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『明日をへぐる』今井友樹監督

先日、試写で『明日をへぐる』を拝見しました。土佐和紙の原料となる楮(こうぞ)をめぐる高知県の山里の人々の暮らしを記録した今井友樹監督の最新作。山肌を利用した楮栽培、共同作業による収穫や皮むき作業をとおして、山里が育んできた結的なつながりの大切さを描きます。


作中では、戦後の拡大造林政策が楮栽培を基調とした山里の経済を変質させたことを指摘します。現在、楮生産や和紙産業が全体に消滅の危機にあることを心配しながらも、結の作業が持つ豊かさと楮の繊維の結合力を重ね合わせて明日への希望に託す今井監督らしい作品でした。


9/11からポレポレ東中野にてロードショー公開中です。映画のバリアフリー事業を手がけてきたパラブラによる第一回配給作品という点でも注目です。

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