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「キャッシュフローはプラスにしよう」と「胸を張って仕事出来るようにしよう」以外の経営目標はいらない気がしてきた。

なぜ会社は人間関係が面倒くさくなりがちなのかと考えていて、それは「売上を大きくしようぜ!」という経営目標の設定が原因な気がしてきた。売上大きくするという経営目標があると、目標達成のために役に立つ人と役に立たない人が露骨に出てくる。人は向き不向きがあるので適材適所で良いのだが、売上が目標だと営業できる人に評価も偏りがちだ。さらに適正に評価精度が設計されてないと営業の間でも「私の方が頑張ってるのに評価されない」とか「贔屓されてる」とかモチベーションの濃淡も生まれてくる。そんな色んなことが重なって気がつくとギスギスする事があるんじゃないか。弊社ではそれを回避するための制度上の工夫はしているが、それでもはみ出る部分は出てくると思う。

そもそも経営目標って何故必要なんだろうか。売上を大きくすることも必要なのか。一番最低限の削ぎ落とされた経営目標って何だろうか。

会社を拡大するという経営目標を設定するところは多い。そもそも、どうして売上を大きくしないといけないのか。売上規模が増えると借入がしやすいとか、キャッシュフローが安定するというメリットはありそう。うちの父親も売上が1億から10億になった時は経営が安定したと言ってた。けど、それ以上なった時は別に何も良いことはなかったそう。じゃあ、もう売上は大きくしなくても良さそうなので目標にしなくても良さそうだ。だけどキャッシュフロー(資金繰り)がマイナスになると会社が潰れてしまうので、「売上を大きくしよう」の代わりに「キャッシュフローをプラスにしよう」という最低ラインの設定は必要な気がする。じゃあ一つはそれにしよう。

他に何があるだろう。自分の感覚とか経験上の話になるが組織の質をどうするかは人のモチベーションに関わる部分が大きい。「社員にどう働いてほしいか」の目標設定は必要な気がする。キャッシュフローがプラスでも働いてる人たちの目が死んでるというのは微妙だからだ。では、何が社員の目の生き死にを左右するんだろう。最近の調査によるとそれは「心理的安全性」というものらしい。

心理的安全性(psychological safety)とは、「チームメンバーに非難される不安を感じることなく、安心して自身の意見を伝えることができる状態」のことです。言い換えれば、「安心して自然体の自分自身をさらけ出せる」、「遠慮なく発言できる雰囲気がある」状態とも言えます。

なるほど、心理的安全性は大事そう。バンバン人が辞める職場はこれが低いんだろう。組織コンサルティングの目標に「心理的安全性」を増やそうと設定する所も多い。

経営目標に「心理的安全性を高める」と書くのもいいが、もう少し砕けた言い方で「胸張って仕事しよう」くらいで設定する方が社内で伝わりそう。下向いて楽しくなく仕事するのでなく、少し誇らしげに胸張って仕事する、という感じ。意外と達成は難しく、胸張ってもらうためには社会的な貢献もいるし、仕事に対してちゃんと十分な給与支払いも必要、評価制度も納得してもらわないといけないし、コミュニケーションも(以下略)。最低ラインと書いたがこれはなかなかハードルは高そう。とはいえ本質的な気もするので採用決定。

ということで、経営目標は「キャッシュフローをプラスにしよう」と「胸張って仕事しよう」という事になった。別に売上増えなくてもいい、その2つだけ大事にしようというのは我ながら意外といい気もしてきた。もうちょっと自分の中でアイデアを醸してみる。

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