法医学 個人識別 概論
個人識別
生体、死体あるいは死体の一部がだれであるかを決定すること
身元不明な人を対象とする
特定プロセス
①所持品
免許証、携帯電話、財布など
②身体的特徴
容姿、身長、指紋、歯牙、皮膚色など
③生物学的情報
DNA、血液型、骨など
個人識別に有効な原則
①万人不同
同じ形質を持つ人間がいない
②終生(生涯)不変
一生涯変わらない
この二つを満たす要素が個人識別には有用
参考)血液型が変わる例
輸血、白血病、感染症など
指紋
皮膚隆線
皮膚表面の小稜
汗口があり、生じる汗によって感受性向上、柔軟性保持、滑り止めとして働く
この汗を主体とした分泌物が物体に付着し潜在指紋となる
皮膚紋理
皮膚隆線の作る紋様
手指末節の掌側部、手掌部、足底部などの無毛皮には隆線模様があり、それぞれ指紋、掌紋、足紋と呼び、これらを皮膚紋理と呼ぶ
真皮から発生
参考)皮膚構造
表皮:表面から順に角質層、淡明層、顆粒層、有棘層、基底層
真皮:乳頭層、網状層
DNAについて
DNA→設計図
タンパク質→部品
人体はタンパク質(アミノ酸重合体)から成る
DNAの特徴
水素結合により右巻き二重らせん構造を形成する
1回転当たり10個の塩基対を含む
二重らせんには主溝と副溝がある
タンパク質合成
mRNAがリボソームで翻訳されtRNAが対応するアミノ酸を輸送
アミノ酸が配列されることでタンパク質ができる
DNA鑑定
遺伝情報を担うエクソンの中には特定配列の繰り返しが存在する
これをミニサテライトと呼ぶ
繰り返し回数は個人により異なるため個人識別に役立つ
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