『フラワーデモを記録する』を読んで
やっと手に取り読んだ。震えながら最初のページをめくった。そこには被害者のスピーチ原稿とライター・作家の人たちの言葉がつづられていた。
「あなたは悪くない」「あなたは1人じゃない」「決して1人にならないで」「あなたの身に起きたことは非常に腹立たしいことで決して許されることではない」これは私が実際性被害にあった時に警察の人や周囲の人からかけられた言葉だ。でも私はその言葉を聴くたびに「じゃあなんで有罪に出来ないんだよ」「軽微ってなんだよ」「なんで性犯罪に時効があるんだよ」という怒りと悲しみが胸の中にありその気持ちに支配されてしまいそうになって自分の気持ちをコントロールするのに精いっぱいだった。まるで自分1人が怒っているかのような錯覚に陥って悲しくなったし泣いた日は1日ではない。
「もっと自分には何かできたのではないか」という悲しみもあって実際フラワーデモに足を運んだこともあった。静かなデモだったけれど、あの場にいた人たちは被害者の言葉に真剣に耳を傾けていた。呼びかけ人の人たちがスピーチをする人のサポートをしているのが分かった。聞いていて辛かった。自分の体験を話してもらっている錯覚に襲われそうになるくらいだったから。
『フラワーデモを記録する』。とにかく沢山の人に読んでほしい。利益は寄付されるそうなので「寄付なんてハードルが高い」と思っている人にも。
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