肉の構造をわかって描いていることも大きいのかなと思います。
わかることより「わかろうとする。」が大切です。
仕組みをわかろうとする練習として、自分の手を観察しながら描いていきます。
手に血管があって末端まで血が流れるように、葉っぱにも導管があって水を行き渡らせるための葉脈があります。手のシワも柄としてではなく仕組みとして見てもらえたでしょうか。。(むずかしかったと思います!)
10分ほど練習をしてから好きな野菜を描いていきます。
Kさんは普段から絵を描かれているからか、全体の形を把握するのが早い感じ。絵手紙を描くのと違う描き方なので思考錯誤されてる?Nさんは「ここ!」という気になったところから描いてます。
たけのこのポコポコした根元もよーく見て描いてます。色の情報を無視して光だけで見る感じで。
タラの芽の構造はちょっと難しいかもですが、光の向きなども丁寧に見てます。描くものと紙はなるべく近い位置に置いて目の動きを最小限に。
↑私が説明する時によく使うメモ。「仕組みはこうなってるから、こう描くといい」みたいに構造を整理しながらアドバイスをすることが多いです。
毎回集中しすぎて休憩を忘れがちなので休憩しながら。これ以上もう描けない笑!って声もありましたが、ポイントだけを重点的に描いて少しづつ精度をあげて仕上げます。
4.講評
壁に貼ってそれぞれの作品を見ていきます。開催をサポートしてくださっている遠山さんから「もっと工夫したらよかった点は?」という質問をもらいましたので、今回はもうちょっとがんばったらもっとよくなる点についても講評していきます。
▲Kさん「たけのこ」
左側からの光も感じられて、ゴロンとした存在感も美味しそう!に描かれています。先端と根元を集中して描くことで絵がぐっと締まりました。
光が当たった側や皮と皮の重なる部分をもう少し描きこむともっと立体感が表現できたかなと思います。
▲Nさん「タラの芽」
部分だけ描いていても、ぎゅっとした集中力が感じられて見応えがあります。繊細でみずみずしい葉っぱや根元の硬い質感も伝わります。サインの入れ方もリズミカルでおしゃれ◎
野菜全体を輪郭だけでも描いてあると、より空間が感じられるデッサンになったかもです。
5.おわりに
慣れてる描き方があるほうが、普段と違ってより難しく感じられたかもと思いました。いろんな絵の描き方があっておもしろく、毎回教えながら教えられます。
「初めて描いたけど思ったより描けて嬉しい」との感想で、こちらも嬉しくなりました。
楽しみながら参加くださったみなさんありがとうございました。春の野菜も天ぷらやたけのこご飯で楽しんでくれたらと思います。次回5月は初夏なのかな、楽しみです。
▼最近描いてる野菜
KOBE Urban Farming
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