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【ADV-PCG】ミュウボルトのデッキレシピと概要【RS-PK】

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はじめに

 今回はミュウexとライボルトexのデッキについて紹介します。いままであまり多用してこなかったデッキで記事にしたことがありませんでしたが、メジャーなデッキなので一度記事にします。
 現在自分が使っているレシピと他の採用候補カードを載せますので自分にあった構築にして使っていただければと思います!

デッキの概要

 ライボルトexの「でんじしょうがい」によるトレーナーロックを軸にしたデッキです。ミュウexも「オールマイティ」で使える「でんじしょうがい」をベースに戦っていきます。海外でもよく使われておりポケモンの名前をつなげたMewtricという名前で周知されています。
 今回は60枚のスタンダードデッキの記事ですが、当時は30枚のハーフデッキでもトップの立ち位置のデッキとしてよく使われていました。私自身も2006夏の公式大会の予選で実際に使ったことがあります。

立ち位置の変化

 ミュウとライボルトの組み合わせはミュウが出たPCG5の地点から使われていましたが、その時は「でんじしょうがい」への比重が今ほど大きくありませんでした。
 この時はラクライの「じゅうでん」による加速からレックウザexの「ドラゴンバースト」を狙う構築が多く、ミュウレックミュウレックボルトと呼ばれることがほとんどを占めていました。
 その後シリーズが進むにつれて強力なトレーナーが増え状況が変化します。特に「クリスタルビーチ」によって相手のホロンのポケモンなどをうまく使わせないことが強みになりました。また「オールマイティー」が使えなくなってしまう「封印の結晶」対策やこちらが出したスタジアムを捨てられる「暴風」対策にもなり、もともとの動きを補助する点でもトレーナーロックが役立ちます。
 当時は「でんじしょうがい」がメインになってからもそれまでの流れでミュウレックと呼ばれることが多かったですが、現在は実態に沿ってライボルトに関した呼び方をしています。

ライボルト単について

 「でんじしょうがい」をメインに使うデッキはライボルトラインのみ採用したライボルトex単というデッキもあります。ミュウボルトと立ち位置が近いデッキなのでどちらを使うか比較したほうがいいでしょう。以前記事にしたことがあり、重なる部分も多いのでよければご覧ください。

 それぞれのメリットを簡単にあげていきます。

ミュウボルトのメリット

・2タイプのアタッカーを用意できるので相手に合わせて戦いやすい方を出すことができる

・ミュウのHPが90あるので初動で倒されにくい

・ミュウはたねなので2体目以降のアタッカーを用意しやすい

・「でんじしょうがい」が通用しない相手に対して別のポケモンのワザで対処できる場合がある

ライボルト単のメリット

・雷エネ1枚さえひければ初手で想定通りの動きをすることができる

・2ターン目にライボルトへの進化と2エネという基本的なパーツを揃えやすい

・ポケモンのデッキスペースが最小限ですみ、多数のトレーナーを入れることができる

デッキレシピ

ポケモン:18枚
4:ミュウex
3:ラクライ(こうしゅうは)
1:ラクライ(じゅうでん)
4:ライボルトex
1:レックウザex(ドラゴンバースト)
1:デオキシスex(スピードウェーブ)
1:ラティアスδ
1:ラティオスexδ
1:ラプラス
1:ホロンのマルマイン

サポーター:12枚
4:ロケット団の幹部
4:クルミのリクエスト
1:ウツギはかせの育てかた
1:オーキドはかせの研究
1:モノマネむすめ
1:エニシダ

トレーナー:10枚
4:デュアルボール
4:マスターボール
2:ワープポイント

スタジアム:4枚
2:クリスタルビーチ
1:バトルフロンティア
1:呪われたほこら

エネルギー:16枚
12:雷エネルギー
4:マルチエネルギー

採用カード解説

上で述べたライボルト単の存在もあり、なるべく差別化を図った構築です。

ポケモン

4:ミュウex
減らすのも選択肢になりますが、初手にミュウとラクライのどちらかが来る確率を高める用途で最大枚数入れています。

3:ラクライ(こうしゅうは)
1:ラクライ(じゅうでん)
以前は「じゅうでん」の方が使われていましたが、「でんじしょうがい」がメインの場合一貫してロックが期待できる「こうしゅうは」が勝ることが多いです。一応デュアルボールで相手に合わせて使い分けられるように3:1にしています。

1:レックウザex(ドラゴンバースト)
ダメージ軽減か回復が厚く「でんじしょうがい」だけでは突破できない相手に対して出します。また最後のとどめにも使えます。

1:デオキシスex(スピードウェーブ)
「アイスバリア」や「サイコシールド」対策です。このワザは弱点の計算はするため一撃で相手を倒すことも期待できます。

1:ラティアスδ
1:ラティオスexδ
「デュアルオーラ」によって「しんぴのまもり」などを持つ相手に「でんじしょうがい」を維持したままダメージを与えられます。
また一部の相手には「アイスバリア」を連打したほうが「でんじしょうがい」よりも効果的な場合があります。

1:ラプラス
初手に来てしまうと致命的な事故を起こしてしまうリスクはありますが、デュアルボールから欲しい種類のサポーターを引けるので便利です。

1:ホロンのマルマイン
クリスタルビーチと相性が悪いですがウツギが使いやすくなり、毎ターンエネルギーを1枚ずつつけやすくもなります。

サポーター

ボールやラプラス、エネルギーを厚く採用したため普通よりも少なくなっています。ある程度手札が揃っている場合はあえて使わないターンもあります。もちろんこれらを減らしてサポーターを増やす選択肢もあります。

4:ロケット団の幹部
4:クルミのリクエスト
初手で確実に効果があり、中盤以降も一定の効果が期待できるので最大枚数入れています。

1:ウツギはかせの育てかた
1:オーキドはかせの研究
1:モノマネむすめ
1:エニシダ
ラプラスからその場に合ったカードをサーチするときに役立つものを1枚ずつ入れています。

トレーナー

4:デュアルボール
2裏のリスクがありますがスーパーボールではミュウをサーチできないためこちらが優先されます。

4:マスターボール
ウツギ4を優先する構築もありますがライボルト以外のカードも引きたいためこちらでカバーしたいです。

2:ワープポイント
眠りやマヒで「でんじしょうがい」が途切れてしまうのを防ぎます。また「アイスバリア」などへ対応手段が揃っていない時もとりあえず1ターンは「でんじしょうがい」を通すことができます。
さらに初手がミュウとラクライ以外だった時に立ち直せる場合もあるため、なるべく増やしたいです。

スタジアム

2:クリスタルビーチ
1:バトルフロンティア
1:呪われたほこら
エニシダから最適なものをサーチするようにしていますが、本来の動きを重視しビーチ4枚にしてもいいでしょう。

エネルギー

12:雷エネルギー
4:マルチエネルギー
先攻1ターン目に1枚持っているかどうかが非常に大きいため多めの採用にしていますが、それ以外を意識するなら減らしてもいいでしょう。


採用候補カードについて

多くの種類のカードが採用候補になりますが、大まかな方向性は3つくらいに分けられるのでそれぞれにまとめて紹介したいと思います。

1:「でんじしょうがい」の圧力を強められるカード

2ターン目に「でんじしょうがい」を有効打として使えるものである前提として、さらにそのロック効果を強められるようなカードは候補になります。デッキパワーが高まりますが一方で事故率も上がってしまいます。

カード例
サンダース☆
ルナトーン・ソルロック
キリンリキ

ポケモンリバース
エネルギーリムーブ
逆転!マジックハンド
ちからのかけら(+漂流者)

エニシダ
クリスタルビーチ
呪われたほこら
バトルフロンティア
ホロンの聖跡

サイクロンエネルギー

2:「でんじしょうがい」の安定性を高められるカード

2ターン目にライボルトと場に2エネという基本的なコンセプトの成立を重視したい場合に入れたいカードです。安定性(再現性)に優れますがもともと有利な相手以外に勝ちづらくなります。

カード例
ドロー・引き直し系サポーター
ウツギはかせの育てかた
デュアルボール
マスターボール
モンスターボール
スーパーボール
エネルギー転送
ポケモン図鑑(勝利のオーブ)

3:「でんじしょうがい」対策へ向けたカード

特殊状態をはじめとした「でんじしょうがい」を使えなくする相手へ対抗できるカードや、「でんじしょうがい」のダメージを無力化してくる相手に向けたカードです。勝てるデッキが増えますが相手によっては全く役に立たないカードがデッキスペースを埋めることになってしまいます。

カード例
フーディン☆
「すべての効果に関係なく~」系のワザ
ライボルトex以外のアタッカー
トロピウスδ
デュアルオーラ

ポケモンいれかえ
ワープポイント
暴風
宇宙センター

ワープエネルギー

一部カードの補足

狙いがわかりにくいカードについて説明します。

逆転!マジックハンド

 2ターン目からダメージを与えるデッキなので一見相性が悪いように思われるかもしれません。
 しかしアメや回収装置を封じることによって相手は少ない数のメインポケモンしか使えないことで、序中盤の方が激しい攻撃になることもあります。この時にマジハンで確実に妨害効果を起こすことできぜつしないターンを作ることができればリバースやリムーブよりも高い効果を発揮できます。

暴風

 このカードでトラッシュできるスタジアムや道具は「でんじしょうがい」の効果がある間は出すことができないので、1ターン目に出される場合や別のワザを使った時のために入れるカードになります。
 特にミュウが封印の結晶でワザが使えなくなることが厳しく、ミュウを使いたい相手は超弱点やライボルトでは厳しい闘タイプの相手です。封印の結晶を使う場合がある闘タイプ・超弱点である程度の使用率があるのはナッシーδやカイリキーなどで、特にこれらの相手を意識するなら入れたいです。

フーディン☆

 「スキルコピー」で「でんじしょうがい」を使います。サイドを1枚しかとられないため1体分効率よくポケモンを活用することができ、「アイスバリア」などの対策もできます。ミュウと違い封印の結晶下でも使えます。
 ワザを使うたびにライボルトを捨てなければいけないので2~3回しか継続して使えませんが、その間フーディンが生き残っているような状況なら有利に進められているといえるでしょう。ミュウを使えばライボルトは1枚場にいればよく、ウツギが腐りやすいこともカバーできます。
 色々都合がいいカードですが、初手に来ると弱く普通よりも1枚多い3エネが必要という欠点もあります。


戦い方

 1ターン目はラクライかミュウで「こうしゅうは」や「じゅうでん」を使い、2ターン目からは「でんじしょうがい」を使い続けます。その他のワザは「でんじしょうがい」よりも明らかに勝る局面でのみ使うくらいの意識でいいと思います。迷う場面では「でんじしょうがい」を使っておくのが無難です。
 その後も2体目のミュウやライボルトに2エネをつけて最初のポケモンがきぜつしても後続を出せるようにし、「でんじしょうがい」を続けていきます。最後のサイドを取りきるときは「メガショット」と「ドラゴンバースト」が役立つので忘れないようにしましょう。

参考リンク

JasonさんのWCS2006優勝デッキ

https://ptcgarchive.com/jason-klaczynski-mewtric/

 こちらの記事にある世界一になったデッキは普段ADV-PCGで遊ばない人にも有名で、元々プレイングが簡単な方でもあるためこのレシピのコピーやこれをベースにしたデッキと対戦することがよくあります。
 ADV-PCGのすべてのカードが使えるRS-PKレギュはWCS06ルールよりも多くのカードが使えるので同じカードが有効かどうかは検討しなおした方がいいですが、余裕があればミュウボルト対策を考えるときにロゼリアも意識した方がいいかもしれません。

おわりに

 ミュウボルトはデッキ構築について環境を読んでどのカードを採用するか検討する余地がある一方で、対戦中に難度の高いプレイングが求められることはあまりありません。
 普段遊ぶにはやや単調に感じられることもありますが、勝敗を競うトーナメントの場ではこういったデッキを調整していくことも意義があるかもしれませんね!



PCGデッキのまとめ
https://note.com/kanten620/n/n0f54f94af7e0

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※ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。

※カード画像やデッキレシピ画像は
「ポケモンカード旧シリーズ検索 様」
https://pcg-search.com/card/search.php
のものを使用させていただいているものがあります。


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