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映画MOTHERを観て

ここ数年「共依存」「依存」について考えることが多くなった。

個人的には共依存も依存も本人同士が幸せで社会的に成り立っていればいいという考え方で、それによる加害行為はいけないと思っている。でもそれは相手が大人同士の場合に限り、子供X大人、子供X子供などではいけないと思っている。(ここでの”子供”は未成年者に定義する)

先日大森立嗣監督の最新作映画『MOTHER』を観た。2014年に起きた「少年による祖父母殺害事件」に着想を得た作品で、毒親育ち、虐待サバイバーとして観ないわけにはいかないのではないかという思いで映画館に足を運んだ。

正直キツかったけれど、長澤まさみ演じる秋子にも、奥平大兼演じる周平にも共感してしまう部分があり、セーフティネットがうまく機能しなく、どこまでも自主性を求められる社会というのはこういうもので、その世界に憤りと一種の諦めに似た感情を持っている自分に怖くなった。周平は生まれながらにして母親の秋子を守る父親であり、従順な息子であり、恋人でもあったわけでその気持ちを思うと泣きたくなってしまった。ただ、秋子も福祉は保護するだけではなく、カウンセリング・セラピーといったものにつなげることはできなかったのか。彼女の中にある幸せになると怖いと言う気持ち、孤独、親に対する怒りを誰も救済できなかったのかと寂しく思う。

ラストのラブホテルで寝ているときの寝相が好きだった。

誰もボクを見ていない: なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか https://www.amazon.co.jp/dp/4591154602/ref=cm_sw_r_cp_api_i_f89bFbTANW307


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