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営業技術に贈る現実の営業1

第1話 売り先は誰かを知る 


生産設備を販売しているメーカーでの営業は、全ての人が「営業技術」と言っても過言ではありません。
定型の物を売っている訳では無いのですから。

その分、通常の営業とは違うと感じている人が多いのではないでしょうか?
技術的に知っておく必要のある知識は、確かに特殊ではあるものの、基本の部分では同じである。

と言う事を忘れてはいけません。「営業技術だから、技術を売りにしないと。」
と、考え、技術ばかりに気を取られている方が居るのではないでしょうか?
勿論、何も知らない人から物を買う事はありません。

例えばバナナが欲しかったとします。
どのバナナを買った方が良いのか分かりません。
販売員に あなたは質問をします。
「この中で、どのバナナが甘いのですか?」
「このバナナの産地は何処なんですか?」
この時、どのバナナが甘いのか分からない。どこの産地なのか分からない。
と言う販売員と、明確に甘いバナナを選んで、産地も知っている。と言う販売員がいます。

あなたは どちらの販売員からバナナを買いますか?

当然、よく商品を理解している人から買う事でしょう。

しかし、そのバナナがどのような土壌で育ち、どのような要素から甘くなったのか?
そんな事まで気にする人はいないのです。

要するに、営業技術とは言え、設計者レベルの技術を持っていなくても販売は出来ると言う事なのです。

マーケティングが必要!なんて言葉も飛び交いますが、そもそもマーケティングも難しく考えすぎなのでは無いでしょうか?

この章を読まれる方は「生産設備メーカーの営業職」もしくは「生産設備を扱っている商社の営業職」と言う感じではないでしょうか?
すると、売り先は決まってきますし、新規開拓と言っても製造業が主な客先では無いでしょうか?

だとすれば、相手は会社って事になりますよね?
でも、会社ってなんだ?って話になります。
その会社に売りたいけど、会社に売るって誰に売るのか?
受付の女性や事務員に売らないですよね?
社長に直接売る。と言う事もなかなか無いかと思います。
(勿論、社長が直接交渉する中小もありますが。)
では誰に売るのか?
「決裁権のある人」もしくは「決裁権のある人に提言できる人」
この2種類の人になります。
いや、そんな事言われなくても分かってるよ!
と言う声も聞こえて来そうなぐらい当たり前の事を言っているようですね。
でも、その当たり前が出来ていますか?と、言う話が本題な訳です。

営業技術だからと言って、売る人に技術的な事ばかり話しても売れる訳ないのです。
なぜなら、「技術の事を知っている。と言う私事」だからです。
先ずは「お客様の声を聞く」と言う事が重要になります。
お客様が何を欲しているのかが分からなければ攻めようも有りません。
ココで勘違いしてはいけないのは、「実案件に対する要求に集中しない」と言う事。

いや、お客様の要求を聞くのは当然でしょ!
と思いますよね?お客様の要求を聞くのは当然です。

しかし、お客様の話は全て案件の話なのでしょうか?
そのバックストーリーがあるのではないでしょうか?

「その案件を発案するまでの過程」です。何故この案件が出て来たのか?単純に考えればお客様も新規の部品受注やモデルチェンジに対応している。
と言う事になる訳ですが、単純にそれだけではないはずです。

ココで初めてマーケティングが出てくる訳です。
そもそもマーケティングとは何か?

Wikipediaより抜粋
マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、
顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

だ、そうです。
正直、何をすればマーケティングになるのか、さっぱり分かりません。。。
でも、私の考えるマーケティングの入り口は明確です。
「売る人にとって得になる商品である事」
これだけです。
では細分化して更に分かりやすくしていきましょう。
売り先は企業でも、売る人はターゲットとしている個人です。
ではこの「個人」は会社の中でどのような立場であるでしょうか?

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