東日本大震災鎮魂歌「クジラの歌」のライブ音源

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11.クジラの歌


彼女とした最後のキス
苦い味だけを残した
これで終わりだと気付くのに
時間が足りなすぎた

自然が全てを奪って
海の泡と消えた君は
きっと魚になって
泳いで行ったんだろう

夢の中で目が覚めて
君が僕に甘えてる
こっちが現実だったら
どんなに良いかと
悪夢に戻る

ある日
目覚めたら僕は
クジラの背に揺られてた
なんとなくだけれど
君のような気がしたの

僕をかばうようにして
泳ぐ君は時々だけど
物悲しい声で歌うね
もう泣かないで良いよ
その歌の続きは僕が歌う
声枯れようとも
君を忘れない

悪夢に戻った僕の
部屋の隅に脱ぎ捨てられた
寝巻きだけが君の
消失を否定してる

10年経っても20年経っても
僕は君無しじゃ先に進めない
だからこの歌を歌い続けるの

僕をかばうようにして
泳ぐ君は時々だけど
物悲しい声で歌うね
もう泣かないで良いよ
その歌の続きは僕が歌う
声枯れようとも
君を忘れない

君はきっと何処かの海で
クジラに生まれ変わったろう
そうして僕よりも誰よりも
長生きをして

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クジラたちも僕ら人間と同様に
歌を歌うのをご存知でしょうか？

歌と言っても人間で言う
娯楽的な意味の歌とは少し違い、
ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝの一種。

彼らの歌にも年ごとに
流行歌があるそうで
度々変わるのだとか。

彼らの声はとても大らかで心が安らぐ、
その反面どこか物悲しげな憂いさも
持ち合わせています。

ちなみにこの
『クジラの歌』という曲は
ある方の為に作った大切な曲です。

僕の曲に『Ｉｒｉｓ』
というのがあるんですが、
それを聞いて感動したと、
メールをいただきました。

その方は奥様を2011年3月11日の
東日本大震災により
引き起こされた津波で
亡くされたそうです。

僕に何か出来ないかと思い、
作ったのがこの鎮魂歌
『クジラの歌』です。

種類にもよりますが
クジラの平均寿命は
100歳を超えるそうです。

彼女はクジラに生まれ変わり、
どこか安全な海で
どうか人間の僕らよりも長生きをし
楽しく暮らしていてほしい、
そんな願いを込めて作りました。

聴く人によっては
気分を害される方も
いらっしゃるかとは思います、
でもこの歌によって
傷付いた方たちが少しでも
癒されたなら幸いです。

東日本大震災により
亡くなられた方々のご冥福、
切にお祈り申し上げます。