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ハードボイルドなプリンに出会った

今日、固めのプリンを食べたら”固め”じゃなくて”固い”だった。
何なら”硬ってぇ”という感覚だった。


少し前に髪を切った時に、予約まで時間があったのでGoogleマップで喫茶店を調べてみたところ『純喫茶アラジン』という気になる店名を見つけた。

その日はすでに営業が終わっていたので、今日は改めてその喫茶店に行ってみた。

店は大通りから一本入ったホテル街の真ん中にあって、何なら喫茶店自体が夜はキャバレーとして営業しているようだった。
立地の特殊性と『本当にここで合ってる?』という不安さから挙動不審になりながらも店内に入ると、クラシカルな格好のウェイトレスが案内してくれた。

おやつの時間に行ったので、ホットの紅茶(500円)とプリンパフェ(1200円)を注文した。14時以降はセットで200円引きになるらしい。

テーブルの上にはハリーポッターでしかみないような燭台的なものや灰皿があった。店内は結構タバコ臭い。

待つこと数分、プリンパフェが来た。

純喫茶アラジンのプリンは『昔懐かしい固めのプリン』を標榜していた。
冒頭にも書いた通り、このプリンがマジで固かった。
いや、硬かった。
パフェ用の長いスプーンでは心許なくなるほどだった。
その硬さを同じスイーツで例えるならばタルトの接地面の生地という感じだった。(あの、フォークで頑張って切ると皿にガコンと当たってしまって静かな店内で少し恥ずかしくなるやつ)

途中から『これは解凍し忘れているのでは…?』という疑念を抱きながら食べ進めたため、味とか正直どうでも良くなってしまった。

スマホをいじっていたらこのツイートが流れてきて、類型化された自分が見透かされている様な気がしたので、プリンを食べたらそそくさと店を出た。






店内ではモノクロの古い洋画が無音で流れていて、それが何か良かった。

何となくシャッター切ったけれど、幸せを願ってもらっていた。

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