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夏越しの祓

「なごしのはらえ」

まだまだ色んなことを知らないのだなあ、知りたいなあと思った。

6月30日はちょうど1年の半分の最終日で、いわば上半期の大みそか。夏越しと言うそうで、これ全国にも残る風習だったんですね。

せっかく教えてもらったのに、あー行きそびれてしまったー
だがしかし、と気を取り直しダメ元で夜にとある神社に行ってみる。
小雨の中、誰もいない参道に大きな輪っかが宙吊りになったままだ。

わお、壮観。
夏越しの大祓では、この茅の輪をくぐって穢れを祓うのですね。
大きな輪っかから向こうを覗くと、見えないはずの結界が視覚化されたみたいでとてもおもしろい。

暗がりなのも手伝って、向こう側がシャボン玉の膜に思えるわけです。おまけに雨。

参道は産道といいますし、茅の輪の膜をくぐると宮がある。
す、すげー。神社って母胎のイメージだ。

あとはスマホで検索した呪文(笑)を唱えながらスマホで検索した通り8の字で輪っかをくぐる。

日本の伝統的な暦は自然現象とか農作業に沿ったものばかりと思ってましたが、夏越しって、1年をおもきし数字だけで真っ二つにぶった切ってる。

そんなデジタルな感覚が千年前の日本にもあったなんて、興味深い。

おかげで清々しい気持ちになりました。

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思ふことみなつきねとて麻のはをきりにきりても祓へつるかな
(和泉式部)

和泉式部もやったのかと思うとこれまた感慨深いじゃないですか。

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