おっさんのマッタリ闘病記【1】

皆さん、こんにちは。かんおさです。

いつも読んで下さっている皆様、ありがとうございます。
ある意味貴重な読者の皆様方の中には、既に恥だらけの私の人生記をお読みいただいた方もいらっしゃるかと思います。

こんな感じで若かりし頃からつい最近までの人生を記してきましたが、実はその後も、色々とありまして。
やはり人生というのはままならない一方で面白いものだなと、最近は変な感慨深まで覚えるようになっています。

そんな訳でして、その内書こうと思っていたまま、本日まで伸ばし伸ばしになってしまいました近況をご紹介したいと思います。

体調不良は突然に

どこぞのラブストーリーの様に、甘酸っぱい恋が始まればよかったのですが、私に与えられたのはある日突然襲ってきた、原因不明の症状でした。

その日も本業のお仕事をしておりました。
書類も作成して、スケジュール調整して、みたいなデスクワークです。
ちなみに副業として塾講師も継続しておりました。

そんな風にデスクで作業をしていたのですが、ふと気が付くとお尻から太もものあたりに、ごくわずかな違和感があることに気が付きます。
最初はそうでもなかったのですが、一度気が付いてしまったせいか、それから時間を経るごとにその違和感が大きくなっていきました。

「なんかむず痒い?」

そう思って、本当に何気なくその違和感のあるむず痒い場所をかいたのです。
その瞬間、いきなりかいた場所がつりました

はぁあああ!? ちょ、痛い、痛い、って何、何、何なのー!?

いきなりの激痛に襲われ椅子の上でクネクネしながら、のたうち回る私。

どこかがつった経験ある方は、分かって頂けると思うのですが、痛いんですよ。もう、何と言うか、空に向かってバカヤロー!って言いたくなる位に不条理な痛さが続くんですよね。

しかも、その場所で済めばいいものの、何故かそこを起点に右足側面全体が連鎖的につりまくり大体1分くらい、変な喘ぎ声をあげながらのたうち回るおっさんをこの世に顕現させてしまいました。どう考えても誰の為にもならない寂しい絵面であります。

結局、その後収まったのですが、その時から、定期的に右半身のどこかがつるようになりました。

大体決まって長時間同じ姿勢でいた時にそれは起こるのですが、徐々に悪化していき、最終的に寝ていようが歩いていようが問答無用で、節操なしにつるようになってしまいます。

ダメだ、これは流石に我慢できるものじゃない。

お金も無いのでなるべく行きたくなかったのですが、流石に所かまわずつりまくる症状は、控えめに言って地獄だったので、観念して大病院へと駆け込むことになりました。

しかし、これがまた例のごとく原因不明でした。もう飽きたよ、そのパターンは! もっと面白い感じに仕上げていただきたい!(誰に対しての意見なのか)

ともかく神経内科を紹介され、MRIやら消化器やらの検査を1年にわたり続けましたが、結果としては全く問題なし。
最終的に、整形外科まで行きましたが、そこでも異常なし。その果てには

「あー、気のせいだね。とげぬき地蔵にでもいけば?」(ほぼ原文ママ

というありがたい助言を頂いて、私はこの大病院への通院をやめました。

この時の言葉は、私のそれまでのお医者さんへの信頼をへし折るには十部過ぎる威力を発揮してくれました。
それまでは「ここまで色々してくれたのだから、きっといつかは原因を見つけ出してくれるだろう」と、ある意味、盲目的に信じていたのですが、この言葉を受けて、

「あ、ここじゃダメだわ」

と、付き物が落ちたように理解した事を、今でもよく覚えています。
そりゃ結果が出てないんだから事実としてそうなんですけど、何となく今まで通ったからそれを無駄にしたくないという無意識のこだわりがその考えを押しとどめていた事もあったのかもしれませんね。

その後、暫くは医者には通わず、整体だったり漢方だったりヨガだったり、色々と試してみましたが、当然のごとく症状は変わりません。
それでも、何とか謎の症状と付き合いながら、時折、路上で突然つって不審者の様にクネクネしつつ1年を過ごしました。

しかし、そんな意味不明な状態が何でもないはずもなく、更に進化(悪化?)した症状が私を襲います。ある日起きると、何故かお尻のあたり……ちょっと汚い話ですが、具体的には肛門周りが痺れてました。

おう、なんで?

痔にでもなったかしら? と思ったのですが、そう言う訳でもないらしいです。
一応、排せつは出来るので問題ないのですが、感覚が無く気を付けてないと、社会的に終わりそうな勢いです。
そしてその日を境に、肛門周りが痺れるだけでなく、今度は本当になぜなのか、右手の先が痺れるようになります。

最初は軽く違和感がある程度で問題なかったのですが、徐々にそれは酷くなり、遂に調子が悪い時はペンが持てなくなるほど酷くなりました。

流石にこれはただ事ではない(今までも十分おかしかったですが)と思い、本当に仕方なく、しぶしぶ別の大病院へと掛かることに。
その結果、さくっと異状な結果が出るわ出るわ。

あれ? 今までの検査は何だったの?

と、言いたくなる位、私の検査項目は異常で埋め尽くされる事態に。
おお、良かった、私、異常なところが……多すぎ!?

もう、突っ込みどころが満載なほど、赤い文字が躍る検査結果に一周回ってテンションが上がります(不謹慎

特に血液検査だけ見ても尿酸・ホルモン値が今まで見たこともない位、天元突破してまして、流石の私もドン引きでした。

ただ、異常なのはわかってもその原因が特定できず、その後1年ほど、更に検査を繰り返すことになります。

その間、症状は徐々に悪化の一途をたどり、酷い時には最終的に強烈に上半身が痺れてロボットの様になったりと、色々と生活に支障の出る事態に。
ただそれも波があって、基本的には右手に常にピリピリとしたしびれがある事と、感覚がほぼないこと位なのが救いです。
またこの頃になるとつる症状が鳴りを潜めて、かえって過ごしやすくなるという、皮肉な結果となっていました。

そして、度重なる検査の結果、遂にこんな意味不明の症状を引き起こしていた病名が判明したのです。

どうやら私、難病らしいよ?

お世話になっている先生が、深刻そうに私の病名を告げました。

多発性硬化症、もしくは視神経脊髄炎との事です。

その時に私の心の浮かんだのは、「やっと病名がわかった。良かった良かった」という、安心感でした。

これは人によって感じ方が違うんでしょうけど、私の場合は兎に角、症状からして本当に意味不明な状況だったので、病名が付いたことが嬉しくて、ようやくスタートラインにつけたことに安心したんです。

しかし、全く聞いたこともない病名という事もあって、お医者さんの説明を真面目に聞きます。

まぁ、難病というだけあってどうやら現段階での根治は難しいとの事。
病状は進行性のもので、放っておくとドンドン悪くなるらしいので、早急に治療開始が必要との事でした。

流石に寝たきりにはなりたくないので、観念して治療に臨むことになりました。ここからは本当に今まで何だったのかという位、トントン拍子に話が進みます。

そんな訳で、サクッと入院させられ、第一次治療を受けることになりました。
これは病状の進行を遅らせる、もしくは止めるためのもので、治すことはできないらしいです。さすが難病です。手ごわい。
そんな入院生活を経て、先日、退院して下界へと放逐されてきたという、ざっくりした経緯があります。

しかし、これがまた、何度も書いてしまいますが、人生とは本当に面白いものでして、放逐されたタイミングが丁度、今年3月だったんですよね。

勘の良い方はお判りでしょうか?

そうなんですよ。今、世を騒がせておりますコロナウィルスが日本に本格的な影響を及ぼし始めた時期だったんです。

退院したら下界が大変なことになっていた

入院生活は、個人的には色々と貴重な経験だったのですが、これは別の場所に不謹慎な記事としてまとめましたのでこちらでは割愛いたします。
需要があればこちらに移すこともあるかと思いますが、その時はその時という事で。

兎に角、入院生活から戻って1週間は、元の生活に戻るだけで大変でした。

まず自分で自分の事をしなければならないのが、思った以上に大変で疲れるという当たり前の事実に改めて気が付いたのです。

何を言っているのかと思われる方も多いかと思うのですが、入院中は本当に看護師の皆様方の献身な介護のお陰でとんでもなく快適な生活を送ることが出来ていたのです。

何より食事と掃除に関しては本当に天国で、それを誰かがやってくれるという事が、こんなにも生活の負荷を下げていくれるのかと、改めて実感した次第です。

なので、そんな献身的に治療を受けた身としてましては、このコロナ禍の時代において、医療従事者様たちの奮闘に敬意を表するとともに、皆さまの安全を願わずにはいられません。

また治療の影響で、私の免疫力は通常の方より落ちているため、私は一般の方以上に感染には気をつけなければならなかったりします。

ここで、今の状況をざっくりと箇条書きにしますと以下の通りになります。

【治療によって負っているリスク】

・免疫力の低下
・骨粗しょう症になりやすい
・血糖値が乱高下しやすい(糖尿病のリスク)

【現在の自覚できる症状】

・右手の慢性的な痺れ
・肛門周り・右下腹部の強烈な痺れ(体調による)
・睡眠欲の低下(眠気が全く来ない)
・身体感覚の鈍化(痛覚・反応速度など)

この状態で私はコロナ禍の中を生き抜く必要がありました。

最初の内は、情報を集め、そもそもコロナがどんなものか、どうすればリスクを低減できるかを調べ検討しました。

それ等を勘案した結果、こちらの記事に書いた通りの結論に至ったわけです。

4月時点での記事ではありますが、今なお、基本的にはこちらの方針で問題ないと思っております。

そんな風に気を付けつつ、仕事をこなしながら日々を過ごしていた訳ですが、皆さまご承知の通り、政府の緊急事態宣言が出され、世の中の様相は一変しました。

勿論、私のお仕事も影響を受け、結果として休業に追い込まれてしまいました。
しかし、私の場合はとても運のよいことに、社長が理解のある方であり私の意見も真剣に聞いてくださる方だったので、生活面が完全に保証され、何の不安もない生活を送れていました。

いつもと同じように散歩に出かけ、新しいものを発見し、綺麗なものに触れ、帰ってきて趣味に勤しむという、反対にコロナ前と比べて充実した日々を送れてしまってたり。

まぁ、元々、自他共に認める底辺生活なので、金銭面的にはこの程度の事では下がりようがないわけです。むしろ、皮肉なことに給付金等のお陰で、普通に仕事をしている時より時間とお金が増えた分、生活が潤っている状況です。なんなんでしょうね、これ。

私はそんな感じで、普通とはかけ離れた場所にいる身なので、今回の事は全く影響がないわけですが、逆に普通の生活をしていた方には、今回の変化は降ってわいたような異次元の生活に思えるかもしれませんね。

ただ、私個人としては、このコロナ禍の生活はとても貴重な体験であると思うのです。
皆様、がむしゃらに働いてきた人達ばかりだと思うのですが、こうやって強制的に一旦休めと言われて立ち止まってみると、存外、何とかなってる業種も沢山あることに気が付いたと思うのですよね。

私は強制的に休まざるを得ない体になっていたので、一足先にそういう世界に住んでますが、バランスさえ間違わなければ何とかなるものです。

ギリギリまで働いてお金に少しだけ余裕のある生活をするのか、心身ともに余裕のある状況で、少しだけお金に不安の残る生活をするのか、そう言う選択肢が実はあるんだという事が、今回、皆さんが体験出来たんじゃないかなぁと、私は勝手に思っていたり。

本筋からはそれましたが、今回のコロナ禍は、日本人の働き方改革を推し進めるきっかけになるんじゃないかなと、私は期待せずにはいられません。

本当に極一方に目を向ければ、意識を変えるという意味においては、皮肉な事ですがどんな政治家達や、報道や、名だたる著名人達の言葉よりコロナ禍の方が、よっぽど世の中に影響を与えている気がしてならないです。

とは言え、負の側面の方が際立っている事実は勿論見過ごせません。
飲食業界さんの悲鳴がそこかしこで聞こえる状況も無視できるものではありませんし、コロナ禍のせいで大変な目にあっている方も数多くいらっしゃいます。特に無念にも病魔によってご家族や近しい方を奪われた方には、心よりお悔やみ申し上げます。そういう意味でコロナは決して良いものではないわけですが、多方面から見れば皮肉なことに、評価できる側面もあるという事も、頭の片隅に置いておいても良いのかなと私は思っています。

そんな状況なので緊急事態宣言解除後は、ある程度活気が戻ってくれば良いなと思っております。

最近の闘病(?)生活について

そんな風に、世捨て人の様に都内を散策しつつさ迷っているわけですが、緊急事態宣言中の場合は、基本的には人はまばらでした。

特に商業街や飲食街はゴーストタウン化しており、緊急事態宣言後においては、完全に人がいなくなっていましたね。経済活動の問題という意味においては、この状況を見てしまうと、一刻も早く日常が戻ってくると良いなと思っていました。

しかし一方で「公園」「スーパー・ホームセンター」などは、緊急事態宣言後、人が集まりまくっていましたね。

公園は特に子供連れの家族が多く集まっており、皆、楽しそうに団欒しておりました。子供たちは、日の光を浴びて元気に皆ではしゃぎ回っておりました。まぁ、どっかの都知事に言わせれば完全に密なんですけど、これは仕方ないのかなと思わなくもないです。子供にじっとしてろとか無理ですし。

なので公園は私にとって危険地域なので、なるべく近づかない触らないをモットーに生活しておりました。私が罹患者かもしれませんしね。

お恥ずかしながら私は素人ながら園芸も趣味にしておりまして、よくホームセンターに花の苗を見に行くのですが、緊急事態宣言が出てからは連日、大混雑している状況しか見ていません。

緊急事態宣言前は、店内に数人しかいない状況もざらだったのですが、緊急事態宣言後は、レジを見ると長蛇の列しかありませんでした。
花の苗を見ようとしても、大盛況で入っていくこともできません。

スーパーにせよレジにせよ、ソーシャルディスタンスを守りましょうってあると思うのですよね。
個人的にはマスクさえしていればそこまで気にしなくても良いと思うのですが、折角、床に線が引いてあるのですから普通ならそれを気にして守りますよね。

しかし、都会ならではなのか、地域の民度の問題なのか何なのか、私の地元ではスーパーのレジ並びはかなりの覚悟が必要になります。

何故なら、高確率で後ろにぴったりと張り付いてくる人が出てくるからです。しかも、大抵そういう人に限ってマスクしてないんですよね。

「俺の背後に立つんじゃねぇ!?」

と、どっかのキャラ宜しく叫びたくなる衝動を抑えつつ、なるべく離れて行動しようとしますが、どこぞのF1レーサーのごとく背後に張り付いてくるわけです。

このコロナウィルスの特徴は飛沫感染なので、マスクさえしていれば早々の事では人に感染させることはありません。ちょっと汚い話になりますけど、口とお尻から出るものを拡散させなければ感染をさせる確率はぐっと減るのです。

しかし、仮に感染者の方がマスクしてない人がぴったり後ろに張り付いて、あまつさえ誰かと会話でもしていようものなら、そこそこ危険な状況になるでしょう。

もしウィルスを検知して視覚化できる機械ができたなら、口から銃弾の様にウィルスをバラまきまくる姿が容易に想像できてしまいます。
ですから、マスクが重要だと言われている訳ですし、ソーシャルディスタンスとか騒がれている訳です。

そんな状況が1度や2度ならともかく、もう両手の指では数えきれないほど遭遇したので、最近はスーパーは避けてコンビニで買い物するようになりました。いくら少し安くても感染したら私の人生が高確率で終わるので、この位の出費ならと割り切ってます。

ただ、そうは言っても、結局緊急事態宣言が明けて、今の現状を見るとそこまで感染が広がっている様子は見受けられません。

実は当初、この後、爆発的に感染が広がると私は思っていたのですが、どうやら予想に反して普通に抑え込めてしまっているようです。
正直に申し上げて、当初の情報の通りの感染力を有しているのであれば、この減少の仕方はちょっとおかしいです。
先ほど申し上げた通り、密の状況はそれなりに維持されており、そこから爆発的に広がってもおかしく無い筈なのです。

ただ、事実として重篤な感染者は絞られており、現状としては抑え込みに成功していると思われますので、緩やかにではありますが感染者は抑え込まれ続けていくのかなと期待しています。

恐らくはマスク着用と手洗い消毒の徹底で、かなりの部分を抑え込めているのかと思います。やっぱり、日本人は真面目なので、その辺りが徹底できているからこそ、抑え込めているのでしょうね。もしかしたら、既に既知のウィルスから似たような抗体が生成されていて、それで打ち勝っている可能性もあるかもしれません。

何にせよ当初の最悪のシナリオよりは、遥かにマシな状況で推移している現状は、喜ばしい事かと思います。

さて、そんな感じで、闘病記と書きながらも、何だか単なるコロナ禍日記になってしまいましたが、この数か月は、それについての接し方と、のんびりとした生活しかありませんでした。

むしろ難病になる前の方が大変だった上に、コロナの事があってから外に出る人が減ったこともあって、かえって自粛ムード全開時が一番平和だったという皮肉な結果があったりします。

これから徐々にまた騒がしい世の中が戻ってくるのでしょうが、少なくとも私においては、人との接触には気を付けつつ過ごす日々は変わらないと思います。

皆様も、これからが正念場かと思いますので、どうか油断せずに手洗い消毒を徹底しつつ、健康的な生活を送って頂ければと思います。

それでは今回はここまで。
お読みいただきありがとうございました。

こんにちは! 世界の底辺で、何とか這いつくばって生きているアラフォーのおっさんです。 お金も無いし、健康な体も無いけど、案外楽しく生きてます。 そんなおっさんの戯言を読んでくれてありがとうございます。