見出し画像

還暦ゴルファーの徒然草 「河原町のジュリー」

こんにちは。
雨が続いている沖縄ですが、今日は曇り空で一休み。

「河原町のジュリー」の事をご存知の方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。私にとっては、インパクトの強い忘れられない名前。

この本のタイトルを目にした瞬間に、あの時代のあの場所へとワープしました。

「ああ、彼の事だ!」と何とも言えず懐かしい気持ちになったのです。今から43年くらい前、京都の大学に進学し京都で暮らす様になった私。一番の繁華街である河原町界隈へも、月に何度も足を運んで青春を謳歌していました。

ある時、何とも異様な風体の浮浪者が
「ズリズリ」
と足を引き摺る様にして繁華街のど真ん中を向こうから歩いて来ました。

ハッと息を呑む私。

塊りになってしまった白髪混じりのドレッドヘアにボロボロの服。間違いなく浮浪者なのに、彼の周りだけ空気感が異なるのです。

卑屈に下を向くのではなく、真っ直ぐ前を向いて粛々と進むイメージです。彼が行き過ぎるのを待って側にいた友人に「今のは何?」と尋ねます。返って来た答えは「河原町のジュリー」「え??」「本当の名前はわからんけど、みんなそう呼んでる」「えー!」

当時人気絶頂だったジュリーこと沢田研二が好きだった私は「なんでジュリーなん?」と聞いてみます。友人は「理由はわからん。でもめっちゃ有名やで」と。

その後何度も姿を見掛ける事になるのですが、彼から受けるイメージは「孤高の浮浪者」。
一人黙々と歩いている姿しか見た事がないからかも知れません。

この本の存在を知り是非読みたいとメルカリで検索保存していたところ、頃合いの値段で購入する事が出来ました。

昨日読了したのですが、彼が毎晩どこでどうやって寝ていたのか初めて知る事が出来ました。
当時は全くそんな事に考えも及ばなくて。。

「ここに来るまで何をしていた人なんだろう」
とずっと会う度に思っていました。

ミステリアスで侵すことが出来ない何かを纏っていたジュリー。何があって、毎日毎日繁華街を延々とぐるぐる歩いているのか。
本当に謎でした。

この本を読んで、作者が考えた背景に「ああ、そういう時代だった」と深い感慨を覚えました。
私が生まれた1962年は、かの戦争が終わってからまだ17年しか経っていないのです。

復員兵さんが、そこここにいらっしゃいました。きっと皆それぞれ、口にしたくもない経験をたくさんたくさんされたのだと思います。

その後の人生や人格を変えてしまう戦争。

6月23日はここ沖縄では「慰霊の日」で休日です。学校や公共の施設は全てお休みです。
でも「慰霊の日」は沖縄にしかありません。

沖縄は日本で唯一地上戦が行われたところ。
一般市民の4人に1人が亡くなっています。
4人に1人です。

どれだけ悲惨な状況だったのか想像に難くないと思います。この美しい海に囲まれた島が阿鼻叫喚の地獄となっていた事実。

今も海や森を眺めると胸が痛くなる時があります。この時期は図書館やTVでは沖縄戦の特集がたくさんあります。移住当初は貪る様に読んでいましたが最近は読まなくなって来ました。
玉石混淆です。

図書館から連絡があったので行ってみると、取り寄せ予約していた『三体0』が準備出来ていました。県や近隣の市から借りる事が出来なければ購入すると言われていたので、長期戦を覚悟していたものです。

やはり他の図書館でも人気だった様で、町で購入して下さっていました!内心は「1〜3まであるんやから、普通続編も買うやろ」ですが、意外と早くて嬉しいです。

今日借りて来た本たち

やったー!
一人年間3冊まで購入してくださるとか。
購入依頼はLINE予約出来ず、図書館まで足を運んで手続きする必要があります。

年間予算を消費してしまったら終了なので、あと一冊くらい何かお願いしたいなぁと思っている還暦ゴルファーです。

お勧めコーナーで面白そうなのを見つけたので、一緒に借りて来ました。まだしばらく雨の日が続きそうなので、読書三昧といきましょう♡

最後までお読みくださり、ありがとうございました。皆さまのお気に入りの雨の日の過ごし方は何ですか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?