脳神経外科学 脳脊髄液・髄液循環
脳脊髄液
外的衝撃から脳や脊髄を保護し、脳の形状を保つ無色透明な液体
循環量約150ml
脊髄圧60~180mmH2O
組成
pH:7.32
細胞数:通常5以下/3視野
タンパク:10~40mg/dl
糖:50~75mg/dl
Na:141mEq/l
Cl:124mEq/l
産生
脈絡叢(側脳室、第三脳室、第四脳室)
500ml/日
吸収
くも膜下腔のくも膜顆粒
毛細血管、リンパ管
500ml/日
水頭症
髄液の頭蓋内腔での過剰貯留→頭蓋内圧亢進
発生機序
①髄液産生亢進→側脳室脈絡叢乳頭腫
②髄液通過障害→脳室周辺腫瘍、血腫
③髄液吸収障害→先天奇形、くも膜下出血、髄膜炎
交通性水頭症
脳室系とくも膜下腔は交通しているがそれ以降に障害
全脳室が拡大
原因:髄膜炎、くも膜下出血、頭部外傷
非交通性水頭症
Monro孔、中脳水道などが閉塞し髄液通過障害をきたす
治療
過剰髄液の排出
正常圧水頭症
脳室拡大するが髄液圧上昇しない水頭症
三徴:歩行障害、認知症、尿失禁
原因:続発性・・・くも膜下出血、髄膜炎、頭部外傷後
特発性・・・高齢者に多い
治療:シャント
特発性正常圧水頭症
原因不明の正常圧水頭症
症状:歩行障害、認知障害、排尿障害
所見:脳室拡大、シルビウス裂拡大、高位円蓋部脳溝狭小化
治療:脳室やくも膜下腔に過剰貯留した髄液を排出
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