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果つる底なき

なかなか読めなかった池井戸さんの受賞作。
銀行プラスハードボイルド。
バブル時代後の東京が中心に、とにかくわかりやすい登場人物が出てくる。
場所の描写も凝っているし、あえての簡潔な表現は素晴らしい。
ミステリーの部分もしっかりとしていて、読み応えがある。
ハードボイルドのカッコいい独白や妄想のシーンも良かった。現在の半沢シリーズにつながっていると感じもした。
ひょっとしてだが、格闘シーンについて抑えた表現は全体を考えたからなんだろうか。
個人的好みだが、格闘シーンもガッチリあるといいなあ。
この小説の中で良かった登場人物は、難波さんかな。超脇役だが、この人の感情が伝わってきた。

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