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【イベントレポート】あしもとにゆらぐ vol.4 SPECIAL WORKSHOP「顔料箔でポストカードを作ろう」

8月27日(土)より、京都府立植物園にて、32名の若手作家による”希少植物”をモチーフとした作品展「あしもとにゆらぐ vol.4」が開催されました。
上記会期中の8月27日(土)・28日(日)の二日間、コラボ企画として、顔料箔を使用したワークショップをKANMAKIが担当いたしました。

きっかけは年始のワークショップイベント

今回のコラボ企画が実現したきっかけは、お正月に開催したイベント『第二回 紙詣 2022』に遡ります。
この企画は「煌葉-kiraha-」のパッケージの印刷などでも関わりの深い、有限会社修美社様が堀川新文化ビルヂングにて開催したイベントです。
印刷にまつわる体験を通して、笑顔で新年をお祝いしようというコンセプトで、プロのカメラマンに撮影してもらった家族写真をデコったり、ノートづくりのワークショップが実施されました。

このイベントに「常花の苑実行委員会」の方が参加されており、その際に京都府立植物園での作品展の主旨を伺いました。
“希少植物”という、今そこにあるけれどなかなかフォーカスされていない
問題に対して、アートの力を活用して取り組まれていることに感銘を受けました。
顔料箔も“希少技術”のいわば絶滅危惧種でもあり、勝手ながらシンパシーも感じたのです。
話が盛り上がる中で、作品展の来場者に視覚的に展示会を楽しんでいただくだけでなく、箔を使って作品づくりの体験も提供できないかとのご提案をいただきました。

以上のことがキッカケとなり、作品展「あしもとにゆらぐ vol.4」とのコラボワークショップの企画がスタートしました。

コラボワークショップの開催に向けて

今回は出展作家・杉浦由紀さんの3種類のイラストを使用したポストカードに箔を転写するワークショップを企画しました。

KANMAKIのオリジナルの顔料箔は一般的な印刷とは異なり、
・素材に染み込まない
・透けない
・立体感がある
ことが特徴です。

顔料箔は、色を司る「着色層」、転写対象に接着させる「接着層」などの複数の層で構成されており、黒トナーインクで印刷された部分が熱によって反応し、“糊”の役割を果たしてくれることで簡単に転写することができます。
※インクジェットインクやオフセットインク等は熱を加えても糊の役割にはならないのでご注意ください!

そのため、上記の特徴を杉浦さんにお伝えし、箔の表現に映えそうなデザインを選定いただき、原画図案を一旦モノクロ表現に加工いただくなど、ワークショップのために特別な対応をしていただきました。

当日の様子

今回のワークショップには、作品展に来場されたお客様に混じって、大学コンソーシアム京都の長期インターンシッププロジェクトに参加し、現在KANMAKIでインターン中の学生さんや、京都芸術デザイン専門学校の短期プロジェクト型インターンシップに参加してくれている学生さん、さらには出展しているアーティストさんまでご参加くださいました。

ポストカードも3種類の絵柄があるため、時間をかけてじっくり丁寧に取り組む参加者様が大変多いことも印象的でした。
短くとも30分、こだわって取り組んでいただく参加者様だと90分以上もの時間をかけて、納得がいくまで作品を仕上げてくださいました。

KANMAKIのワークショップでは毎回大活躍のラミネーターを利用して、熱転写を行います。
ご自宅で挑戦したいというお客様には、アイロンでの転写方法もレクチャーいたしました。
均一に熱を加えることで、ご自宅でも同じように箔押しを楽しんでいただけます。

キラキラとした可愛い作品が続々と完成しました。
どれも力作揃いです。

作品展「あしもとにゆらぐ」は、2018年から京都府立植物園で展覧会を開催しており、特に2020年からは「絶滅危惧植物」をテーマとしています。
今年度は32名の若手アーティストさんたちの作品が並び、来場者を魅了していました。

そんな中、出展作家の一色真由美さんがご自身の作品内で、KANMAKIの「煌葉-kiraha-」を使用くださいました。

一色真由美さんの作品 「suiten ni zasu」 H275mm x W205mm

素敵な作品の一部として利用いただいただけでなく、水彩紙など凹凸がある規定材にも定着でき、筆記具の硬さによって強弱をつけたり、細くて透けない金色の線が自由に描けるため使用していて楽しい画材とのアーティスト視点でのご感想もいただき、大変光栄でした。

今後のワークショップ開催について

今年から開始した顔料箔を気軽に楽しんでいただくためのワークショップも、今回が5企画目
毎回大変好評をいただいており、開催する度に新たなワークショップ企画のお声がけをいただく機会にも恵まれています。

美大・芸大の学生さんたちからは「大学で箔を使ったデザインコンペをやりたいです!」とか、弊社のSNS投稿を見た幼稚園運営者様からは「園児向けのイベントを企画してください!」などのお声も多数いただいております。
また、雑貨店のオーナー様からはお店で取り扱っている商品と箔を組み合わせたワークショップの企画のご提案をいただくなど、テーマや楽しみ方次第でどんどん広がっていく箔の可能性に、私たちもワクワクしています!

今後は、このような声をいただいている方々をアンバサダーのようなカタチで巻き込みながら「#箔のある風景」を増やしていきたいと考えております。

イベント情報については、Instagramtwitterにて発信しています。
ワークショップのコラボ開催にご興味のある方はこちらよりお問い合わせください。