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春分の日は、なぜ祝日なの?

令和2年3月20日頃は、春分の日ですね。
祝日ですね。

春分の日と言えば、なにを思い浮かべますか?

やはり「春のお彼岸」でしょうか?

春分の日から前後3日は、春のお彼岸とされ、
春分の日はその中日とされています。
お寺では彼岸の法要が行われ、お墓参りをなさる方も多いですね。

さて、改めて春分の日とはなんでしょうか?

「ねぇねぇ、春分の日ってなに?ヾ(・д・` )」

5歳の子供に質問されたら、なんと答えますか?

暦でみる春分の日

暦から見てみますと、
太陽が春分点をつうかする日。
太陽が真東から出て真西に沈む、昼夜の長さがほぼ等しくなります。
この日を境に昼間の長さがだんだんと長くなり、
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われて、気温も上昇する時節ですね。

そして先程もお話しましたように、お墓参りや先祖の供養が行われる春のお彼岸ともいわれていますね。

法律でみる春分の日

国民の祝日に関する法律(「祝日法」)によれば、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ。」とあります。

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=323AC1000000178

ですが、なぜその春分の日が祝日なのか? 
他の成人の日や、建国記念の日、みどりの日や建国記念日とは、ちょっと色合いが違いませんか?

実は、春分の日は・・・

実は、春分の日は、祭日でもあったのです。
先程の祝日法のもとになった古い法令に
「年中祭日祝日ノ休暇日ヲ定ム」
「休日ニ関スル件」
があります。そこでは春分の日は「春季皇霊祭」という皇室のお祭りの日として、祭日、休日と定められていました。

春季皇霊祭とは?

毎年春分の日に、宮中三殿のひとつ皇霊殿において、歴代の天皇、皇后、皇族方をごつい棒のためご親祭になる祭儀で、皇室ならび国家、国民の繁栄と幸福を親しくご祈願なるものです。
春季皇霊祭に続いて、神殿において、春季神殿祭が行われます。

皇霊、皇室のご祖先、歴代の天皇、皇后、皇族方の祭祀は古くから行われています。
平安中期からは、京都御所の御黒戸(おくろど)の間で、仏式によって行われいました。
それが明治になって、神仏分離令によって、
歴代天皇の霊牌(れいはい)は、
京都東山の泉涌寺(せんにゅうじ)に移されました。
その後、紆余曲折を経て、現在のように、春秋2回、天皇陛下が皇霊をご親祭になるようになりました。
これは民間の春と秋の彼岸の先祖供養の習慣が、神仏にこだわることなく宮中の祭祀に取り入れられたものとも、言われています。


結び

この春季皇霊祭の日、昔の祭日がそれが祝日法では「春分の日」と改まりました。
春のお彼岸と言えば、お寺さんばかりかと思うかもしれませんが、
神社でも春分の日に、春季祖霊祭というお祭りを行う神社もあります。
神仏とわず、皇室をはじめとして、先祖を大切に敬い、追慕するのが、春分の日でもあると思います。

「50年後には無くなっているかもしれない」 そう言わた過疎地の田舎の神社で、神主をしています。 みなさんのサポートを、お願いします。