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麻酔科学 筋弛緩薬

医薬品医療機器等法で劇薬、毒薬に分類される医薬品
薬品ラベルに表示が義務付けられている
施錠による管理が必須

筋弛緩薬分類

①脱分極性筋弛緩薬:スキサメトニウム(サクシニルコリン)

アセチルコリン受容体に結合し脱分極を起こす
約1分で作用発現する
偽性コリンエステラーゼ(肝で合成)により分解
緊急気道確保に用いる

副作用:徐脈、心停止
    熱傷時などには高K血症
    筋肉痛

②非脱分極性筋弛緩薬:ベクロニウム、ロクロニウム、d-ツボクラリンなど

神経筋接合部でアセチルコリン受容体を競合的阻害し、伝達阻害

作用

不動化
呼吸停止→人工呼吸必要
意識消失、鎮静はしない

作用測定

TOFR(Train of four ratio):四連反応比刺激

弛緩からの回復

①代謝・排泄

肝での代謝
肝、腎からの排泄

②拮抗薬

コリンエステラーゼ阻害薬によりアセチルコリン濃度上昇

関連疾患

①重症筋無力症

神経筋接合部のアセチルコリン受容体が不活化することで筋弛緩状態になる

②Lambert-Eaton症候群

アセチルコリンの分泌量が減少する

自然界の筋弛緩性毒

①イモガイ・・・コノトキシン

②ふぐ・・・テトロドトキシン

③ヒョウモンダコ・・・テトロドトキシン

④ヤドクカエル・・・クラーレ(ツボクラリン)
これはd-ツボクラリンとして医薬品にもなっている

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