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マスクがなくても焦らないで! 細菌も花粉も“鼻呼吸”でブロックできるって!

◆口呼吸は人間本来の呼吸ではない!

こんにちは、情報企画部のYです。ビックリしました。今、マスクって手に入りにくくなっているんですね。
この緊急事態に一瞬慌てふためきそうになりましたが、はたと気づきました。こんなときにぴったりの一冊があるじゃないかと!
そう、『トップアスリートが実践 人生が変わる最高の呼吸法』(パトリック・マキューン)です。

みなさん、まず自分の呼吸を改めて観察してみてください。口で呼吸していますか? 鼻で呼吸していますか?
私は生粋の口呼吸っ子でした。みなさんの中にも「気がつけば、主に口で呼吸している」という人もいるのではないでしょうか。
ですが、この口呼吸は人間本来の呼吸法ではないのだそう。口は食事のためにあり、鼻は呼吸のためにある――つまり呼吸は鼻でするのが正しいのです。
そもそも人体は、鼻と気管と肺が一直線でつながっている構造をしていて、口呼吸のほうがむしろ難しいはず。にもかかわらず、現代人に口呼吸が増加していて、それには、食生活の変化やライフスタイルの変化などさまざまな要因が関係していると考えられるそうです。
この傾向は、実は100年前にはすでにあったようで、1世紀以上も前に書かれたヨガの本、『呼吸の科学(The Science of Breath)』にも「文明人がよくかかる病気の多くは、間違いなくこの口呼吸の習慣が原因になっている」と書かれているのだとか。

◆抗菌作用がある一酸化窒素がポイントに

なぜ口呼吸の習慣が多くの病気の原因になるのか。それは、鼻呼吸であれば、空気中に含まれる大量の花粉や汚染物質、細菌、バクテリアなどを鼻の粘膜や無数の細かい毛といったフィルター機能が濾過してくれますが、口呼吸だとこれらがダイレクトに体内に入ってしまうから。
花粉症のほか、喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患は、この口呼吸が原因のひとつではないかという指摘があるのです。

また、鼻呼吸の大きな利点は、もうひとつあります。
人間の鼻の奥からは適量の一酸化窒素を放出する仕組みがあることがわかっているそうで、この一酸化窒素は「高血圧を予防する」「コレステロール値を下げる」「動脈の老化を防いで柔軟性を保つ」「動脈瘤を予防する」、そして「抗ウィルス」や「抗菌」など幅広い働きがあるというのです。当然、この一酸化窒素は口呼吸ではなく鼻呼吸でしか体内に取り入れることができません。
つまり、口呼吸をやめて鼻呼吸に戻すことができれば、マスクが無くても花粉や細菌などを効果的にシャットアウトできるというわけです。

さらにいえば、正しい鼻呼吸はアレルギー体質の改善のほか、質の良い睡眠、ダイエット、スポーツパフォーマンスの向上、口臭や歯周病の予防などにもつながるといいます。

◆慢性的な鼻づまりも、口呼吸による弊害のひとつ

では、どうすれば慢性的な口呼吸から鼻呼吸へ改善できるのか。
そのためのエクササイズのひとつに、睡眠時に“口にテープを貼る”方法が紹介されています。最適なテープやその貼り方などについては、本書で詳しく解説されているので、興味のある方はぜひご一読を。
また、慢性的な鼻づまりに悩んでいる人のために「鼻づまりを治すエクササイズ」なども取り上げられています。

そして、「私はちゃんと鼻呼吸できているから大丈夫」という人も、本当に正しい呼吸がでいているかどうかをチェックしてみる必要があるかもしれません。
以下に、“正しい呼吸”の判断基準のひとつとなる「体内酸素レベルテスト(BOLT)」の測定法をご紹介しますので、ぜひご自分の呼吸の質をテストしてみてください。

1 鼻から普通に息を吸い、また鼻から普通に息を吐く
2 鼻をつまむ(息を完全に止めて肺に空気が入るのを防ぐため)
3 そのままの状態で、「息をしたい」という最初の欲求を感じるまでの時間を計る(つばを飲み込みたくなったり、気管が収縮するような感じになったりしたら、欲求が出たサイン。お腹の呼吸筋やのどが勝手に収縮する場合もある)
4 欲求を感じた時点でストップウォッチを止めて鼻から手を離し、鼻で呼吸を再開する
5 通常の呼吸に戻る
(注意:テスト前の10分間は安静にする。静かに息を吐いてから息を止める。呼吸を再開したときに大きく息をしなければならないようなら、それは息を止める時間が長すぎたということ)

いかがでしたか?
健康的な大人の理想的なBOLTスコアは40秒。もしそれよりも極端に短いようであれば、要注意です。
20秒より短い人なら、おそらく鼻づまり、咳、息がゼーゼーいう、睡眠障害、いびき、倦怠感、運動時の激しい息切れなどの症状があるのではないでしょうか。
私は、最初はなんと10秒程度で苦しくなりました。これは改善の必要があります。
呼吸の質を上げBOLTスコアを向上させるエクササイズは、本書で紹介されています。このスコアが5秒伸びるごとに体調がよくなるのが実感できるとのことなので、これから頑張って取り組んでいこうと思います。

みなさんも“正しい呼吸”を心掛け、ぜひ健康な身体を手に入れてくださいね。


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