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【他社本紹介】紙では読破できなかった『サピエンス全史』上下巻をオーディオブックで聴き終わった話

こんにちは。情報企画部Aiです。
私が所属する情報企画部は、PRやWEB運営・電子書籍やオーディオブック、海外版権などを扱う部署です。最近、大原ケイさん(NPO法人HON.jp 理事であり、版権業務を代行するエージェントとして出版業界ではお馴染みの方)のnoteで、なぜ日本でオーディオブックが普及しないのか、という考察が書かれていました。

欧米並みにオーディオブックが普及する日が来るのを待ちつつ、かんき出版でもこつこつコンテンツを増やしております。勉強のために他社コンテンツも聴くようにしています。
最近では、上下巻の大著『サピエンス全史』をオーディオブックで前後巻通しで聴き終わりました。達成感にあふれ、誰かにいいたくて仕方がないのでこの場をお借りして問わず語りさせていただきます。

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オーディオブックは上下巻合わせて23時間

みなさんは、オーディオブックを聴いたことはありますか?
46サイズ、200ページ前後であれば、大体1冊3時間程度です。しかし、本書は上下巻2冊あわせて約23時間。丸々一日聞きっぱなしというボリュームですね。制作のみなさまの労力に、敬意を表します。

私は通勤時間に聴くことが多く、帰りはたいがい酔っ払っているので聴きません(聴いても理解できません)。なので1週間のうちオーディオブックを聴くのは、1日あたり30分位。休日の日課にしているポケモンGO散歩のときや、スキマ時間などにもちょこちょこ。
実際は1.25倍速で聞いていたので、収録時間よりは少ないです。私の理解力と認識力だと、このような学術的な内容の書籍はこのスピードが限界でした。知らない言葉につまずくとそのまま持っていかれちゃうんですよね。その辺が気にならない自己啓発書や読み物系ですと、1.5倍でもいけることがあります。

内容以外の読後感については、楠木建さんの『ストーリーとしての競争戦略』を電子書籍で読了したときの高揚感に近いものがありました。読んでも読んでも終わらなくて不安だったなあ。同じところをぐるぐる回って進んでないんではないかとゲージを確認したりして。読み終わったという感慨だけの話ですが。

『サピエンス全史』をどうしても読みたかったかったといわれると、「そこに山があったから登ったのだ」という感じでしょうか。本棚にあるとかっこいいけれど、持ち歩いて読むのは億劫になるフィジカルな重さです。
ベストセラーにも関わらず、通勤電車で読んでいる風景を見たことはありませんでした。

耳から読んだ本の理解度は

まず理解度に関しては、紙より正直低いと思います。
紙の本をそれなりの目的感と集中力で読んだら、もっと吸収できたでしょう。漢字を読んでの理解はやっぱり深い。また、読みかけのところから続ける時にも多少振り返ったり戻ったり、これは紙ならではの良さですね。この言葉なんだっけ、出てきてたっけ?と、検索できるのは電子版ならではの便利な機能ですが、オーディオブックは苦手な部分です。

耳から読まれた言葉を拾うよりも、目で少し広めの文脈を追う方が、内容が入ってくるのは間違いありません(これはすべてのオーディオブックに言えることですね。内容の理解については、耳からだと多少不利だと思います。そもそも通勤中に聞いているので、社内アナウンスや乗り換えるタイミングなど気が散ってしまいますしね。

ネガティブなことを書いてしまいましたが、紙の本だったら上下巻読みきる事は100%できなかったと断言できます。私はのび太並みの就寝力で寝る前に読めないし、持ち出すと重いし。ながらで流しっぱなしで、とにかく前に前に続きを聴くことを習慣にすることで読了できたものです。
リファレンス型の大型本は向いていないかもしれませんが、流れを大づかみに知りたいような本はオーディオはアリだと思いました。

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最後にかんき出版おすすめのオーディオブックをご紹介したいと思います。2年連続オーディブル年間1位の『自分を操る超集中力』も、もちろん推し!なのですが、弊社でも実はアカデミックでボリュームがあるオーディオブックがあるのです。

『知略を養う 戦争と外交の世界史』です。
サピエンスが世の中に現れてこのかた、世界中で紛争や戦争がなかった瞬間などなかったのではないでしょうか。残念なことにいまも世界のあちこちでもめ事が絶えることはありません。
本書は博覧強記で知られ、立命館アジア太平洋大学(APU)学長である出口治明氏が、これまでの歴史で争いを収めるために、また戦争を未然に防ぐために外交という手段をどのように使ってきたかについてまとめられた一冊です。国家の戦争と外交という観点から歴史を読み解きます。
現代の時事問題の理解に、歴史をより深く知るために、仕事などでの問題解決や交渉事の参考に、幅広く役に立つこと間違いなし!強く推薦させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。では!

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