漫才「熱血監督」

漫才『熱血監督』
ツッコミ→ツ　ボケ→ボ

ツ「どうも～」
（入ってくる）
ツ「お願いします～」
ツ「まあね、今日も頑張って漫才して
　　いきますけども」
ボ「あのーですね」
ツ「はい」
ボ「小学生のころ野球チームに入ってたのよ」
ボ「そこに熱血監督がいてね、その人に
　　すごく影響受けてさ」
ツ「ああ、まああるよね、スポーツを通じた
　　人生の教訓みたいな」
ボ「だから俺監督やってみたいからさ、
　　見ててよ」
ツ「はいはい」
ボ「（役に入る）おうお前たち！
　　しっかり練習してるか！」
ツ「ああ練習見に来た感じなのね」
ボ「上原…あいつのピッチング、すごくいいな！
　　次の先発は決まりだな」
ツ「うん」
ボ「おい、麻美！ゆうまでもないが
　　このチームはお前が柱だ！キャプテンとして
　　どんどん引っ張っていけ！」
ツ「（少し不審がる）」
ボ「波多野…唯一アイツだけはまだ結果が
　　出てきていないな…他のやつらとの
　　ポジション争いで何とか芽を出して
　　もらいたいが…」
ボ「松岡！ちなみにお前は…」
ツ「あ！ちょっとちょっと…ごめん止めて」
ボ「ん？」
ツ「（かなり貯めた後）……………セクシー女優の
　　話してる？」
ボ「蒼井！そら見てみろそのピッチングじゃ
　　肩を壊すぞ…」
ツ「セクシー女優の話してる！？」
ボ「何がよ」
ツ「言ってるのよ！サラっと往年の
　　セクシー女優の名前言ってるのよ」
ボ「そうなの？その時のチームメイトの
　　名前なんだけど」
ツ「いや、俺もあんま知らないけどさ…
　　有名どこ抑えてたよお前」
ボ「お、なんだ上原、悩みでもあるのか？」
ツ「上原続投するのね」
ボ「なに、マネージャーのつぼみが好き？」
ツ「そのまんまじゃねえか名前」
ボ「いいぞ！それでこそ青春だ！」
ボ「ただな…恋愛も同じように真剣に
　　取り組めよ！」
ボ「上原…つぼみへのその感情は、恋か！
　　AIKA！」
ボ「AIKAです」
ツ「言い逃れできねえな！待て待て待て待て」
ボ「なんだよ」
ツ「もう…企画ものなのよ！」
ボ「企画もの？」
ツ「ちなみにこのチーム名前なんて言うんだよ」
ボ「白石マリナーズ」
ツ「抜かりはねえな！器用に女優名
　　入れ込んでくるねアンタ」
ボ「おい俺真剣に考えてるんだからさ！
　　しっかり聞いててくれよ！」
ツ「いや真剣に取り組んでる感じが
　　しないんだけ…」
ボ「（怒り口調で）ｧﾏﾂｶﾓｪｯ！」
ツ「怒りながらチラっと言うなよ」
ボ「（切り替えて）あ～、おい上原、
　　次の地区予選はいつだったっけか」
ツ「そういえば一応野球チームなんですね、
　　一応」
ボ「明日かぁ…」
ボ「キララァ……（楽しみそうなニヤニヤ笑い）」
ツ「笑い方はキララ！ワンピースでも
　　そんな笑い方しないのよ」
ツ「あと明日の予定分かんねえの監督として
　　アウトだろ」
ボ「じゃあ明日の試合に向けて猛練習だ！」
ボ「お前たち、筋はいいんだからしっかり
　　練習すれば無敵…いやMUTEKIだ！」
ツ「言い直してメーカー名にするんじゃないよ」
ボ「よし来い！ピッチングを見てやる！ダァン！
　（ミットにおさまる音）見つけたぞ！
　　お前の弱点を！」
ボ「お前少し緊張して肩の力を抜くべきだ！
　　アイスココアでも飲んで落ち着け」
ボ「じゃあみんな！次はスイングを
　　見せてみろ！」
ボ「オウ、麻美、今日もスイングがいいな！
　　成瀬、ここ見てみろ麻美の手首！
　　この技術はどんどん盗んでいけ！」
ボ「おいおい、いくら相手のチームが
　　強豪じゃないからと言ってなあ、加藤！
　　高をくくってサボったりするんじゃないぞ！
　　試合を楽しみ、健闘を称えあうんだ！」
ボ「お前たち！今日はなんとメジャーからの
　　スカウトも来てるぞ！アピールしろ！」
ボ「ヘイ！ミスター三上！ユーアーベリー
　　ナイスプレイヤー！」
ボ「褒められたじゃないか！
　　浮かれずがんばれよ！」
ボ「ﾌｶﾀﾞｴｲﾐ…」
ツ「ぜんっっぜん試合始まんねえな！！」
ボ「みんなは、何人見つけられたかな？」
ツ「自覚してんじゃねえか名前言ってること！」
ツ「まず一個目！壇蜜は一応セクシー女優
　　ではないはずだな！」
ボ「ワンアウトォ！」
ツ「んで二個目！しれっと男優も
　　混ざりこんでたな！」
ボ「ツーアウトォ！！」
ツ「最後！普っ通に深田えいみって
　　言ってたな！」
ボ「スリーアウトォ！！！」
ツ「やかましいわ！」
ツ「お前なんなんだこれよ、
　　全然熱血監督してねえじゃねえかよ」
ボ「そうか？」
ツ「お前その監督まったくあてにならんぞ」
ボ「そうかね？」
ツ「ちなみにお前その監督名前なんて言うの？」
ボ「え、村西とおる」
ツ「いや全裸のほうの監督かよ」
ツ「もういいよ、
　　どうもありがとうございました」

終わり