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整形外科学 頸椎・胸椎疾患

頚椎疾患

斜頚

頭部が患側に傾き、同時に反対側に回旋する

先天性斜頚

筋性の斜頚でほぼ自然治癒する

後天性斜頚

①痙性斜頚:脳性まひなどの神経原性

②炎症性斜頚:咽頭炎や扁桃炎から続発

先天性頚椎疾患

環椎・後頭骨癒合症
頭蓋底陥入症
歯突起形成不全
Klippel-Feil症候群:先天性頚椎癒合、短頚、項部頭髪の生え際が低くなる

後天性頚椎疾患

後縦靭帯骨化症

日本人に多く、糖尿病合併しやすい
難治性疾患である

症状:神経根症状
   脊髄症状・・・巧緻運動障害・myelopathy hand
          下肢腱反射亢進
          病的反射
          痙性歩行
          神経因性膀胱

治療:安静
   薬物療法
   ブロック療法
   手術・・・症状の進行による

リウマチ性脊椎炎

リウマチ患者の3,4割に生じる
特にムチランス型リウマチでは100%生じる

症状:上位頚椎病変・・・環軸関節亜脱臼
            外傷が加わると突然死することも


頚椎椎間板ヘルニア

椎間板退行変性(腫瘍・炎症性疾患とは鑑別が必要)

症状:自覚症状として頚椎症状、神経根症状、脊髄症状
   他覚症状としてSpurling testとJackson test

診断:MRI

治療:安静
   薬物療法
   ブロック療法
   手術・・・麻痺などある場合

頚椎症性神経根症/脊髄症

椎間板退行変性
神経根症状あり→頚椎症性神経根症
脊髄症状あり→頚椎症性脊髄症

症状:頚椎症状
   神経根症状
   脊髄症状・・・巧緻運動障害・myelopathy hand
          下肢腱反射亢進
          病的反射
          痙性歩行
          神経因性膀胱

治療:ヘルニアと同様

Chiari奇形:小脳扁桃、小脳下部、延髄が下垂して脊柱管内へ
      交通性の脊髄空洞症を合併

脊髄空洞症:脊髄内に空洞ができる
      脊髄損傷などでも生じる

環軸椎回旋位固定:小児の外傷・炎症などで生じる

透析性脊椎関節症:β2ミクログロブリンを前駆タンパク質とするアミロイドーシス

胸・腰椎疾患

脊髄腫瘍

脊柱管内に生じた腫瘍

分類

髄内

①上衣腫:脊髄中心管部分に形成 高頻度
②星細胞腫:浸潤性発育(悪性度高い)
③血管芽細胞腫
④脂肪腫:MRIでT1、T2共に高信号

硬膜内髄外

①神経鞘腫:ダンベルサイン、ターゲットサインが特徴
②髄膜腫:硬膜から生じる

硬膜外:転移性が大半



先天異常

脊椎形成異常:二分脊椎、脊髄係留症候群など

胸椎変性疾患

胸椎椎間板ヘルニア。脊柱管内靭帯骨化症など



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