「毎日浸かっているお陰で悟りました。」解脱温泉支配人 解田 剛(げだ・つよし) --歓喜人001--
山の麓に位置する歓喜町唯一の温泉「解脱温泉」。解脱効果が高いとされ、人々は解脱を求めてここに訪れる。
実は歓喜町のドーナツ屋「サムサーラ・ドーナツ」とはライバル同士。というのも「もうドーナツのためだけに生まれ変わりたくない」という人々が、ドーナツ中毒から抜け出すために次々訪れているのだ。しかし「解脱」が何なのかについては、誰もよくわかっていないのが現状だ。
そんな解脱温泉の支配人、解田剛によれば、「悟った私の考えを述べさせてもらうと、毎日浸かっているお陰で悟りました。」と語る一方、「生まれ変わってもサムサーラ・ドーナツを食べたいんですね。」とも。
果たして本当に悟っているのか大いに疑問だが、あくまでも「宇宙の真理的に、私は悟っている」という。
ところで温泉名物の「解脱饅頭」も評判だ。饅頭を作っているのは、支配人のおばあちゃん。毎日作り続けて50年。最後の仕上げは一つ一つ丁寧に押す「解脱」の印だ。
「嫁に来たころは解脱が綺麗に出なくて、しょっちゅう怒られてましたけどね、もう何十年も押してるから」と笑った。いつも解脱温泉手拭いを首に巻いているため、常連からは愛を込めて「解脱ばあ」と呼ばれている。
何度見てもどら焼きにとしか思えないこの巨大な解脱饅頭は、解脱温泉向かいの土産屋およびオンラインショップでも購入可能。ぜひ温泉での解脱体験と共に味わって。
撮影協力:ryugon/小冨士屋
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